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時の罠 の商品レビュー

3.5

151件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    50

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

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2022/07/25

面白かった。複数作家の短編集は良いものだなあ、と思った。一番面白かったのは米澤穂信か。ああいうヘンテコな短編が好きなのかもな。よって万城目学のものも好きだった。湊かなえのものはシンプルに良い物語だと思った。辻村深月の作品はやはり俺の体質に合わない。女性だからか? と思ったが湊かな...

面白かった。複数作家の短編集は良いものだなあ、と思った。一番面白かったのは米澤穂信か。ああいうヘンテコな短編が好きなのかもな。よって万城目学のものも好きだった。湊かなえのものはシンプルに良い物語だと思った。辻村深月の作品はやはり俺の体質に合わない。女性だからか? と思ったが湊かなえもいるので違うらしい。なんというかな、人物が単調で「良い話」を見せられているとだけ。回想形式を交える物語が好きなのかもしれない。短編というのはどれも、それぞれの人生のハイライトを切り取ったような、一人だけの物語という気がした。

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2022/07/21

”時間“をテーマにした4人の作家たちの競演 辻村深月「タイムカプセルの八年」 不器用な父親と息子の物語、ジワリと涙腺がやられるやつです。 万城目学「トシ&シュン」 この人の感性は本当に面白い。 “時間”をテーマにしたとき、よくこの発想へたどりつくなと、感心してしまう。 米澤...

”時間“をテーマにした4人の作家たちの競演 辻村深月「タイムカプセルの八年」 不器用な父親と息子の物語、ジワリと涙腺がやられるやつです。 万城目学「トシ&シュン」 この人の感性は本当に面白い。 “時間”をテーマにしたとき、よくこの発想へたどりつくなと、感心してしまう。 米澤穂信「下津山縁起」 今度の時間は気の遠くなるほどの長さ。 “時間”という概念について少し前いろいろ本が出ていたけど、”知性“という概念と合わせて編年体にして描く、お上手です。 湊かなえ「長井優介へ」 “イヤミスの女王“と言われた作者らしい短篇。でも最後に少し光が見え読後感がいい。 辻村深月と湊かなえが少しかぶり気味だったけど、全員「タイムカプセル」で作ったらあとの二人はどんな物語だったのだろう……と勝手に想像してしまう。

Posted byブクログ

2022/05/10

4人の作家さんの短編集。それぞれ面白かったけど1番気に入ったのは湊かなえさんの物語。 小学生の頃のタイムカプセルを開けに行く話だったんだけど、小学生時代にこじれたままになっていた友達との関係が見事にほぐれていく感じが読んでいて心地良かった。 人間関係のゴタゴタって結局は誤解から始...

4人の作家さんの短編集。それぞれ面白かったけど1番気に入ったのは湊かなえさんの物語。 小学生の頃のタイムカプセルを開けに行く話だったんだけど、小学生時代にこじれたままになっていた友達との関係が見事にほぐれていく感じが読んでいて心地良かった。 人間関係のゴタゴタって結局は誤解から始まってるんだよなぁって思った。

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2022/01/15

〈時〉をテーマにしたアンソロジー。 辻村さんは父子の人情話、万城目さんは神様が夢を叶えるトリッキーなファンタジー、米澤さんはSF、湊さんはミステリ。 アプローチも語りも異なった競演。読みやすく楽しかった。タイムカプセルに始まりタイムカプセルに終わったけれど、二つともパンドラの匣に...

〈時〉をテーマにしたアンソロジー。 辻村さんは父子の人情話、万城目さんは神様が夢を叶えるトリッキーなファンタジー、米澤さんはSF、湊さんはミステリ。 アプローチも語りも異なった競演。読みやすく楽しかった。タイムカプセルに始まりタイムカプセルに終わったけれど、二つともパンドラの匣にならなくて良かった。 個人的に意外性No. 1は米澤さん。

Posted byブクログ

2021/12/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「タイムカプセルの八年」辻村深月 「トシ&シュン」万城目 学 「下津山縁起」米澤 穂信 「長井優介へ」湊 かなえ 壮大なスケールの「下津山縁起」、コミカルな神様コメディっぽい「トシ&シュン」 そしてタイムカプセルものの残り二編。卒業の記念に埋めるタイムカプセルを扱った二編なんですが、どちらも明るい読後感で爽やかでした。ニコ的には、ダメ教師の出てくる「タイムカプセルの八年」の方が好みでしたが。イヤ、いましたよ、このタイプのダメ先生。なんでしょう、自己陶酔型?辻村深月のダメorクソ教師の出てくる話、好きだなー。

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2021/12/04

アンソロジーは 手にした事のない 作家さんを 開拓できるから 嬉しい 実際 湊かなえ先生以外は お初でした ''時''をテーマにした コチラ どのストーリーも 短編なのに 読み応えのある ものばかりでした 「タイムカプセルの八年」 ...

