1,800円以上の注文で送料無料

夏の塩 の商品レビュー

4

37件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/10/09

脇役含め、キャラがみんなとても魅力的。 それなりの描写は多少あるけど、さくさく読みやすいBLという感じ。BLだからといって構えず、いろんな人に読んでほしい。 ただ、文章の視点がちょくちょく変わるのはいいとして、途中でごちゃまぜになるのはちょっと……。

Posted byブクログ

2023/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

Twitterでおすすめしていただいたシリーズ。 ずっと読みたくて、でもなかなか本屋さんで見つからなくて、ようやく本棚にお迎えできた!すぐさま読み始める。 淡々とした日常やキャラクター達のやり取りの中で突然、思わず絶句してしまうような爆弾が投下される。 魚住くんがあまりにも不幸過ぎて哀しい。 まだまだ不穏な予感が見え隠れしているし、この先の展開が気になって、すぐに残りの巻も一気に購入した。 今のところマリちゃんがお気に入りのキャラクター。

Posted byブクログ

2023/09/04

10年くらい前、書店でバイトしていたころに買った文庫本。一度シリーズ全巻を読んだはずで、とにかく良い本だったということは漠然と覚えているのだけど内容までは記憶しておらず。読む本を探していたところだったので再度。持っている文庫本は初版だった。 久留米と魚住よりも歳下だった10年前...

10年くらい前、書店でバイトしていたころに買った文庫本。一度シリーズ全巻を読んだはずで、とにかく良い本だったということは漠然と覚えているのだけど内容までは記憶しておらず。読む本を探していたところだったので再度。持っている文庫本は初版だった。 久留米と魚住よりも歳下だった10年前、この作品を読んで自分が何をどう考えていたか分からないけれど、彼らよりも少しだけ歳上になった今、あらためて読んだら魚住の無機質さや久留米の鈍さやマリの人となり、どのキャラクターも(語弊を恐れずに言えば)身近に感じられた。 平たく言うと結構ありえない出来事が重なっているお話だけど、でもどこかありえなくない、「分かる気がする」と言わせるような人たち。静謐で淡々とした文章がそう感じさせるのかも。 人や大切なものを失くすという大きなファクターがこの先彼らをどう導いていくのか、早く続きが読みたくなった。

Posted byブクログ

2023/06/20

あらすじ: 華奢で整った顔、線が細く浮世離れした25歳の魚住。学生時代の友人である久留米の部屋に転がり込んできた。隣人のサリーム、久留米の元カノ・マリ、魚住の大学の同僚・濱田、魚住の元カノ・響子など。不運な過去に無意識に振り回される魚住と取り巻く環境と変化を描く。 印象に残った...

あらすじ: 華奢で整った顔、線が細く浮世離れした25歳の魚住。学生時代の友人である久留米の部屋に転がり込んできた。隣人のサリーム、久留米の元カノ・マリ、魚住の大学の同僚・濱田、魚住の元カノ・響子など。不運な過去に無意識に振り回される魚住と取り巻く環境と変化を描く。 印象に残ったセリフ: 「恋愛の別名って、執着じゃないかなあ、なんて思うのね」 恋愛って素晴らしいものに思えるけど、執着って言い換えた方がいいね。 おすすめ・キーワード: 恋愛

Posted byブクログ

2020/08/15

著者はほんまにいろんなジャンル(作風?)の本を書くなあ…。 前述の通り、わたしが一番好きなのは「カブキブ!」なんやけど、このシリーズは未読やった。 「カブキブ!」が、いまどこまで読んだか思い出せないので(徐々に過去の読書日記をブクログに落としていってるけど、まだ発掘できていない)...

