1,800円以上の注文で送料無料

二都物語 の商品レビュー

4.1

32件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2018/07/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こういう作風に慣れていないので、ハマるまで時間がかかったが、ハマってからははらはらしながら読んだ。 フランス革命時のパリ市民の様子は授業ではよくわからなかったが、こんな感じの印象だったんだなぁ、と歴史の勉強もできた気がする笑 まさかダーネイとカートンの顔が似てることが最後の最後でそうなるとは…!! カートンが全部持ってった…… 自らの死と引き換えに永遠に愛する者の中で生き続けることを選んだんたね……! 自己犠牲の愛を貫いて、聖書の一節のように彼は永遠の命を得たんだろう。

Posted byブクログ

2017/09/01

新潮文庫では、佐々木直次郎訳→中野好夫訳→加賀山卓朗訳(本書)と、3つの版が出版されてきたが、本書は非常に丁寧な良訳で感動した。 特にカートンの言葉づかいがすごく良い。彼の話す一言一言に、彼がどんな人間かがにじみ出ている。カートンの登場場面はいつでも胸がつまった。 あとがきを...

新潮文庫では、佐々木直次郎訳→中野好夫訳→加賀山卓朗訳(本書)と、3つの版が出版されてきたが、本書は非常に丁寧な良訳で感動した。 特にカートンの言葉づかいがすごく良い。彼の話す一言一言に、彼がどんな人間かがにじみ出ている。カートンの登場場面はいつでも胸がつまった。 あとがきを読むと、原文の構成や解釈、過去に出版された邦訳の訳文など丹念に研究した様子がうかがえ、特に最終章の”歴史的現在”をきちんと生かした訳になっているのが素晴らしい。中野訳ではこの部分が破壊され、抑制した中ににじむ感情の高まりや物語全体の余韻を全く感じることができず、佐々木訳に比べて非常な物足りなさを感じていた。 大好きな物語を素晴らしい訳で再び読めるほど嬉しいことはない。新訳刊行を心から喜びたい。(2016.2.24)

Posted byブクログ

2017/05/14

1年以上かけて読了。感動。なぜもっと早く「ディケンズ体験」しておかなかったかと悔やんでいる。英国で人気なのがわかる。時間を見つけて読むというスタイルだったので、時には何ヶ月かたってページを開くこともあったが、どんなに時間が開いても読んだところまでのあらすじや光景が浮かんできた。不...

1年以上かけて読了。感動。なぜもっと早く「ディケンズ体験」しておかなかったかと悔やんでいる。英国で人気なのがわかる。時間を見つけて読むというスタイルだったので、時には何ヶ月かたってページを開くこともあったが、どんなに時間が開いても読んだところまでのあらすじや光景が浮かんできた。不思議だったが、それが名作というものの持つ力なのだろうか。あまりにも興奮して感想を話した友人には、「そんな読書体験ができて羨ましい」と言われたほど。最後に向かっって渦巻きの中心に流れが向かうようにすべての人々が世代を経て結びついていく、素晴らしい構成。最後はこのような選択でよかったのかと悲しくもあるが、信仰、そして救済が背景にあるテーマだったかのように思う。フランス革命時をに英仏の時と国をまたいだ大河ドラマ。新潮新訳版は朗読できるかのような文章で読みやすく、登場人物たちがとても生々しく感じられた。挿絵がオリジナルのもので情景が浮かびやすいのも素晴らしい。

Posted byブクログ

2024/01/07

母親にはじめて買ってもらった文庫本(のひとつ)。旺文社文庫だった。表紙はほぼ同じで、こちらはカラーになっている。あまり面白かった記憶はなく、読み終えたかどうかも定かではない。 今回、新訳ということもあり、懐かしくなって読んでみた。けっこう面白いじゃないですか!! なんとなく結末が...

母親にはじめて買ってもらった文庫本(のひとつ)。旺文社文庫だった。表紙はほぼ同じで、こちらはカラーになっている。あまり面白かった記憶はなく、読み終えたかどうかも定かではない。 今回、新訳ということもあり、懐かしくなって読んでみた。けっこう面白いじゃないですか!! なんとなく結末がわかっていても、思ってもみなかった伏線がつながってくる快感と、後半に向けて尻上がりに加速するスピード感が素晴らしい。ディケンズにしてはコンパクトなサイズも、話が広がりすぎずよい。名作。

Posted byブクログ

2016/07/25

ストーリー展開がバラバラで、何がどう繋がるのか不明なまま数百頁を読み進めるのは辛い。後半部分になって、個別の展開が全て繋がってくるとあとは一直線。 新訳の日本文であっても、読みにくい箇所がしばしば出てくる。特に自然描写の箇所など。多分もともとディケンズの文章自体が、修飾語や関係...

ストーリー展開がバラバラで、何がどう繋がるのか不明なまま数百頁を読み進めるのは辛い。後半部分になって、個別の展開が全て繋がってくるとあとは一直線。 新訳の日本文であっても、読みにくい箇所がしばしば出てくる。特に自然描写の箇所など。多分もともとディケンズの文章自体が、修飾語や関係代名詞が長々と使われていたり、主語と述語の関係もおやっ?と思わすところがあるのかもしれない。 やはり一度は、言語で読んでみたい。

Posted byブクログ

2019/04/17

シドニー! 前知識なく読み始めてフランス革命が舞台と知る。 ロンドンとフランスの。イギリス人とフランス人の。 アガサ・クリスティの「バグダッドの秘密」からの。 シドニーの言葉が優しい。

Posted byブクログ

2015/09/22

予定調和のような展開でありながら、長編を難なく読ませるディケンズはすごいです。途中で一度だけでてくる「私」は語り手なのでしょうか?革命家、貴族、庶民、いろいろな立場の人がそれぞれの物語をロンドンとパリで紡ぐ物語は、まさに二都物語。世界で読まれ続けている名作には違いありません

Posted byブクログ

2015/07/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古典読書。タイトル以外は予備知識なしで読み始めた。ロンドンとパリを舞台にした歴史小説で、本人の言葉からは歴史考証もこだわったと思われる。フランス革命が起こったときの実際の雰囲気を味わえる。教科書ではただの暗記になることも小説で読むと登場人物に寄り添った疑似体験になるため今までとは違った視点を得られた。ただ前半散りばめられた登場人物の経歴が終盤に次々ときれいにハマっていくミステリ的な要素が強いので、純粋な歴史小説とは言えない面もある。ただそれがドラマチックな展開を引き出しているので、本書はフィクションとノンフィクションどちらの側面でも読み応えのあるものになっている。

Posted byブクログ

2015/01/22

ディケンズ後期の歴史小説。 先が気になってページをめくらせるところは矢張り流石。当時の読者が熱狂的になったのも頷ける。 今回の新訳はミステリ、サスペンスの翻訳で実績がある加賀山さんということで、よりサスペンスフルでワクワクさせる仕上がりになっている。

Posted byブクログ

2014/12/17

先が気になって一気に読んだ。最後の方は話が見えて来たので、ちょっと読み進むのが辛くなったけど。命をかけた純愛物語だねえ。

Posted byブクログ