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無業社会 の商品レビュー

3.8

36件のお客様レビュー

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2015/03/08

ひきこもり、ニート、SNEP・・・、働かない人々、特に若年者が問題になっていますが、そういった人々に対する誤解を解くべく、個別の例を紹介し、多角的なデータからの分析を述べ、その原因たる社会構造にも目を向け、社会の暗がりの部分に光を当てた、勇気と意欲すら感じられるよい本でした。労働...

ひきこもり、ニート、SNEP・・・、働かない人々、特に若年者が問題になっていますが、そういった人々に対する誤解を解くべく、個別の例を紹介し、多角的なデータからの分析を述べ、その原因たる社会構造にも目を向け、社会の暗がりの部分に光を当てた、勇気と意欲すら感じられるよい本でした。労働環境や社内文化について、多かれ少なかれウソをついて希望者を集めるのが常識になっている。入社してそのことを糺してみても、「お前も大人だろ、わかれよ」みたいにせせら笑われてしまうものだ。劣悪な環境もすべて露わにしてしまわないといけないようになればいいのです。「バカか!そんなことをしたら、働かない人だらけになるだろ!」という声が出てくるだろうけれど、実際に経験したり感覚的にわかったりしてるから、昨今、無業者が増えたわけで。つまり、同じこと。社会が変わらないと変わらないんですよ。今の日本経済なんて、人的資源を食いつぶしている意味でだけど、背伸びしてなんとかメンツを保っている感じでしょう。一度怪我して転倒して、そこから真っ当に這い上がってみたらどうだろう。なんて、ちょっとラディカルなことを考えたりもして。

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2014/12/27

著者のフェイスブックもあった 私の長女の関連でも気になるいい本です。民主党の新しい公共はこんなことを狙っていたのに 国民にわかってもらえる前に終了だろうか

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2014/11/22

「無業者」は「求職型」「非求職型」「非希望型」に類型化される。決して怠けたくて仕事に就いてないわけでなく、理由があって無業となっている人も少なからずいて、若者の無業者が実に16人に1人にのぼるという事実。そんな「若年無業者」が483万人いて、そんな彼らに対し社会が負担するコストギ...

「無業者」は「求職型」「非求職型」「非希望型」に類型化される。決して怠けたくて仕事に就いてないわけでなく、理由があって無業となっている人も少なからずいて、若者の無業者が実に16人に1人にのぼるという事実。そんな「若年無業者」が483万人いて、そんな彼らに対し社会が負担するコストギャップは一人当たり実に1億5000万と算出される。少子高齢化社会が進行する現代で、未来の支えとなるべき若年層の現実がこれでは未来は暗い。とはいえ、一朝一夕で解決する問題でもない・・・

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2014/11/13

7つの働くことができない若者の例がでてくるけど、どうもつかみどころがないような。NPOで若者の就業支援をしているのだからもっと生々しい例をあげれるのではないかという気もするのだが。 唯一納得いったのが、企業の採用担当者の「役員や社長が面接をする場合、インターンシップやアルバイトな...

7つの働くことができない若者の例がでてくるけど、どうもつかみどころがないような。NPOで若者の就業支援をしているのだからもっと生々しい例をあげれるのではないかという気もするのだが。 唯一納得いったのが、企業の採用担当者の「役員や社長が面接をする場合、インターンシップやアルバイトなどで働きぶりをみて推薦するのでなければ、多数の就職希望者のなかからあえて中途経験者や低学歴者を選ぶ相応の理由を見つけることができない」という意見。 もう1か所納得いった箇所は、背景編で、日本の社会システムでは労働市場からこぼれ落ちることと社会からこぼれ落ちることがほぼ同義になってしまっている。会社社会からの離脱は共同体や他者からのつながりも喪失しやすい状況に結びついている。さらに社会のなかに企業で必要とされる知識やノウハウを実践的に学ぶ機会が限られているため、一度企業社会や労働市場からこぼれ落ちてしまうと、再びそこに参入することが難しい。p174

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2014/11/07

ひとりひとり具体例つきで、データでは知れない状況を見れる本。 ただ、これもまた、一面的な見方であって、そっか実情はこうなのかと丸呑みしてしまったら、それはまた残念な読み方になる。個人に原因もあり、社会にも原因があって、また違う側面も、原因としてあるかも知れないと、感じました。 ...

