機巧のイヴ の商品レビュー
時代SF小説、とでも表現すればよいのか。 時代劇の世界にオートマタといったSF要素を取り入れた作品。 短編集だが、全ての話は繋がり合い、ひとつの長編となる。 面白い。最後まで楽しんだ。 もし続きがあるなら、積極的に読みたいと思う。 星は4.0くらいか。
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江戸時代風の世界で精密に作成された機巧(オートマタ)の女。ヒトとモノとの境界はなんなのか…。特殊設定の世界がしっくりと馴染み惹きこまれて読み進めました。分類としてはSFのような気がしますが、一話目はミステリとしても凄く良くできていて、ラストもとても綺麗です。その後は登場人物たちの...
江戸時代風の世界で精密に作成された機巧(オートマタ)の女。ヒトとモノとの境界はなんなのか…。特殊設定の世界がしっくりと馴染み惹きこまれて読み進めました。分類としてはSFのような気がしますが、一話目はミステリとしても凄く良くできていて、ラストもとても綺麗です。その後は登場人物たちの過去やその後に触れながら連作の形になっていて、最終話のラストは一話目のラストとは違った意味で安心して読み終えられました。ちょっとしたラブストーリーでもありますね。内容も印象深く長く残りそうです。楽しみました。
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機巧の伊武を巡る短編集。第1話には度肝を抜かれたが、2話目以降は予定調和を越えられなかった。機巧の心はどこから来るのか?それでは人の心はどこから来るのか?人間だってしょせんは自然の機巧ではないか。いったいどこが違うというのか。これをテーマだと思えば、深淵な作品なのだが。話が入り組...
機巧の伊武を巡る短編集。第1話には度肝を抜かれたが、2話目以降は予定調和を越えられなかった。機巧の心はどこから来るのか?それでは人の心はどこから来るのか?人間だってしょせんは自然の機巧ではないか。いったいどこが違うというのか。これをテーマだと思えば、深淵な作品なのだが。話が入り組みすぎているのと、神業が簡単に継承されすぎなことにに少し冷めてしまった。 第1話だけなら大傑作。
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サイバーパンクの定義はよくわからないが、個人的には「過剰な技術」と「過剰な欲望」が必須である。 「機巧の〜」人間と見紛うほどの精巧な機械人形を作れる「過剰な技術」のある江戸時代があったとしたら?との設定での中編5本である。 主人公の伊武(イヴ)とその製作者・釘宮を中心に展...
サイバーパンクの定義はよくわからないが、個人的には「過剰な技術」と「過剰な欲望」が必須である。 「機巧の〜」人間と見紛うほどの精巧な機械人形を作れる「過剰な技術」のある江戸時代があったとしたら?との設定での中編5本である。 主人公の伊武(イヴ)とその製作者・釘宮を中心に展開していく。 日本の治世を揺るがす秘密が釘宮の過去と伊武に隠されており、忍びも出てきて、アクションシーンもちゃんとある。 さいごは、ピグマリオン的(自分の彫った彫刻に恋をする)な結末となる。 江戸時代のからくり人形は字を書いたり、弓を放ったりと精巧にできている。 この場合の「精巧」とは機能としての意味合いも大きいが、過剰に洗練されたそれらは「よくぞこんなに無駄なことに労力を!」という驚きである。 この話の一つのギミックとして、「闘蟀(とうしつ):オスの蟋蟀同士を戦わせる」が出てくる。単なる賭け事としてではなく、藩同士のメンツをかけた闘技にまで発展している。 蟋蟀は基本、1年しか生きず、強いものを選別するために城下から何千というコオロギを捕まえて選別する。 これもまた、文化という名の「過剰な洗練」である。 感想としては、エンターテイメントとしてアレコレ盛り込んだ筋も素敵だが、そこかしこにある背景としての江戸時代の「過剰な文化」が面白かった。 ことしの「佳作」。
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時代小説とSFが混じりあったような不思議な雰囲気の世界観を感じる。神話をベースにしたサブタイトルも興味を引き立てる。
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江戸時代を模した時代設定。 確かに江戸期は和算などが発達し、からくり人形など精緻な工作物も多く作られた。 だから本書の設定はありえないほど突飛なものではないのだ。 本書はイヴ、ヘラクレス、テセウス、ジュペット、プシュケーと、時代小説風なのに、神話を組み合わせた副題がつけられてい...
江戸時代を模した時代設定。 確かに江戸期は和算などが発達し、からくり人形など精緻な工作物も多く作られた。 だから本書の設定はありえないほど突飛なものではないのだ。 本書はイヴ、ヘラクレス、テセウス、ジュペット、プシュケーと、時代小説風なのに、神話を組み合わせた副題がつけられている。 これだけでワクワクが止まらない。 イヴの章では、遊女に似せた機巧人形を作って欲しいと、任左衛門と言う侍が久蔵に依頼しに来る。 「人の形に宿った命とは、どこからやってきたものなのか」 命を生み出し、命を見送った私はここで立ち止まった。 この子たちと、あの子は、どこからきて、どこへ行ってしまったのか、と。 当たり前のように話し、動き、笑っている人の心は、どこから生み出されているのだろう? 物語は連作になっており、全ての話が一つの終わりに向けて進んでいく。 魂を与えているものはなんなのか。 からくりと人の違いは何か。 AIと人、そんな最近の課題のようでいて、実はずっと昔から答えを出せないでいる謎。 これからはAIが、人の代わりを務めることもあるだろう。 ものに心は宿るのか。 ものと人とを分けているものとはなんなのか。 SF、ミステリーという形をとりながら、本書は哲学的な問いを読者に投げかけて来る。
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機械人形のお話。 江戸っぽい時代の世界なのに技術は先んじていて、雰囲気というか、世界観がすごく好き。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久しぶりの再読。やはり面白い。 時代物とSFの融合。江戸時代をモデルにしたパラレルワールド。 ロボットでもAIでもなく機巧(からくり)。ここまで精密に作られるのか、動けるのかと思うほど精巧な機巧人形。 政争に陰謀に諜報に長年隠されてきた秘密。 機巧人形といってもそれぞれに性格が違うのが面白い。 イヴの願いがいつか叶うと良いけれど、それには甚内の腕も上げなければならないし、後継者も必要だし。 そのうち機巧師の機巧人形なんてのを生み出すことも必要かも。 五話それぞれにオチがあり、また五話に連なる本筋が見えてくるのも楽しかった。 こういうタイプの作品をまた読みたい。
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初読みの作家さん。時代小説とファンタジーと恋愛小説の融合というか、なんとも不思議な味付けです。 5つの連作短編集。1話目『機巧のイヴ』でのっけからやられてしまった。まさかこんなどんでん返しがあるとは・・・。単なるどんでん返しに留まらず、スゴく切なさが残る余韻です。 ...
初読みの作家さん。時代小説とファンタジーと恋愛小説の融合というか、なんとも不思議な味付けです。 5つの連作短編集。1話目『機巧のイヴ』でのっけからやられてしまった。まさかこんなどんでん返しがあるとは・・・。単なるどんでん返しに留まらず、スゴく切なさが残る余韻です。 1話目で読者を引き付けて、どんどんその背景を表していきます。 正直、今の時代とは異なる時代設定なので、言葉や描写でわかりづらいところもありましたが、面白い作品ということはわかりましたf^_^; とにかくラストが秀逸で、素晴らしい作品に出会えたと、気持ち良い余韻に浸れます。
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