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若き日本の肖像 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2024/06/07

(2014/11/6) podcastを通じて知った日本の知識人、寺島実郎さん。 語り口そのままの落ち着いた文章、読みやすい。 1900年という、日本が微妙な時代、 19世紀から20世紀への入り口となる年。 私もよく知る人物たちがその時代をどこでどう生きたか。 秋山真之、子規、...

(2014/11/6) podcastを通じて知った日本の知識人、寺島実郎さん。 語り口そのままの落ち着いた文章、読みやすい。 1900年という、日本が微妙な時代、 19世紀から20世紀への入り口となる年。 私もよく知る人物たちがその時代をどこでどう生きたか。 秋山真之、子規、諭吉、漱石、ピカソ、マルクス、音二郎、熊楠、明石、廣瀬、ヒトラー、ムッソリーニ、フロイト、、、 われわれにしたら偉人で通る人々も、若き日に見知らぬ土地を踏みしめ、 明日の日本を築いていった。 日英同盟、ハーグ条約と戦争。 ドイツの政治システムを模倣し、今も続く日本。 やはり日本はヨーロッパに学ぶべきなのだろう。 敗戦以来70年、アメリカに従属、属国のようになってしまったが、 あの国はちょっと違う。ヨーロッパのはみ出し者、フロンティアスピリットがある者で作ったアメリカは、 マインドが違いすぎる。たかだか200年の国。 それよりは少なくとも1700年以上の歴史を持つ日本は、伝統あるヨーロッパから学ぶことが多いはずだ。 いまだ東京上空の制空権を米軍に握られたままなんて、屈辱的以外のなにものでもない。 なんで右翼の皆さんはそれが平気なのか、、。 ラスメニーニャス、プラダ美術館のあるスペインマドリッド、ラグビーワールドカップのあるロンドンに行ってみたいなあ。

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2021/06/12

積読。 ほんとに長いこと眠らせたままでしたが読んでよかった。一篇がちょうどよい長さで俯瞰視点がとてもよかった。

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2019/07/31

1900年に海外に行った日本人を通して日本を見る一冊。 その当時の時代の空気感がよくわかった。

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2014/08/22

 本書はもともと2000年に単行本として出版されたものを2007年に選書化し、文庫化するにあたって2006~7年に書かれたエッセイ2編を付している。だから、基本的にはミレニアムを迎えるにあたって100年前を振り返るというスタンスで書かれている。また、その基本には昨今の日本が米国を...

 本書はもともと2000年に単行本として出版されたものを2007年に選書化し、文庫化するにあたって2006~7年に書かれたエッセイ2編を付している。だから、基本的にはミレニアムを迎えるにあたって100年前を振り返るというスタンスで書かれている。また、その基本には昨今の日本が米国を通して世界を見る状況にあるのに対して、欧州が過去の存在になっていることへの批判がある。  1900年は18世紀最後の年であり、市民革命などを経て、さらには社会主義の理念とその実態とのはざまに揺れる社会風潮があったようだ。結果的に2度の世界大戦を引き出すきっかけもすでに生まれていた。  こうした欧州の中に飛び込んでいき、それぞれの個性で欧州を血肉化していた日本人たちの姿が点描されている。今日のように情報化がなされていない時代において、日本と国際社会を繋ぐものは個人の資質であり、その細い糸を通して必死で吸収していたようである。日本が欧州化をめざした結果、生じた今後の歴史的展開を考えると、そのすべてが評価できるわけではない。ただ、その時代をかなりの背伸びややせ我慢をしながら生きていた100年まえの日本のエリートたちの姿を垣間見ることができる。  紹介されている漱石の日清・日露戦争時代の日本の浮かれた国民感情に対する冷静で批判的な発言などは、今日再評価されてもいいのではないかと思った。

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