1,800円以上の注文で送料無料

夜鳴きめし屋 の商品レビュー

3.9

18件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/11/17

 ものすごい大事件は起こらないけれど深く引き込まれる。鳳来堂の、なんてことのないお惣菜やお茶漬けがとても美味しそう。  長五郎は控えめなようでいてお客さんとの会話が気が利いており、真っ直ぐで、時に武士相手でも言うことは言う。お店を続けて上手になったのかな?常連客たちが仲良く飲み、...

 ものすごい大事件は起こらないけれど深く引き込まれる。鳳来堂の、なんてことのないお惣菜やお茶漬けがとても美味しそう。  長五郎は控えめなようでいてお客さんとの会話が気が利いており、真っ直ぐで、時に武士相手でも言うことは言う。お店を続けて上手になったのかな?常連客たちが仲良く飲み、女ひとりでも入りやすい、居心地良さそうな店だ。  惣助の友達の長松が良いヤツだった。駒奴も増川姐さんもかっこいいし、出てくる人みんな魅力的。  大晦日、静かな焚き火で迎える小さな幸せにしみじみとした。味が落ちたと言われていた「かまくら」はその後挽回できたのかが気になるところ。

Posted byブクログ

2020/11/01

子供達のために、はりきって玉子焼を作ってあげたりするところに長五郎のやさしい性格が表れていて印象に残りました。 そういう人間味あるちょっとしたエピソードを挟んであるのが物語に深みを与えるのかなと思いました。

Posted byブクログ

2020/10/29

すっかり宇江佐真理さんのファンになってしまいました。なんて素敵な物語だろう!人の気持ちや心の動きに魅了されまくりの素晴らしい時代小説、短編連作集です。 宇江佐真理さんは5年前に亡くなってしまったので、新作はもうないけれど、遡って全部の作品を全部読みたいなと思っています。僕にとっ...

すっかり宇江佐真理さんのファンになってしまいました。なんて素敵な物語だろう!人の気持ちや心の動きに魅了されまくりの素晴らしい時代小説、短編連作集です。 宇江佐真理さんは5年前に亡くなってしまったので、新作はもうないけれど、遡って全部の作品を全部読みたいなと思っています。僕にとって、宇江佐真理作品は一つの目標と言ってもいいかもしれません。それくらいに、魅了されました。 まずはこの作品の前編にあたる「ひょうたん」という作品を探すことから始めようと思います。

Posted byブクログ

2020/10/17

ひょうたんの続編になりますが、主人公が代わっているので、本書から読んでも問題ありません。ひょうたんは人情物でしたが、本書は長五郎とみさ吉の恋愛話を中心に、料理と江戸の物語が進みます。宇江佐さんの作品は読みやすくて、あっという間に読み終えました。

Posted byブクログ

2020/10/10

この物語には、この結末しかないというような、最高の結末だと思う。 心温まる結末のために、それまでの物語があったのだと思うと、すべての物語が愛おしく思えてくる。 出てくる人物、すべてが人情味溢れ温かい。 読んでいるこちらの心も、非常に温かくなってくる。

Posted byブクログ

2019/09/29

初真理。オススメいただいた作品。居酒屋店主とそのお客たちが織り成す物語はとても良きでした(^^ 特にみさ吉との件は…。人情ものと言うのでしょうか?現代を舞台にしていたらこうは感じなかった…かな?時代ものだから良いのだろう——。星四つ。

Posted byブクログ

2019/09/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

目次 ・夜鳴きめし屋 ・五軒堀の雨 ・深川贔屓 ・鰯三昧 ・秋の花 ・鐘が鳴る 夜の早い江戸の町で、夜鳴きめし屋を営む長五郎。 馴染み客たちとの心やすい会話、旨い料理、悩みを抱えた人たちもこの店に来たら、ほっこりと温かい気持ちで家に帰ることができる。 そんな話かと思って読んだのですが、ちょっと違いました。 いや、概ね違ってはいないのですが。 なんか優柔不断な長五郎。 相手の気持ちを忖度しすぎて、結局何もできないことが多い。 あと一言が足りない。 かと思うと、一言多くて侍と喧嘩したり…。 28歳だからまだ人間ができていません。 10年前に一夜を共にしただけで別れざるを得なかった初恋のみさ吉と再会し、その息子が自分の子どもなのか煩悶する。 10年前のみさ吉の気持ちと、今の彼女の気持ち、どちらもわからなくて身動きが取れない長五郎。 常に主導権がみさ吉にあるというのが情けない。 それでも、この先どうなるかはわからないけど、その時その時にできることを誠実にこなしていれば、収まるべきところに収まるのが人生なんじゃないかと思いました。

Posted byブクログ

2018/05/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

江戸時代なのに深夜営業している居酒見世が舞台。そこを訪れる人たちとのお話。 この作品の主人公の親世代の話があるそうですが、この作品からでも問題なく読めました。 主人公の長五郎のつくる御飯の描写が美味しそうでした。とても庶民的なお菜の数々。でも江戸時代の明かり代とか考えると営業黒字になっているのか…。 登場人物の性格は飛びぬけて格好いい人とか良い人はいなくて、誰もかれも少しのことで不貞腐れたり拗れたりと普通のような面倒くさいような…。でも客と店主の関係ならこんなものなのかな。 ただ、この作品のメインヒロインのみさ吉は面倒すぎて若干イライラしました。察してちゃんでかまってちゃんてどうなの。そして普段はそうでもないのにみさ吉が絡むと途端にいじけた面倒な男になる主人公。 最後は家族になる方向でまとまったので末永くお幸せにと祈るばかりです。

Posted byブクログ

2018/02/14

時代小説は江戸時代などの過去が舞台になっているが、あくまでも現代を生きる読者にメッセージを伝えるために書かれている。昼と夜で違う顔を見せる市井の人々。宇江佐作品では、それを現代の世界にすんなり置きかえる事ができ、自分自身の話しにも置きかえる事ができる。いつの時代でも、同じような悩...

時代小説は江戸時代などの過去が舞台になっているが、あくまでも現代を生きる読者にメッセージを伝えるために書かれている。昼と夜で違う顔を見せる市井の人々。宇江佐作品では、それを現代の世界にすんなり置きかえる事ができ、自分自身の話しにも置きかえる事ができる。いつの時代でも、同じような悩みを抱える人たちがいる。そして、貧乏ながらも粋と張りを捨てられないない頑固で不器用な精神は、今でもしっかり生き続けている。前作『ひょうたん』同様、本当に面白い作品だった。

Posted byブクログ

2018/01/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

病院の待合にあった本。 深夜食堂を思わせる人情飯屋、倦んだ気配の男、添えなかった昔の女、と出だしのお膳立てがよかったのでおっと思ったのだけど、飯の描写が際立って旨そうでもなし、人情ものにしては沁みる言動もなし、何より主人公の長五郎が終盤近くまでずーっといじいじして、ねぇいつ面白くなるの?って感じで面白くなかったすまん。 ツンが過ぎてそんなの分かんないよという芸者みさ吉とも、夫婦になっても何だか先が思いやられるなあーと。息子は割と素直でいい子ですが。

Posted byブクログ