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砂子のなかより青き草 の商品レビュー

3.8

30件のお客様レビュー

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2025/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

情念の坩堝である内裏、大内裏。 先に出会ったのが清少納言なので僕は清少納言側に立っているということ。 紫式部は怖いということ。 そして一条天皇と定子は想い合っていたこと。 この3つが僕の中に今ある真実です。 感情の整理が追いつかない。 感想を書きたいのに、最後までまとまらずフワフワしながら書いたのは初めてです。 とても良い本です。小中学生頃から何となく紫式部>清少納言みたいな式で考えてましたが、そういうことじゃなかったです。 なぜ「枕草子」なのかも理解できた気がする。 時代に翻弄されたけど、定子の強さは尊敬する。

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2022/03/29

ご存知、清少納言をヒロインに据えた物語ですが、どこかリリカル 就学時に学ぶ清少納言といえばなネタもちらほら 枕草子の香炉峰の雪…懐かしいな…

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2026/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一条天皇と藤原道長っていう、この時代のツートップを敢えて出さないで進む物語。 偽文で文通を邪魔するから始まり、伊周らの逃げ込んだ二条邸を家宅捜索で蹂躙した後に、火付けで炎上。留守を狙って内親王脩子内親王を乳母ごと攫う。定子が常寧殿に戻れば失火を装って移動させる。悪役とは言え、たいがい鬼な道長…。話中には直接出てこないで、下ぶくれの紫式部を使うあたり、更に悪党。 思うにですね、やっぱり道長を呪詛ったのは「チーム定子」じゃないかしらん。カトリーヌ・ド・メディチのエスカドロン・ヴォランなんかよりずっとロイヤリティ高そうだし。 「伊周と清少納言」ってカップリング、想定外だったけど新鮮。まあでも、後々は妻問いしてきた藤原棟世と再婚して小馬命婦を産むわけね。

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2019/08/10

ここまで紫式部が悪役になっているのは珍しい。 どちらかというと清少納言のがそういうイメージだったのに。 現代的な目線がかなり入っているとは思うけれど、意地の悪い女のあれこれを、さらりと描いていて良かった。 同じ内容でも『はなとゆめ』とは随分違う。作家性の違いが出ていて興味深かった...

ここまで紫式部が悪役になっているのは珍しい。 どちらかというと清少納言のがそういうイメージだったのに。 現代的な目線がかなり入っているとは思うけれど、意地の悪い女のあれこれを、さらりと描いていて良かった。 同じ内容でも『はなとゆめ』とは随分違う。作家性の違いが出ていて興味深かった。

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2018/11/11

清少納言と紫式部が、お互いのことを好きでなかったことは、いろいろ悪口な資料があるからもう間違いないっちゃそうだし、当時の定子vs彰子の内裏バトルは、実際ひどいことも多かったんだろうけど、ここまで式部をヒールに描いた作品も珍しいんじゃないかな。怖いわ。 少納言の才長けたかんじを描く...

清少納言と紫式部が、お互いのことを好きでなかったことは、いろいろ悪口な資料があるからもう間違いないっちゃそうだし、当時の定子vs彰子の内裏バトルは、実際ひどいことも多かったんだろうけど、ここまで式部をヒールに描いた作品も珍しいんじゃないかな。怖いわ。 少納言の才長けたかんじを描くよりも、けっこう弱い、ひとりの女だったんだぞ、という目線で描かれたというかんじ。平安の世に生まれたら生まれの貴賤に関わらず女はしんどいなあ。可哀想になってしまうような読後感でした、雅を上回る毒が染みわたる世界。

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2018/08/03

中宮定子様に仕えた清少納言のお話。 歴史の話なのに読みやすい。 こうだったら、歴史も頭に入るのに。 枕草子もじっくり読んでみたくなった

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2017/12/04

清少納言が中宮定子に仕えたってことは有名だけど、熾烈な権力争いの中で、決して「みやび」じゃない女たちの闘争が描かれる。 現代人の目からすると、あの時代、時間がゆったり流れていたみたいな感じがするけれど、閉ざされた世界の中で、実はこの小説に書かれているような陰謀がめぐらされていたの...

