SFマガジン700 海外篇 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
最近SFにハマっているのでタイトルに惹かれてよんだ。大物作家の傑作ばかりを集めた楽しい短編集!作者解説の部分でさらに読みたい作品が増える嬉しいサプライズもあった。神秘的かつ科学の視点が混じる光景、遥かなる星の世界の文化や情景など自分がSFに求めたい要素もしっかりあった。嬉しい。以下に色々気になった作品に短く感想を入れていきたい。 ポータルズ・ノンストップ 参加したツアーが未来からやってきたツアー客だった!というドンデンガエシがなかなか面白い短編。元ネタになっているSF作家についてはよく知らなかったが、シチュエーションは理解できクスっとしてしまった。 息吹 ロボットだけの世界の解剖学者の視点という設定の面白さ。ロボットの文明特有の価値観や文化が垣間見えるのも楽しい。読後で印象に残ったのは脳の表現の緻密さと美しさ、圧倒的な絶望を知りながらも未来に向けたメッセージを送り出す力強さである。短編集のラストにこの話が乗ること自体もグッときた。我々へのエール、そういったものを感じる。果たしてクロムの壁を超えてくるのは誰なのだろうか…? 小さな供物 最初の子供をのちの妊娠のため公害を一手に受ける生贄にするという内容、かつその施術をする医者なのに自身は別の方法をツテを使ってズル気味にやっている医者視点というビリリと辛辣でじっとりとした嫌さがある短編。ありえなくもない近未来の生々しい恐怖で印象に残る。また辛辣ながら随所にお人好しかつ真摯な医者の一面を見せるドミトリのキャラの良さも良い。子供達の面倒を見ていたりいつも助けを求めたら答えてくれたりと、現状をなんとかしたいという医者の善性が垣間見える気がする。 耳を澄まして これ自体も人類の進化とナノマシン、もはや魔法な科学と楽しい要素の多いsfだったが、世界中のエンパス(共感能力者)が呼びかけに答えて出現するシーンが漫画みたいでワクワクした。ある意味で秘密を共有した個性豊かな住処に住まう人々の組織、が俺の好きなものなのかもしれない。メイン視点二人の擬似親子的な関係や、瞑想シーンの神秘とテクノロジーが同一化していく姿、進化の中間地点にいるもの独特の二つの世代を見ていく姿、エンパスというサイキッカーが進化そのものでない点なども面白い。 江戸の花 ファンタジーに近いが科学の到来を示すという意味でSF的。よく日本の江戸時代について調べてあるのも高ポイントだ。サイバーパンクの始祖的な人の作品であり新たな技術で世界が変わっていく過程というサイバーパンクらしい、そしてサイバーパンクの時代の前日譚的な内容に仕上がっていると感じる。
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積読状態だったSFマガジン700号記念アンソロジー。今は隔月刊になったけど、そのくらいで密度的にはちょうど良いのでは?とも思えます。 創刊時から抽出された作品群は流石にどれも印象深いです。文体と雰囲気がどうも合わないと感じている作家や、何を書いているか理解出来ない作家さんの作品ま...
積読状態だったSFマガジン700号記念アンソロジー。今は隔月刊になったけど、そのくらいで密度的にはちょうど良いのでは?とも思えます。 創刊時から抽出された作品群は流石にどれも印象深いです。文体と雰囲気がどうも合わないと感じている作家や、何を書いているか理解出来ない作家さんの作品まで楽しめるから短編って素晴らしい。
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普段アンソロジーものは読まないのですが短編なので軽い読み物として、また短編集初収録作品のみということもあり読んでみました。読み終わってSFは好きですがそのジャンルの広さを感じました。名の通った作者でも合わないものは合わない。以下面白いと感じた作品順です。ストレスなく読めたかどうか...
普段アンソロジーものは読まないのですが短編なので軽い読み物として、また短編集初収録作品のみということもあり読んでみました。読み終わってSFは好きですがそのジャンルの広さを感じました。名の通った作者でも合わないものは合わない。以下面白いと感じた作品順です。ストレスなく読めたかどうかが主な判断基準。 「危険の報酬」 ロバート・シェクリイ 「小さき供物」 パオロ・バチガルピ 「遭難者」 アーサー・C・クラーク 「いっしょに生きよう」 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 「ポータルズ・ノンストップ」 コニー・ウィリス 「江戸の花」 ブルース・スターリング 「夜明けとともに霧は沈み」 ジョージ・R・R・マーティン 「ホール・マン」 ラリイ・ニーヴン 「息吹」 テッド・チャン 「耳を澄まして」 イアン・マクドナルド 「孤独」 アーシュラ・K・ル・グィン 「対称(シンメトリー)」 グレッグ・イーガン
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知識に偏りのある私なので収録されている多くの作家が初だったが、総じて面白かった。 テッド・チャンを目的での購入だったが、他の可能性を知れた。 収録されているテッド・チャンの作品は『息吹』、先日発売された新作の単行本のタイトル作でもある。 静かだが緻密な世界が完璧に作り上げられて...