著者はほんまにいろんなジャンル(作風?)の本を書くなあ…。 前述の通り、わたしが一番好きなのは「カブキブ!」なんやけど、このシリーズは未読やった。 「カブキブ!」が、いまどこまで読んだか思い出せないので(徐々に過去の読書日記をブクログに落としていってるけど、まだ発掘できていない)、とりあえず未着手やったこのシリーズからいくことに。 基本的にわたしは「生活力のない主人公」があんまり好きではない。 ひとつのことに没頭したら生活力がとたんにゼロ値になる主人公には、かならず「それを助けてくれる人」がいてほしい(某英国の某私立探偵のような…?)。 でも、このご時世、 「人として最低限のことはできててくれ」 と、思ってしまうので、なんちゅうか…。笑 と、いうことで、ちょっと手に取るのをためらっていたこの本は、正直終盤まで 「だから、生活力…」 ちゅう方向に気になってた。笑 「妖琦庵夜話」の方向の現実離れ感はいらないのよ~。(いまは) 「カブキブ!」や「宮廷神官」のように、著者はちゃんと自立している人も書かはるだけに、その対極のキャラもほんまただれすぎてて…。 受け止めるほう(=わたし)に問題があるのであって、著者とその作品には何も問題はないです。 せやけど、やっぱり著者のキャラは活き活きしてる。 まずマリちゃんの利発さに 「すばらしい」 と、思いながら読んでいたら、途中から登場した濱田も、 「やることに筋が通っている」 と、思ったし、恭子ちゃんにいたっては最初はどうかと思ったけど和解(?)したあとの彼女は 「人間ができている」 と、思っていたら、マリちゃん曰く、この三人はカテゴリにわけるなら同じ系統の人間なのだとか。 あ。なるほど。笑 そうね、わたしはこういうタイプが好きやねんね。世話好きが好きか。結局わたしもこういった方々に世話を焼いてもらいながら、久留米くんのようなおおらかで、悪く言えば「いい意味で無頓着」(悪いのかいいのかどっちやねん)な方々に救われている。 魚住くんみたいに「いてるだけで構いたくなる」ような容姿はミジンコほども持ち合わせていないけど、なんでわたしが「生活感のないキャラが苦手」なのかというと、自分がそうやからやね。 わたし自身は「それやったらアカンやろ」と、思うところが大いにあるので、フィクションで見ているとしんどい…(笑)。 そして欲を言えば、ない生活感を補ってくれる王子様が登場するオチより、おおらかでいい意味で無頓着な人が寄り添って、完璧ではないけど狭い世界で楽しい生活を送れたらめちゃくちゃ幸せやと……。 って、まんまこの本か! ……と、気づいたときには読了していた。笑 ちゅうことで、めちゃくちゃ長くなったけれど、おもしろかった。(ほんまに) あと、この本に限っては終盤に 「これってめちゃくちゃ恋愛話やん…」 と、なった。 久留米が男性なのが「今風…」なのか、いやいや、なんとなく栗本薫氏もこんなところなかったっけ、とか思ったり(笑)。 あんまり下世話な描写は好きではないので、そこらへんが薄目で読むわ。 でもこういう排他的な雰囲気って文芸小説にある気がする。あるわー。 わたしはほとんど映画を見ないので、作中のタイトルはほぼ想像もつかんのやけど、久留米くんがかつて泣いたタイトル、「親父とキャッチボールするところ」から察するに、「フォレスト・ガンプ」…? 違うかな…(自信がない)。 ちなみにこのタイトルの映画はわたしが若いころにめっちゃ流行った。 やっぱりわたしは見てなくて、本で読んだな。 ところで四章の冒頭、文庫本の半分をちょっと過ぎたところでようやく久留米くんのファーストネームが登場したような気がするんやけど、どうやろう。違うかな。 べつにええねんけど 「そういえば知らんかったな…?」 と思いつつ、久留米くんなので 「まあいいけど」 と、思えた。いうたらマリちゃんだって苗字が登場してなかったっけ。苗字どころか、住まいも仕事も明言されてないわ。とにかく、そういう作風なのよ。ひたすら非現実的。 (な、わりに、ところどころでリアリティを抉ってくる。でもその抉られる「リアリティ」は読者によって違うんやろうなと思う) 文庫一冊読了するかしないかのときに、しみじみ 「この本ってこういう内容やったのか…」 とか 「アッ面白いわこれ…」 って思うじわじわ感が楽しい。もちろん続編も予約した。 年齢が変わっても、環境が変わっても、長く楽しめる本やと思う。著者の本は、どれもそうかも。なんでやろ。 ■■■■ ■貫入(かんにゅう) 陶磁器の釉薬(うわぐすり)の部分にできる細かいひび模様。

Posted byブクログ

2020/01/01

何も考えずに読み進めていたら、徐々にBL色が出てきた。 久留米や魚住くんと同じで、何か禁忌的な感じがして読むことなかったが、取り敢えずこの作品は続きを読んでみようと思った。 どんな展開になっていくのか、ちょっと怖いけど!

