ローマ亡き後の地中海世界(1) の商品レビュー
仕事で水戸に行ったとき、 本を持ってくるのを忘れ、 駅構内でこの本を買った。 4冊読むのに時間がかかったが、 まことに興味深い本だった。 キリストとイスラムの因縁を感じる。 塩野七生は、「イスラムにルネッサンスはあるのか」と書いていた。 ルネッサンスというのは、実感としてよ...
仕事で水戸に行ったとき、 本を持ってくるのを忘れ、 駅構内でこの本を買った。 4冊読むのに時間がかかったが、 まことに興味深い本だった。 キリストとイスラムの因縁を感じる。 塩野七生は、「イスラムにルネッサンスはあるのか」と書いていた。 ルネッサンスというのは、実感としてよくわからないが、 これでいいのか、と我を見直すことだ、というような意味のことが書かれていた。 イスラムにルネッサンスがくることを祈りたい。
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西ローマ帝国が滅亡し,地中海が境界の中に含まれて,人的にそして物的に流通を促進する役割を果たしていた時代から,境界そのものになった中世に変わった時代の話です。地中海の位置付けが,「道」から「壁」に変わった時代の物語でもあります。キーワードはサブタイトルの「海賊,そして海軍」です...
西ローマ帝国が滅亡し,地中海が境界の中に含まれて,人的にそして物的に流通を促進する役割を果たしていた時代から,境界そのものになった中世に変わった時代の話です。地中海の位置付けが,「道」から「壁」に変わった時代の物語でもあります。キーワードはサブタイトルの「海賊,そして海軍」です。 第1巻では,北アフリカを含む地中海の南側がイスラム化され,イタリアとの間にあるシチリア島がイスラム化されるまでの時代を取り扱っています。地中海を間に挟んでの文明や価値観の違い,そしてその違いがもたらした衝突は何であったのか? また,その衝突に海が果たした役割は何であったのかを読む進めることでいろいろと考えました。 海は「壁」というよりも「道」ととらえる考え方が有効な場面も多いのかなと思います。
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高校の世界史の教科書では数ページしか記載されていない、ローマ帝国滅亡後の地中海がテーマ。 世界史でいう、いわゆる「暗黒時代」である。 この時代はイスラムがシチリア島含めイタリアまで勢力を拡大していく時代である。 キリスト側からみると正に暗黒時代ではあるが、イスラム側からみるとジハ...
高校の世界史の教科書では数ページしか記載されていない、ローマ帝国滅亡後の地中海がテーマ。 世界史でいう、いわゆる「暗黒時代」である。 この時代はイスラムがシチリア島含めイタリアまで勢力を拡大していく時代である。 キリスト側からみると正に暗黒時代ではあるが、イスラム側からみるとジハードの名のもとにキリスト世界を駆逐していく史上最も勢いがあった時代だったのではないかと思う。 冒頭にも書いた通り、通常の世界史の教科書ではこの部分は暗黒時代で整理され、深くは学ばない。 非常に簡潔にまとめられ、対象はヨーロッパ特に地中海であるのでわかりやすい。 が、この手の本を読むと、歴史からどんな教訓が得られるのか、が重要になるが、本書は教訓というよりも教養として知っておくべき事項を簡潔にわかりやすく記載されている本という方が近いと思われる。
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ローマなきあとパート1 読み終わった。南イタリアの沿岸部にすむ庶民にとっては中世前期は絶望的な状態であった。とてもローマ帝国の末裔とは思えない状況。対イスラムでも一つになれない。氏はキリスト教(ていうか一神教)による非寛容に対して批判的。わかるけど。シチリアがイスラムによる征服で...
ローマなきあとパート1 読み終わった。南イタリアの沿岸部にすむ庶民にとっては中世前期は絶望的な状態であった。とてもローマ帝国の末裔とは思えない状況。対イスラムでも一つになれない。氏はキリスト教(ていうか一神教)による非寛容に対して批判的。わかるけど。シチリアがイスラムによる征服でより栄えたというのがこの巻の最終話。皮肉?
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ゲルマン民族の永きに渡る流入とローマの制度疲労から帝国は崩れていった。先進文明が蛮族に侵略されて進化どころか退化する時代になった。そんな地中海の南岸世界ではアラビア半島から起こったイスラムのジハードに侵食された。イスラム教徒らの地中海北岸への侵食、それが第一巻の物語。あまりにイス...
ゲルマン民族の永きに渡る流入とローマの制度疲労から帝国は崩れていった。先進文明が蛮族に侵略されて進化どころか退化する時代になった。そんな地中海の南岸世界ではアラビア半島から起こったイスラムのジハードに侵食された。イスラム教徒らの地中海北岸への侵食、それが第一巻の物語。あまりにイスラム海賊の恐ろしさを知った。
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第1巻はキリスト教国がイスラムの海賊たちに呑み込まれていく様が書かれています。暗黒の中世といった言われ方がしますが、ここを読めばその意味がよくわかります。イスラムの海賊たちは突然町にやってきて、金目のものを奪い、そして人をさらっていくのですからたまったものではありません。そして、...
第1巻はキリスト教国がイスラムの海賊たちに呑み込まれていく様が書かれています。暗黒の中世といった言われ方がしますが、ここを読めばその意味がよくわかります。イスラムの海賊たちは突然町にやってきて、金目のものを奪い、そして人をさらっていくのですからたまったものではありません。そして、その行為自体が彼らにとって聖戦であり、ビジネスであったわけですから彼らは罪悪感どころかやりがいを感じていたはずです。そうした(キリスト教側にとっては)絶望の時代が描かれています。
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ローマ後を描く全4巻の1冊目。読み終わった後、間違いなくシチリアへ行きたくなる。 イスラム国が勢力を伸ばす中、歴史を学ぶことの意義を考えさせられる。 いつもながら、もう少し文章が分かりやすくなれば言うことはないのだが。 (2014.9)
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こんなの学校で習ったっけ? そういえばオスティアの海戦ってきいたことあったような・・・ 学校で習う歴史ってつまらないしあまり意味ないのでは。 この本では、若干の贔屓や小馬鹿にした感じが気になるが、教科書よりは背景や因果関係などわかりやすい。 それにしても中世前期ってこんなにイヤな...
こんなの学校で習ったっけ? そういえばオスティアの海戦ってきいたことあったような・・・ 学校で習う歴史ってつまらないしあまり意味ないのでは。 この本では、若干の贔屓や小馬鹿にした感じが気になるが、教科書よりは背景や因果関係などわかりやすい。 それにしても中世前期ってこんなにイヤな時代だったのか。 一神教が複数あると大抵ろくでもない結果になる。もっと仲良くできないの?
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最近文庫化された、ローマ帝国滅亡後の地中海世界を描いた塩野七生の歴史シリーズ。ビザンチン帝国の衰退とイスラム台頭で、イスラム海賊に蹂躙されるイタリアの悲惨さ、インフラ何もかも社会システムも、全てが嘘のようにローマ時代から後退した様は「暗黒の中世」そのもの。その中でシチリアで花開くイスラムの寛容による両教徒の共存と繁栄は、例外的な救い。
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ローマ人の物語につづく、東西ローマから始まる物語。ビザンチン帝国とイスラム教圏の勢力争いと、都市国家の台頭。国同士の戦いから宗教同士の戦いに様相を変えてきて、戦いの結果もより凄惨に・・・。 手に取るように情景が浮かんでくる文章は健在。読めば読むほど、次にどうなるのかが気になって仕方が無い。次巻も楽しめそうです。
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