知識に偏りのある私なので収録されている多くの作家が初だったが、総じて面白かった。 テッド・チャンを目的での購入だったが、他の可能性を知れた。 収録されているテッド・チャンの作品は『息吹』、先日発売された新作の単行本のタイトル作でもある。 静かだが緻密な世界が完璧に作り上げられていた。 さすがという感じで、読後の満足感が大きい。 収録順が最後というのは、実力の評価と人気が伺われるところ。 最後と同様、短編集の顔である最初の収録作品はアーサー・C・クラーク。 これもまあ誰もが納得の順番ではないかな。 作品『遭難者』は、全収録作品の中で一番短い。 余計な言葉はなく、スマート。 クラークの頭の良さが感じられる。 前述の二人以外で好きだったのは、『ホール・マン』と『対象(シンメトリー)』。 それぞれラリィ・ニーヴン、グレッグ・イーガン作。 人気がある作家のようだが、勉強不足で初でした。 SF界の巨匠との事で…、お恥ずかしい限り。 (グレッグ・イーガンはカズ・レーザーが好きと言っていた本の作者じゃないかな? (『エターナル・フレーム』)) やはり私はハードSFが好きだ。 全作品が好みななわけではないが、最初に書いた通り総じて良品。 基本音楽もベスト版よりオリジナルアルバムを好み、本もこういった寄せ集め的なものは買わない主義の私だが、これは買って良かったと素直に思う。
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シェクリイの記念碑的作品を皮切りに、これでもかという豪華ラインナップなアンソロジー。マーティン、ティプトリー、ウィリスあたりが好み。特にウィリスの「ポータルズ・ノンストップ」!!からの〜SF!みたいな。ル・グインの「孤独」もじわじわ来ます。
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SF。短編集。アンソロジー。 とにかく著者の顔ぶれがスゴイ。 苦手な作品もあるが、やはり高品質な作品揃い。自分にはイーガンはまだ早かった。 気に入ったのは以下の作品。 ロバート・シェクリー「危険の報酬」 近未来サスペンス。サバイバルゲーム。ブラックユーモア。 ジョージ・R・R...
SF。短編集。アンソロジー。 とにかく著者の顔ぶれがスゴイ。 苦手な作品もあるが、やはり高品質な作品揃い。自分にはイーガンはまだ早かった。 気に入ったのは以下の作品。 ロバート・シェクリー「危険の報酬」 近未来サスペンス。サバイバルゲーム。ブラックユーモア。 ジョージ・R・R・マーティン「夜明けともに霧は沈み」 惑星調査。非常に幻想的。情景描写が美しい。好き。 ジェイムズ・ティプトリーJr「いっしょに生きよう」 未知の惑星冒険譚。知的生命体とのコンタクト。『たったひとつの冴えたやりかた』と、オールディス『地球の長い午後』を足した印象。読後感が良い。 パオロ・バチガルピ「小さき供物」 『第六ポンプ』でも見られた世界観。グロテスクかつリアリティがあって怖い。
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Robert Sheckley「危険の報酬」 James Tiptree jr.♀「いっしょに生きよう」 they are so simple, who satisfy the desire.
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◎「遭難者」 アーサー・C・クラーク 「危険の報酬」 ロバート・シェクリイ ◎「夜明けとともに霧は沈み」 ジョージ・R・R・マーティン 「ホール・マン」 ラリイ・ニーヴン 「江戸の花」 ブルース・スターリング ◎「いっしょに生きよう」 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア ...
◎「遭難者」 アーサー・C・クラーク 「危険の報酬」 ロバート・シェクリイ ◎「夜明けとともに霧は沈み」 ジョージ・R・R・マーティン 「ホール・マン」 ラリイ・ニーヴン 「江戸の花」 ブルース・スターリング ◎「いっしょに生きよう」 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 「耳を澄まして」 イアン・マクドナルド 「対称(シンメトリー)」 グレッグ・イーガン ◎「孤独」 アーシュラ・K・ル・グィン ◎「ポータルズ・ノンストップ」 コニー・ウィリス 「小さき供物」 パオロ・バチガルピ 「息吹」 テッド・チャン
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個人的なベスト3は スターリング『江戸の花』 ウィルス『ポータルズ・ノンストップ』 チャン『息吹』 スターリングのサイバー・パンク落語にはやられた。
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病院の待ち時間に読もうと思っていて、最初のクラークを読みかけただけ。分厚いし、ゆっくりと読むつもり。
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