サヴァイヴ の商品レビュー
相変わらず面白いシリーズ。 短編集ということで小粒感は否めないが、 どのお話もきれいにまとまっており読後感も良い。 前作、前々作を読んでから時間が経っていたので、 登場人物の人物像を忘れてしまっていたのが悔やまれる。 チカは今日もどこかの空の下を走っているのだろうか。 続編...
相変わらず面白いシリーズ。 短編集ということで小粒感は否めないが、 どのお話もきれいにまとまっており読後感も良い。 前作、前々作を読んでから時間が経っていたので、 登場人物の人物像を忘れてしまっていたのが悔やまれる。 チカは今日もどこかの空の下を走っているのだろうか。 続編が楽しみでしょうがない。
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「俺はときどき思う。まるでビプネンの腹の中にいるみたいだって」 ビプネンとは、フィンランドの神話に登場する巨人だ。 ビプネンに飲み込まれた賢者は、腹の中で鍛冶仕事をし、巨人を熱さで参らせ、生還する。 表題の通り、物語の焦点はロードレーサーの生き残り。 章ごとに時系列・語り手が...
「俺はときどき思う。まるでビプネンの腹の中にいるみたいだって」 ビプネンとは、フィンランドの神話に登場する巨人だ。 ビプネンに飲み込まれた賢者は、腹の中で鍛冶仕事をし、巨人を熱さで参らせ、生還する。 表題の通り、物語の焦点はロードレーサーの生き残り。 章ごとに時系列・語り手が変わるため、前作より立体的に、彼らの苦悩が描き出される。 出口の見えない、暗くて丸い巨人の腹。 その中でひたすら2輪を回す。 巨人だけでなく、賢者も暑さに疲弊したはずだ。 それでも、生き残りをかけてライバル・過去・そして自分自身と戦う彼らは、敗者さえも愛おしく、清々しい。
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サクリファイスとエデンの番外編 短編集で、サクッと読めて、面白い。 このページ数の少なさでこれだけの面白さ、 頭のいい作家なんですね
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長編小説「サクリファイス」の登場人物たちのエピソードを集めた短編集。通勤時間に、手軽に自転車ロードレースの魅力に浸らせてくれる一冊でした。いくら気分が塞ぎ込んでいる時でも、この本を読んでいる時だけは痛快な気分を味わわせてもらえました。 そしてそして、登場人物たちの様々な苦悩や葛藤...
長編小説「サクリファイス」の登場人物たちのエピソードを集めた短編集。通勤時間に、手軽に自転車ロードレースの魅力に浸らせてくれる一冊でした。いくら気分が塞ぎ込んでいる時でも、この本を読んでいる時だけは痛快な気分を味わわせてもらえました。 そしてそして、登場人物たちの様々な苦悩や葛藤が読み手の共感を呼び、辛いのは自分だけではないんだと思わせてくれる、実は非常にヒーリング効果の高い一冊でもあります。
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サクリファイス 、エデンを読んでから数年ぶりにこのシリーズの続きを読んだ。記憶が曖昧な部分を繋ぎながら一気に読み。ロードレースを知らなくてもこのシリーズは人間が描いており感情移入しすごく読みやすい。
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順調に再読。 日本のチカの元所属チームと 海外でロードレースをする過去と未来のチカ。 ドーピングがストーリーに絡められることが多くて 大きな問題なのだなぁと思う。 危険なロードレースに覚悟を持って自転車に乗る。 恐怖心に襲われながら拭いながら その魅力に取りつかれていくのが...
順調に再読。 日本のチカの元所属チームと 海外でロードレースをする過去と未来のチカ。 ドーピングがストーリーに絡められることが多くて 大きな問題なのだなぁと思う。 危険なロードレースに覚悟を持って自転車に乗る。 恐怖心に襲われながら拭いながら その魅力に取りつかれていくのが 伊庭やチカ、すべての選手のの描写でよくわかる。 記録がほしいためのドーピング、 それも「死」と隣り合わせだというのに。 それも覚悟のうえ?どうして?と思う。 さて、いよいよ、「スティグマータ」へ
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図書館で。短編集。 実はシリーズと知らず読んでいなかった感じ。 サクリファイスなんて読んだの大分前だからどうだったかなぁと再度借りて読みました。やっぱり面白かった。 というわけで幕間というかシリーズの間というかそんな感じのお話。でもサクリファイスを読み返して赤城さんは圧倒的に言...