清少納言が中宮定子に仕えたってことは有名だけど、熾烈な権力争いの中で、決して「みやび」じゃない女たちの闘争が描かれる。 現代人の目からすると、あの時代、時間がゆったり流れていたみたいな感じがするけれど、閉ざされた世界の中で、実はこの小説に書かれているような陰謀がめぐらされていたのでは? と思ってしまう。というか、そう思わせるリアリティがある。 それが宮木あや子の筆力なんだろうなぁ。 「野良女」や「校閲ガール」とはまったく違う文体。 女同士のつながりのツボをおさえるところは共通ながら、別人かと思うほど異なる文体を使い分けられるところがすごい。宮木あや子、恐るべし。 それにしても紫式部が怖い。怖すぎる。

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2020/08/15

中宮定子に仕えたなき子(清少納言)を主人公に据えた物語。 清少納言側から描いているので、定子はあくまでも悲劇のヒロイン。 ライバル彰子の父親があの藤原道長なのだから、勝敗は初めから決まったいる。 それでも主上(一条帝)の寵愛を受けたのは定子であり、国母にはなれず、彼女が生んだ皇子...

中宮定子に仕えたなき子(清少納言)を主人公に据えた物語。 清少納言側から描いているので、定子はあくまでも悲劇のヒロイン。 ライバル彰子の父親があの藤原道長なのだから、勝敗は初めから決まったいる。 それでも主上(一条帝)の寵愛を受けたのは定子であり、国母にはなれず、彼女が生んだ皇子も天皇にはなれなかったが、定子は主上への愛を貫き、中宮を退かされたあとも皇后として、そしてなき子を始めとする多くの女房たちを率いる強く賢い女性として生きた…ということかな。 なき子の定子への愛情は、忠誠は勿論、同僚である宰相の君や定子の兄・伊周とのロマンス、そして史実ではあり得ない紫式部との因縁など、様々な要素があって楽しめた。 ちょっと昼ドラみたいな感じもあったけど。 なき子の元夫との関係もなかなか良かったな。別れても良い同志という感じで。 紫式部が怖すぎて少し引く。しかし実際、紫式部の方は一方的に清少納言をライバル視していたという説もあるし、実際に二人が同じ時期に宮仕えしていたのならこういうこともあったのかも。

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2016/02/03

宮木あや子さんの最新作。 かなしい物語である。 清少納言と中宮定子の、清冽で少し屈折した愛と挟持を描く。枕草子で有名なこの主従の運命は、言うに及ばず有名で、今更そこに説明は要らないと思う。 清少納言を描いた小説は、田辺聖子さんや 三枝和子さんにも優れたお作が既にあるが 今作...

宮木あや子さんの最新作。 かなしい物語である。 清少納言と中宮定子の、清冽で少し屈折した愛と挟持を描く。枕草子で有名なこの主従の運命は、言うに及ばず有名で、今更そこに説明は要らないと思う。 清少納言を描いた小説は、田辺聖子さんや 三枝和子さんにも優れたお作が既にあるが 今作は特に話し言葉が清潔なのにいきいきとして 宮中の女達の息遣いがよく描き出されている。 また定子の兄、伊周と清少納言の恋や、 もと夫である橘則光との関わりなど、 史実を裏付ける資料がないため研究では 踏み込めず、原典ではぼかして書いているために なんとなくもやもやしていた部分も、小説であるから 思い切って描かれていて、かゆいところに手が届く。 定子の扱いも、正直さもありなん、と 今まで描かれなかった過酷な現実も描かれている。 つまりは、なかなか宮中には戻れなかったあたりの 事情など…事実以上の凄みを持って迫ってくる。 無論、清少納言が伊周に、京から逃げろというくだりや 悽愴な敵役としての紫式部や彰子のありようなどは フィクションなのであるけれど。 「小説世界での事実」をリアルに感じさせる仕掛けに なっていて、非常に面白い。 一条天皇をひたすらに愛する定子と清少納言の うつくしくかなしいふれあいの場面。 温度のないくちづけは、伊周と清少納言の 心中のふたりが断崖から落ちる時の抱き合った体温 を分けるような、ぬくみがあるのにどこか空白のある くちづけとは対象的である。 この大人な話をコバルト誌上に連載していたことが 驚きだが、全ての平安文学ファンに読んで頂きたい。 ある意味溜飲が下がる快作である。

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2016/01/02

清少納言の視点で描かれた宮廷模様。 煌びやかな生活の裏にある、 女性同士のやり取りは美しくも怖い。 特に後半登場する紫式部は、 品がある所以、殊更恐ろしい存在。 これまで、学校の教科書で触れる 清少納言の印象とは違い、 もっと身近な存在に感じられ とても親近感を抱くことができた。...

清少納言の視点で描かれた宮廷模様。 煌びやかな生活の裏にある、 女性同士のやり取りは美しくも怖い。 特に後半登場する紫式部は、 品がある所以、殊更恐ろしい存在。 これまで、学校の教科書で触れる 清少納言の印象とは違い、 もっと身近な存在に感じられ とても親近感を抱くことができた。 清少納言が使えていた、定子の想いと同じく 女性が力を持つ世の中を夢見た清少納言に 大変共感することができた。

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