米軍と人民解放軍 の商品レビュー
結構古い本になってしまったが、台湾有事の事態推移についてイメージできた。 元陸将の渡辺悦和の「米中戦争」(講談社現代新書)が、似たようなので新しい話も扱っている。
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拡大する中国の軍事装備・技術を解説するとともに、日米の現在の軍事力とその問題点を扱い、さらにそこから、2030年代を舞台に日米台と中国の衝突の推移を占う。Peter Navarroの「米中もし戦わば」と重なる内容も多いが、自衛隊や在日米軍の弱点について特に扱っている点は本書に特有...
拡大する中国の軍事装備・技術を解説するとともに、日米の現在の軍事力とその問題点を扱い、さらにそこから、2030年代を舞台に日米台と中国の衝突の推移を占う。Peter Navarroの「米中もし戦わば」と重なる内容も多いが、自衛隊や在日米軍の弱点について特に扱っている点は本書に特有かと思う。しばしば取り沙汰される対艦弾道ミサイルや、宇宙・サイバー分野での攻撃だけでなく、地上の固定目標を攻撃できる各種弾道ミサイル・巡航ミサイルがあること、機雷の脅威、特殊部隊を使った撹乱なども、安価な手段で日米の動きを封じることに寄与していることがうかがえる。また、航空戦においては距離と数で優位に立つ中国軍に対して、米軍のアセットの性能を以ってしても、相応の損害が出ること、加えて自衛隊の水上艦隊は対水上・対空戦で劣勢にあることも分かる。本書では中国の国内事情が一枚岩でないことにも触れており、沿海の省と海警や海上民兵との関わりなどは勉強になった。昨今出ている敵基地攻撃能力付与の話は、本書のシミュレーションのような内容を踏まえて、各種ミサイルのキャリアを先に叩くことを目指すものかと思うが、先制攻撃ができないとすれば、正直なところいわゆる「銃後」になる、本土の守りを確固たるものにしない限り、いくら攻撃アセットを整えても意味が無いように思えた。自衛隊としては、巡航ミサイルによる基地攻撃での被害を低減する策や、旧式化した戦闘機の更新が課題になるようである。
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エアシーバトルの解説なんだが、なんというか全体の論調がいいわけがましい。(著者が朝日新聞社所属だからなのか?)そして、『米軍はミサイルという新たな脅威に』とか『中国はコストパフォーマンスの良いミサイルに注目している。えらい』的なことを言われると、ちょっとどんな顔していいのかわから...
エアシーバトルの解説なんだが、なんというか全体の論調がいいわけがましい。(著者が朝日新聞社所属だからなのか?)そして、『米軍はミサイルという新たな脅威に』とか『中国はコストパフォーマンスの良いミサイルに注目している。えらい』的なことを言われると、ちょっとどんな顔していいのかわからない。 まあ、そんな変な部分を読み飛ばせば、ランド研究所やCSBAの研究レポートを元にしているモノのはずなのだが、「入門書」と言うには基礎的な単語、概念の説明が無く、それ以上向けと言うには明らかに勘違いしている記述が見られ、『誰が何の為に』について疑問が残る一冊である。 で、結局ASBってなんなの?となる。A2ADの範囲外にいったん引いてから、新型爆撃機によるバックハンドブローに主眼を置いたモノなのか?
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内容は素晴らしい。たかだか3年しか経っていないのに、ちょっと古く感じるところがこのテーマがどれだけ進行中なのかわかった。
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2030年頃の米中紛争シミュレーション。中国側が奇襲した場合とはいえ、日米側は非常に劣勢となる可能性が高いことが分かる。米軍を少し過少評価なのかと感じる点もあったが、日本の安全保障体制について危機感を持つ良い機会となる一冊と思おう。 また、アメリカの戦略(日本を見捨てる?)によ...
2030年頃の米中紛争シミュレーション。中国側が奇襲した場合とはいえ、日米側は非常に劣勢となる可能性が高いことが分かる。米軍を少し過少評価なのかと感じる点もあったが、日本の安全保障体制について危機感を持つ良い機会となる一冊と思おう。 また、アメリカの戦略(日本を見捨てる?)によっては日本の安全保障は非常に脆弱となる。自衛隊単独では防衛すらままならないだろう。国民はこの点をふまえて沖縄の基地問題等の議論をすべきだろう。
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戦闘機や潜水艦などの詳細部分については流し読み。 日本ありきの米中戦争。 この国がどのような立ち位置で、今後、安全保障の問題に向かっていくのか注視していきたい。 在日米軍基地の再編についても、卒業論文を書いて以来、 縁遠くなってしまっていたので、思い出す意味でもこの本を読めてよか...
戦闘機や潜水艦などの詳細部分については流し読み。 日本ありきの米中戦争。 この国がどのような立ち位置で、今後、安全保障の問題に向かっていくのか注視していきたい。 在日米軍基地の再編についても、卒業論文を書いて以来、 縁遠くなってしまっていたので、思い出す意味でもこの本を読めてよかったと思う。
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ランド研究所の論文なんかを調べて書いてあるんだけど、A2/ADやASBが何なのかってのがわかりやすく説明されてます。 また、米中の軍事衝突は考えにくいけど、起こりうるとしたらこうだろうって説明もわかりやすい。 最後の2030年の米中戦争シナリオは研究所の2015年のシミュレーショ...
ランド研究所の論文なんかを調べて書いてあるんだけど、A2/ADやASBが何なのかってのがわかりやすく説明されてます。 また、米中の軍事衝突は考えにくいけど、起こりうるとしたらこうだろうって説明もわかりやすい。 最後の2030年の米中戦争シナリオは研究所の2015年のシミュレーションと2030年のシミュレーションを合体させてるのでちょっと整合がとれてない部分もあるけど、それでも戦争が起きるならこうだろうってイメージを持てます。
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2010年7月、インドのINSAT 4B通信衛星がサイバー攻撃によって機能停止となったが、これは中国からのサイバー攻撃で地上の管制システムを乗っ取り、衛星システムに侵入したものと言われている。 米軍は有事でも舞台を動かすためにこうした民間の衛星を利用しており、軍事衛星と比べてセキ...
2010年7月、インドのINSAT 4B通信衛星がサイバー攻撃によって機能停止となったが、これは中国からのサイバー攻撃で地上の管制システムを乗っ取り、衛星システムに侵入したものと言われている。 米軍は有事でも舞台を動かすためにこうした民間の衛星を利用しており、軍事衛星と比べてセキュリティが弱いとされる民間の衛星は恰好のターゲットとなる。
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尖閣諸島や、南シナ海で活動を活発化させている中国。その中国で勢力を拡大しつつある人民解放軍について、その強みと弱みはどういう点であるのか、現状を踏まえて2030年ごろまでの時間軸で分析。なぜアメリカは日本との同盟関係を重視するのか、自衛隊・アメリカ軍の装備は対人民解放軍という構図...
尖閣諸島や、南シナ海で活動を活発化させている中国。その中国で勢力を拡大しつつある人民解放軍について、その強みと弱みはどういう点であるのか、現状を踏まえて2030年ごろまでの時間軸で分析。なぜアメリカは日本との同盟関係を重視するのか、自衛隊・アメリカ軍の装備は対人民解放軍という構図で見たときに適正な整備がなされているのか、もし対中国との紛争が勃発した場合にアメリカはどのように対処するプランを検討しているのか、そのプランの中での日本の位置づけは?など中国との安全保障に関わるニュースに触れる際の予備知識としての現状分析が非常に分かりやすく整理されています。
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