日本一の女 の商品レビュー
図書館で。 う~ん、なんかモヤっとする読後感。昭和の時代であの性格で、さらに女性じゃ生きにくかっただろうなぁというのはよくわかるんだけど… でもサダさんが日本一…かなぁ?まあ大負けに負けて九州一か熊本(だったか大分だったか?)一ぐらいならワカルけど… 狂言回し的に出てきた曾孫...
図書館で。 う~ん、なんかモヤっとする読後感。昭和の時代であの性格で、さらに女性じゃ生きにくかっただろうなぁというのはよくわかるんだけど… でもサダさんが日本一…かなぁ?まあ大負けに負けて九州一か熊本(だったか大分だったか?)一ぐらいならワカルけど… 狂言回し的に出てきた曾孫のエピソードは必要なかったような気もする。なんて言うのか家族に恵まれなかった情の強い女性…と言ったらなんか違う気がするし。色々掛け違えたボタンのような感じもするけれどもそこまで時間がたっても良くも悪くも執着が消えない辺りが親子とか家族って縁は強いのか、というのか… それなりに良い話…というか壮大な話にもなりそうなのになんだか駆け足で、登場人物が皆独りよがりな感じなのでちょっと読んでいて疲れました。誰が間違っていて誰が正しいって話ではないんだよな、きっと。でもそこに終始こだわっているサダさんが少し滑稽なような哀れなような。息子たちもそんなに母を否定することもない気もするけど… まあ否定したい気もわからなくはないけど。戦後、彼女が更なる事業を起こさなかったのはちょっと残念。 後これ、表紙サギ(笑)だと思う。この表紙を見たら中心でカカと笑ってる剛毅な女性が主役だと思うじゃん。いや、豪胆で剛毅はそうなんだけど…こんなあけっぴろげに笑う女性では無いよね、サダさんは…
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勢いのある小説でした。戦前から戦後にかけて強烈な個性で生き抜いた曽祖母の回顧録から、その生き様を描いている。垣間見える子への思いはあるが、周りとの関係で後味の悪さは少し残った。
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サル顔のせいで片田舎に嫁がされ、軽んじられて生きてきたと感じるサダは、家族や社会の間違いを許さず、常に「正しさ」を求め、相手に勝つことにこだわる。 美人だけれど男の子の跡継ぎに恵まれない妹に対しては、男子ばかりを産むことで。 苦労なく家を継いだ兄に対しては、自らの発案...
サル顔のせいで片田舎に嫁がされ、軽んじられて生きてきたと感じるサダは、家族や社会の間違いを許さず、常に「正しさ」を求め、相手に勝つことにこだわる。 美人だけれど男の子の跡継ぎに恵まれない妹に対しては、男子ばかりを産むことで。 苦労なく家を継いだ兄に対しては、自らの発案で立ち上げた精米所を成功させることで。 自らが正しいのだということを証明する。 しかし、それは人に憎まれ、疎まれる道でもある。息子たちでさえ、次第に距離を置くようになる。加えて、日本が暗い戦争ムードに染められていくのと平行して、サダの人生も翳ってゆく。 サダにももちろん心はあって、葛藤を感じることもあった。しかし、それを認めることはサダにとっては「間違っていること」を容認するのに等しい。それゆえ一層「正しさ」を証明しようとして周りと衝突するという悪循環。 「家」が何より重んじられる時代でなければ。戦争が起こらなければ。時代や生まれが違っていれば、サダの人生ももう少し明るいものだったかもしれない。 最後、息子たちにも嫌われたサダは、夫の通夜の席で笑いながら言う。 「私は誰にも負けちょらせんけんな」 そしてその後、息子たちには何も遺さず、自分の全財産を使い果たして死ぬ。 確かに彼女は「最強」だけど、やりきれない気持ちになる。 戦争で死んだ息子のことを思ったり、男子ばかりを産むことにこだわったがゆえに捨てた娘が生きていると知って、お手玉を渡してほしいと頼んだり。強さの裏で、サダが垣間見せた弱さ=愛情が印象に残っている。
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サダの生き方はすべて正しい訳ではない。正義の人ではないが、自分の思い通り、曲げずに貫き通す生き方に、爽快感も、いらだちも感じながら、いっきに読んだ。 爽やかな読後感があった。