ひとりひとり具体例つきで、データでは知れない状況を見れる本。 ただ、これもまた、一面的な見方であって、そっか実情はこうなのかと丸呑みしてしまったら、それはまた残念な読み方になる。個人に原因もあり、社会にも原因があって、また違う側面も、原因としてあるかも知れないと、感じました。 そんな簡単に悪をその人々をとりまく社会だと一つに限定しまうほど、簡単な問題ではない。

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2014/10/16

結局は「人を育てる」ことをしない社会になってきているだけ。面倒なこと、コストがかかることはたらい回しもしくは自己責任なんだなぁ。

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2014/09/30

2014年6月初版 工藤啓・西田亮介 著 == 無業期間の長期化は、もともと就職を希望していた人たちを、非求職型に、ひいては就職を希望しない非希望型に転換してしまいかねない。 解決策として、、、 ①現段階で困窮している人を緊急避難的に救済すること ②すでに若年無業者になっている...

2014年6月初版 工藤啓・西田亮介 著 == 無業期間の長期化は、もともと就職を希望していた人たちを、非求職型に、ひいては就職を希望しない非希望型に転換してしまいかねない。 解決策として、、、 ①現段階で困窮している人を緊急避難的に救済すること ②すでに若年無業者になっている人に、早く就労できるように促していくこと ③また無業状態になったとしても、再び労働市場に再参入できるような機会と仕組みを、社会のなかに埋め込んでいくこと …という一冊。 具体的な解決策はあまり示されていないニュアンスではありますが、「働く」ということの今の世における価値や意義、捉えられ方の変わり端を感じ取るには充分センセーショナルな一冊でした。

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2014/09/25

若年無業者白書のコンビによる、いわば白書の解説とも言えるような内容。もちろん白書がなくても十分にわかりやすいように書いてある。こういう白書を作ろうとした背景、世情を解きほぐすという意味では、新書というフォーマットで、多くの人の目に触れてほしい中身。 職がある人にとっても、たとえば...

若年無業者白書のコンビによる、いわば白書の解説とも言えるような内容。もちろん白書がなくても十分にわかりやすいように書いてある。こういう白書を作ろうとした背景、世情を解きほぐすという意味では、新書というフォーマットで、多くの人の目に触れてほしい中身。 職がある人にとっても、たとえば子育てのシーン、たとえば親の介護のシーンで出くわすようななんかしんどいなー、ムリしてるなー、でも休めないなー、という状況に対してハッと気づきを与えるというか、もしかして僕たちはおかしかったんじゃないだろうかという疑いを提起する一冊。

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2014/09/23

ニートと呼ばれる若者達に対する社会的イメージと、実際の若者達の状態のギャップを、定量・定性両面から解説している本。 私自身は若者とよく会い、サービス設計をしている立場だったので、何故彼らがこう話すのか、何故そう行動するのかが、この本を読んで解釈できてよかった。 働いていない若者は...

ニートと呼ばれる若者達に対する社会的イメージと、実際の若者達の状態のギャップを、定量・定性両面から解説している本。 私自身は若者とよく会い、サービス設計をしている立場だったので、何故彼らがこう話すのか、何故そう行動するのかが、この本を読んで解釈できてよかった。 働いていない若者は、決して怠けているわけではなく、本当は働こうとしているのに定職に就けない。自信がない、過去の失敗体験から抜けられない、コミュニケーション能力、起業の失敗など、様々な理由がある。そして、多くの若者は、一度仕事に就いた後に辞めている。つまり、一概に社会不適合なわけではない。そして、多くが病気を理由に辞めているという。 私が会う若者は、皆、好きなことなら頑張れるから…という事を口々にとなえ、経験や知識を持たないままにチャレンジをしようとする。しかし、どうしても業界リサーチや仕事内容を理解しているわけではなく、話してみると、あくまで自分が好きな分野だから、といった事を答えるのだ。 だから、受からない、通らない、自信がなくなる、を繰り返す。 もちろん、仕事が何でもいいとは言わないが、何故彼らが、好きかどうかにそれほどこだわるのかが分からなかった。それよりは、まずは正規雇用である程度仕事して経験を積んで、それを活かしながら好きな分野にずらしたり、広げたりする考え方もあるのに…と。 ただ、本を読んで、つまり彼らは仕事で辛い経験を持ち、そのまま自信を失ってしまい、身体や心を壊してしまった。そしてその状況を乗り越えるには好きなことで…という考え方になっているのでは?と思えた。これを感覚的に理解できたのは、本当にこの本のお陰だと思う。 世の中の多くの人は、好きなことを仕事にしているわけではない。そして、嫌なことややりたくないことも沢山ある。 そういった中で、今の仕事を辞める前に、相談したり視野を広げさせてもらえるようなサービスが必要なのだ、と感じた。

Posted byブクログ

2015/05/23

学校卒業後、社会的所属も職業訓練も福祉支援も、職場経由で行われている日本。15-39歳の若者の16人に1人が無業であり、本人の意志によらず、誰もが無業になり得る社会である。 社会の構造が変わりつつある、それに対応していく必要があると。

Posted byブクログ