Posted byブクログ

2019/10/01

何度読んでも、魚住の生きてきた過酷な環境の中で久留米やマリちゃんサリーム、響子ちゃんに濱田さん諸々、みんなに出会えて良かったねって思う。何と言っても、魚住に「巻き込まれない」久留米の存在がとても大きな作品。 また、榎田さんの、柔らかいけど伝えたいことはダイレクトに伝わってくる文章...

何度読んでも、魚住の生きてきた過酷な環境の中で久留米やマリちゃんサリーム、響子ちゃんに濱田さん諸々、みんなに出会えて良かったねって思う。何と言っても、魚住に「巻き込まれない」久留米の存在がとても大きな作品。 また、榎田さんの、柔らかいけど伝えたいことはダイレクトに伝わってくる文章がいい。生きることとか、死んでいくこと。 逝く人と、置いていかれる人のことを改めて考えさせられる作品だと思います。

Posted byブクログ

2018/10/14

生活力皆無ながら男女問わず虜にするぼんやりの魚住と彼に居候をされている久留米。どんどん目眩く直接的BLに突き進み想定外。前半のインドの血を継ぐ留学生との食交流や女性キャラクターの存在にほっとする。飼犬の遺体を戸惑いからとはいえ放置したり、強烈な歯磨き等を引き摺って、魚住の魅力を上...

生活力皆無ながら男女問わず虜にするぼんやりの魚住と彼に居候をされている久留米。どんどん目眩く直接的BLに突き進み想定外。前半のインドの血を継ぐ留学生との食交流や女性キャラクターの存在にほっとする。飼犬の遺体を戸惑いからとはいえ放置したり、強烈な歯磨き等を引き摺って、魚住の魅力を上手く受け取れなかった。

Posted byブクログ

2018/04/02

完全にBLでした…。『角フェス2016』なのに、これ普通の人が読んだらびっくり唖然( ゚Д゚)…とするレベルですよ。罠だわー。あらすじの「生と死、喪失と再生、そして恋を描いた青春群像劇」などという文章は、どう飾ったらそうなるものか。ダメダメ、騙されちゃダメ!小学生は読んじゃダメ!...

完全にBLでした…。『角フェス2016』なのに、これ普通の人が読んだらびっくり唖然( ゚Д゚)…とするレベルですよ。罠だわー。あらすじの「生と死、喪失と再生、そして恋を描いた青春群像劇」などという文章は、どう飾ったらそうなるものか。ダメダメ、騙されちゃダメ!小学生は読んじゃダメ!と、常識的には思うのですが、内容は面白いです。魚住くんと久留米が今後どうなるのか、推して知るべしなありきたりな展開ですが、初めからBLだと分かって読めば魅力的な作品だと思います。

Posted byブクログ

2017/08/17

魚住くんと,その周囲。切なくも痛い,生きること。 なんというか,ボーイズラブですね。よくよく考えたら商業作品で,最初からボーイズラブと銘打たれた(読者の解釈じゃなくて)小説って初めて読んだかもしれない。描写が踏みこんでいるような,さくっとしているような。いやでもインターネットで...

魚住くんと,その周囲。切なくも痛い,生きること。 なんというか,ボーイズラブですね。よくよく考えたら商業作品で,最初からボーイズラブと銘打たれた(読者の解釈じゃなくて)小説って初めて読んだかもしれない。描写が踏みこんでいるような,さくっとしているような。いやでもインターネットで投稿小説がそんなに身近じゃなかった2000年を考えれば,これくらいの描写でも刺激的なんだろうか。いや,直接的に描かないから官能的なのかな。 男女問わず惹きつけて惑わせる魚住くん。その面倒をみることになってしまった久留米。研究室の先輩濱田,久留米の元カノのマリ,アパートの隣人サリーム,魚住の元恋人であり研究室の先輩響子。誰もが自分の持ち合わせる優しさをもって,魚住くんに接している世界。生に対してあまりに希薄な魚住くん。この先がどうなるのか,きっと普通じゃない展開が待ち受けているのだろうけれど(そもそも魚住くんの設定自体が盛りすぎである)それをエッセンスに,魚住くんと久留米の関係がどのように変化していくのかが楽しみである。

Posted byブクログ