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図書館の係の方に勧められて読んでみた。 あんなに自分の思う事を言えたら気持ちが良いだろうな。 しかも口だけの女ではない。 子供の人生まで自分の思うようにさせようというのはどうなのだろうかとは思うが、最期まで自分の生き方を貫いた強い女性だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小さな農村に嫁ぎ戦争を生き抜いた「最強女」の一代記。 一気読みしました。止められなかった。あと、泣けた。 他の方のレビューを拝見すると、主人公・サダに感情移入「出来た派」の人と「出来なかった派」の人がいらっしゃいますけど、私は恐らく後者です。 いや、したいんですよ!でも、出来ないんですよ!だってサダ強すぎるんだもの! 出来の良い兄と美しい妹に挟まれて育ち、サル顔の自分ひとりだけ片田舎に嫁がされて、姑には露骨にイヤな顔されるし亭主も何だかぼんやりしてるし……。初っ端からこれでもかこれでもかと不景気なステータスを背負い込まされるサダ。 しかし、サダは嘆かない。嘆いたままで終わらない。運命を切り開くのは自分自身に他ならない、と知っているから、とにかく動く、黙って働く。徹底的な合理主義。 この行動力!この頭の回転の速さ!そして気持ちの強さ! サダの人生の全部が全部を真似したいわけでは勿論ないんですけど、それでも彼女の生き様には羨望を感じずにはいられません。 私が持っていないもの、常々「持ちたい」と思っているものを見せつけられて、夢中でページをめくりました(そういう意味で、感情移入「出来なかった派」)。 1個だけ欲を言わせてもらっていいですか。 こんなにマンガっぽい表紙にするのなら、ちゃんと本編のどこかのシーンに則って欲しかったなあ(「新聞に載った匹田精米所の写真」とか)。そういう細けえ事で幸せになれたりもするので……。
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サダ。 猿顔・低い声・合理主義・嫌われ者・口が悪い・負けず嫌い・女性。 舞台は昭和初期の大分臼杵、猿顔の嫌われ者・サダの一代記。 この人とは友達にも家族にもなれそうにない・・・
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ある女性の一代記 女傑とか女丈夫とか言っても間違いではないと思う。 ただ、心持には難があって周囲から孤立しがち。 実際に居たら付き合いにくいし傷つくと思うけど、 物語としては面白い。
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こういう性格の人って世の中生きにくいよな(--;)今と違って、昔は自分を殺して生きていく時代だし(._.)それに負けず自分の道を貫くサダさんは凄い!でも気持ちを解ってくれる人と出会えて良かった(^^)他人だけでなく、身内にまで疎まれているけれど、サダさんの弔い上げはきっと素敵な場...
こういう性格の人って世の中生きにくいよな(--;)今と違って、昔は自分を殺して生きていく時代だし(._.)それに負けず自分の道を貫くサダさんは凄い!でも気持ちを解ってくれる人と出会えて良かった(^^)他人だけでなく、身内にまで疎まれているけれど、サダさんの弔い上げはきっと素敵な場になりそう(*´-`)
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仕事も夫との仲もうまくいかない私が実家に帰ったときに、地元の僧侶から会ったことのない曽祖母についての話を聞く。曽祖母は相当の変わり者であったが、芯を持った人であった。周りからは煙たがられていたが最後まで自分を通していた。もちろん内面では色々と考えるところはあったろうが。僧侶に話を...
仕事も夫との仲もうまくいかない私が実家に帰ったときに、地元の僧侶から会ったことのない曽祖母についての話を聞く。曽祖母は相当の変わり者であったが、芯を持った人であった。周りからは煙たがられていたが最後まで自分を通していた。もちろん内面では色々と考えるところはあったろうが。僧侶に話をしたのは戦死した長男と年齢が同じでどことなく似ていたからだろう。
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