アンソロジーは 手にした事のない 作家さんを 開拓できるから 嬉しい 実際 湊かなえ先生以外は お初でした ''時''をテーマにした コチラ どのストーリーも 短編なのに 読み応えのある ものばかりでした 「タイムカプセルの八年」 とっても共感が出来る ストーリーと ニヤッとしてしまうラスト 心が温まる時のお話しでした 「トシ&シュン」 これまた 全く違うテイスト 鴨川ホルモーや 偉大なるしゅららぼんが 元は小説だとは! 小説であの世界観を どう表現してるのか? 出来るのか? この短編読んで なるほど・・ と納得しましたね 出来るんだと笑 「下津山縁起」 とっても読みづらい笑 な、何だこれは? と半分混乱しながら 読み進めますが どんどんのめり込み ラストなるほど〜と 唸ってしまいました 「長井優介へ」 湊先生ってだけで 身構えちゃダメよね 最後のストーリーが いじめかぁ しかも湊先生の… って どんな結末こようが 落ちないぞ! って 思ってたけど 穏やかな気持ちのまま 本を閉じる事が 出来ました

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2021/11/27

どの話も面白かったが、 特に湊かなえさんの話が良かった。 耳の障害で、音が3秒遅れて聞こえる主人公の話。

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2021/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み友さんの高評価につられて、時の罠。そうそうたる大御所の時を超えたミステリー。辻村さんのお話しはダメ親父が仕事が忙しいながら息子を陰で見守るお話し。最後は父親が本気を出したところは良かった。万城目さんのトシ&シュン。2人の夢をかなえるべく神様が本気になるお話し。米澤さんは上津山と下津山の不思議なお話し。2800年頃の人間、山との関わりが秀逸。最後の湊さんのお話しが一番。3秒遅れて聴くことができる主人公。様々な不運もあり人生がうまくかみ合わない。しかし最後は一気に視界が広がった。⑤辻⑤、万⑤、米⑤、湊⑤↑

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2021/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「下津山縁起」米澤穂信著 遠江国・静岡にある、ふたごの山、かみつ山、しもつ山。A.D.870年からA.D.2873年までのふたご山の編年記述。時に市街地開発の対象となり、下津山はどうなったか? おお、これはSFだ。深読みすれば開発に対する批判? 2299年になるとコンピュータと山々の交信。 ちょっと読みずらいけど、最後の2873年の記述になると、う~ん、とうなる。最後は裁判に。これがおもしろい。だって裁判長が富士山、検察官は阿蘇山、弁護が榛名山。判決文が秀逸です。 初出誌「別冊文芸春秋」 「タイムカプセルの八年」辻村深月著 2012.7月号 「トシ&シュン」万城目学著 2014.7月号 「下津山縁起」米澤穂信著 2012.7月号 「長井優介へ」湊かなえ著 2012.7月号 2014.7.10第1刷 図書館

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2021/09/26

お話4つ。こういうのにしては少なめかな。 □辻村深月「タイムカプセルの八年」 最初、あまり楽しくない方向に行くかなと思ったら、小気味いい展開で楽しく読めた。不器用な愛情が、見えないところで届いて作用した感じが嬉しくなった。気持ちの良い終わり方。 □万城目学「トシ&シュン」 昔...

お話4つ。こういうのにしては少なめかな。 □辻村深月「タイムカプセルの八年」 最初、あまり楽しくない方向に行くかなと思ったら、小気味いい展開で楽しく読めた。不器用な愛情が、見えないところで届いて作用した感じが嬉しくなった。気持ちの良い終わり方。 □万城目学「トシ&シュン」 昔、図書館で「鴨川ホルモー」を借りたもののイマイチ入り込めず途中で断念したことがあり、万城目学さんには何となく苦手意識が。この作品は無事に読めてよかった(笑)。 設定は変わっているけれど読みやすく、仕掛けも楽しかった。 □米澤穂信「下津山縁起」 淡々とした記述。どこに着地するのかわからないまま読んでいたけれど、意外なラスト。面白かった。読後にじわじわ来る。 □湊かなえ「長井優介へ」 予想外に爽やかな展開。最初の不穏な流れから、イヤな感じで終わると思い込んでいた。優しいどんでん返し。後半の種明かしで心が洗われた。 どの作品もまさに「時の罠」という感じで、楽しんで読めた。

Posted byブクログ