図書館で。短編集。 実はシリーズと知らず読んでいなかった感じ。 サクリファイスなんて読んだの大分前だからどうだったかなぁと再度借りて読みました。やっぱり面白かった。 というわけで幕間というかシリーズの間というかそんな感じのお話。でもサクリファイスを読み返して赤城さんは圧倒的に言葉が足りないと思った。うむ。
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近藤史恵のサヴァイヴを読みました。 サクリファイスシリーズの自転車ロードレースをテーマにした短編集でした。 チーム・オッジの赤城直輝は監督からチームに入ったばかりの石尾豪の相談役になって欲しいと言われます。 才能があるのにチームに溶け込まない石尾と話すうちに赤城は石尾の悩みを...
近藤史恵のサヴァイヴを読みました。 サクリファイスシリーズの自転車ロードレースをテーマにした短編集でした。 チーム・オッジの赤城直輝は監督からチームに入ったばかりの石尾豪の相談役になって欲しいと言われます。 才能があるのにチームに溶け込まない石尾と話すうちに赤城は石尾の悩みを理解するのでした。 団体競技なのに個人競技の側面を持つ自転車ロードレースに人生を賭ける選手たちの青春がいきいきと描かれています。
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目次 ・老ビプネンの腹の中 ・スピードの果て ・プロトンの中の孤独 ・レミング ・ゴールよりももっと遠く ・トウラーダ シリーズ初の短編集。 日本ではマイナースポーツである自転車ロードレースの選手たちを主人公に、日本や海外で戦う男たちを描く。 スポーツはどれも、自分との苦しい...
目次 ・老ビプネンの腹の中 ・スピードの果て ・プロトンの中の孤独 ・レミング ・ゴールよりももっと遠く ・トウラーダ シリーズ初の短編集。 日本ではマイナースポーツである自転車ロードレースの選手たちを主人公に、日本や海外で戦う男たちを描く。 スポーツはどれも、自分との苦しい戦いであると言えるけれど、自転車は特に止まることができない過酷な競技だと思う。 止まること=倒れることだから、苦しくても前に進み続けなければならない。 そのようなストイックな個人技でありながら、団体競技でもある自転車ロードレース。 エースを勝たせるために、チームは存在する。 そのドライとウェットの兼ね合いがうまいんだなあ。 例えば時々ロッカーを荒らされる選手がいる。 何も盗まれない。ただ荒らされる。 なぜか? ちゃんと納得のいく理由がそこにはある。 選手の安全を守るため、そしてチームの輪を守るため、ロッカーの荷物はただ荒らされる。 格好いいわぁ。
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ロードレースを題材とした『サクリファイス』『エデン』に続く作品で、両作の前日譚と後日譚が描かれる外伝。 1 老ビプネンの腹の中 白石誓がパート・ピカルディに移籍して約4ヶ月 (『エデン』の直前) 2 スピードの果て 『サクリファイス』の約2年後 (『サクリファイス...
ロードレースを題材とした『サクリファイス』『エデン』に続く作品で、両作の前日譚と後日譚が描かれる外伝。 1 老ビプネンの腹の中 白石誓がパート・ピカルディに移籍して約4ヶ月 (『エデン』の直前) 2 スピードの果て 『サクリファイス』の約2年後 (『サクリファイス』と『エデン』の中間) 3 プロトンの中の孤独 赤城と石尾がチーム・オッジに入って間もなく (『サクリファイス』の約7年前) 4 レミング 石尾がチーム・オッジのエースになって間もなく (『サクリファイス』の約5年前) 5 ゴールよりももっと遠く 誓がチーム・オッジに入って間もなく 6 トウラーダ 誓がポルトガルのチームに移籍 (『エデン』より後)
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