ひとの居場所をつくる の商品レビュー
西村さんの本にしては珍しく、1人の人をずっと追った作品。いつも多くの気づきを与えてくれる西村さんの本ですが、今回は特に、自分自身にも突き刺さるものがある。 わたしたちが毎日くり返している、ごく他愛のないことの積み重ねが文化であり、景観を形づくる。 (p.11) 自分の日常を問...
西村さんの本にしては珍しく、1人の人をずっと追った作品。いつも多くの気づきを与えてくれる西村さんの本ですが、今回は特に、自分自身にも突き刺さるものがある。 わたしたちが毎日くり返している、ごく他愛のないことの積み重ねが文化であり、景観を形づくる。 (p.11) 自分の日常を問われる瞬間でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ランドスケープデザイナー田瀬理夫さんはもう10年も岩手県遠野で馬を飼いながら新しい暮らしかたを模索している。それはたんなる田舎暮らしの枠には収まらない、土地の利用の仕方であったり、人間としての正しい暮らし方だったり、地域経済への貢献だったりする試みである。自然と人工との共存を図りながら、どうやって人間が幸せに生きていけるか、その実験は今も続いている。興味深い。というか参加したいと思う。
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遠野の体験をさせてもらっていたこともあって、染み入るように読む。読みながら感じていたことが巻末にそのまま書いてあった。「問題や課題を指摘したり、分析して、なにかの必要性を説く人はたくさんいるけれど、実際にやる人はさほど多くない」264頁。 やろう。
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僕も著者さんと同じように、田瀬さんにメロメロですので、冷静なレビューが出来ないかもしれませんが。遠野のクイーンズメドウ・カントリーハウス周辺を例に、農業がちゃんと成立しないと地域の風景は取り戻せない、そういうことをどうやってやってきたか、という話も多いのだけど、学校のグラウンドの...
僕も著者さんと同じように、田瀬さんにメロメロですので、冷静なレビューが出来ないかもしれませんが。遠野のクイーンズメドウ・カントリーハウス周辺を例に、農業がちゃんと成立しないと地域の風景は取り戻せない、そういうことをどうやってやってきたか、という話も多いのだけど、学校のグラウンドの「改良」が許せなくてオオバコ(学名:プランタゴ)をゲリラ的に蒔いたとか、管理担当者が愛情を持ってないとイカンとか、面倒くさいほうがいいとか、そういう哲学が満載なのです。
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