花桃実桃 の商品レビュー
中島京子さん”花桃実桃” 読了‥★5つ!‥ワシは中島さんに甘いかなぁ‥いえいえ‥名作だと思います‥43才の独身女子の物語‥ええよ‥読んでみやぁせ‥
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幽霊が登場する?!など、現実にはたぶんあり得ないことも織り込まれているのに、ファンタジーというふうには思えない。日常にあまりにも自然に溶け込んでいるから。中島さんの紡ぎ出す世界は、いつもしっとりしている気がする。近くに花桃館があったら住人になってみたいな。
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連作短編集。 親近感ありまくりの彼女。 ドンマイ、あなた。 ドンマイ、わたし。 地味に頑張る。ありがとう。
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積んでおいたら6年生の長女に先を越されてしまったが、ぐいぐい読了していたのでおもしろいのだろうとすぐに後を追う。そして、おもしろかった。百人一首やことわざがおもしろい形でとりこまれているのが、娘も楽しかったのかもしれない。 父親の遺産である古いアパートの大家をうっかりひきうけたア...
積んでおいたら6年生の長女に先を越されてしまったが、ぐいぐい読了していたのでおもしろいのだろうとすぐに後を追う。そして、おもしろかった。百人一首やことわざがおもしろい形でとりこまれているのが、娘も楽しかったのかもしれない。 父親の遺産である古いアパートの大家をうっかりひきうけたアラフォーシングルの主人公がそこの住人たちとの交流を通し、人生の折り返し地点にあたってあれこれ考える。一つの部屋の住人とのエピソードで一章ずつまとまっていて連作短編風にも楽しめる。若い世代とのギャップや外国人とのもどかしい交流、父親の愛人的女性とのぎこちない交流などのエピソードがつぎつぎ起こる中でゆっくりゆっくり進むもう一つのエピソードはセ・ラ・ヴィな展開で、もう若くはないけれど老けこむにはまだまだ早い、酸いも甘いも噛み分けた大人の入り口に立った40代をひっそり励ましてくれているように感じた。
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華やかな都会ではなく、かといって地方都市でもなく、私鉄沿線で、細い路地の奥にあり、隣が墓地というなんとも微妙な場所にたつ古アパートの「花桃館」、主人公は40代独身女子、先行きが見えず、将来をあきらめもできず、中途半端に揺れ動く。 「花桃館」の住人はなかなかの変わったひとばかり。...
華やかな都会ではなく、かといって地方都市でもなく、私鉄沿線で、細い路地の奥にあり、隣が墓地というなんとも微妙な場所にたつ古アパートの「花桃館」、主人公は40代独身女子、先行きが見えず、将来をあきらめもできず、中途半端に揺れ動く。 「花桃館」の住人はなかなかの変わったひとばかり。 よくもまあこんなにくせのある人ばかり集まったというか、主人公の父の桃蔵が集めたのかもしれない。桃蔵は住人たちとどんな交流をしていたのか、幽霊として出てきて語ってくれないかなぁ。
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久々に本を読んで笑った気がします^ ^大家をしている主人公とその店子の話はそう目新しいお話ではない気がするのですが、なんというか癒やされました…作中で主人公が妙な解釈を繰り返す百人一首を、おさらいしてみたくなりました。
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亡くなった父親の愛人や幽霊までも住んでいる花桃館の住み込み大家になった40過ぎの独身女性・茜を主人公にした物語。 ともかく中島さん。何が、とか、どこが、を指摘する力など私にはありませんが、何やら中島さんらしい雰囲気が満載です。どこかノスタルジックで、どこか薄曇りのような雰囲気。そ...
亡くなった父親の愛人や幽霊までも住んでいる花桃館の住み込み大家になった40過ぎの独身女性・茜を主人公にした物語。 ともかく中島さん。何が、とか、どこが、を指摘する力など私にはありませんが、何やら中島さんらしい雰囲気が満載です。どこかノスタルジックで、どこか薄曇りのような雰囲気。そして独特のユーモア。 スラップスティックとかナンセンスとかの爆笑では無く、表面ではクスクスとした笑いなのですが、内面で哄笑。なんとも上手い作家さんです。
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