メルカトルかく語りき の商品レビュー
異端な作家が生み出した問題作 前代未聞の結末を見事に揃えた短編集。個人的には3話目が大変気に入った。もちろん奇抜な内容だけあって、後味が悪い部分もある。極限までミステリを追求した結果行き着いた境地なのだろう。ミステリ初心者や、王道派には推薦できないが、マニアックな人には読んでもら...
異端な作家が生み出した問題作 前代未聞の結末を見事に揃えた短編集。個人的には3話目が大変気に入った。もちろん奇抜な内容だけあって、後味が悪い部分もある。極限までミステリを追求した結果行き着いた境地なのだろう。ミステリ初心者や、王道派には推薦できないが、マニアックな人には読んでもらいたい。
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メルカトルが相変わらずと言う感じで、とても好き。 自分の目的の為なら犯人でっちあげなんて当たり前。 なのでメルカトルと美袋の為の殺人同様、本当の犯人が誰か?というのはわからないまま。 それがメルカトル鮎なので、そういうものだと受け入れるしかないけど今回本当に誰が犯人なんだよ!ってなりすぎて。 それが狙いなので仕方ないのはわかってるけど。 個人的には「九州旅行」が最高に好きです。 また、美袋がメルカトルの所為で酷い目に会います。 でもこの話で特によくわかるけど、美袋自身も相当アレな人間なので(翼ある闇を読めば更にわかる)、同情の余地が余りない(笑)
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理に適ってさえいれば、後は野となれ山となれ、そんなトンデモ探偵が活躍(?)する短編集。真っ当な探偵小説を読みたければ他を探せばいい。ただしメルカトル鮎はここにしか居ない。
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ジャズやミステリーの実験作ってハードル高いねんなぁ。 ディープなファンなら良さが分かるんだろうけど、「心地よい音楽を聴きたい」とか「あっと驚く犯人探しで楽しみたい」とか、そういうスタンスでジャスやミステリーを求めている俺みたいなナンパなファンは、戸惑うばかり。 この本に収録されている作品も、どこをどういう風に楽しめばいいのかさっぱり。他の評価やこのミスのランク(2012年7位)を見たら、そんなにひどい作品ではないんだろうけど…、オモロいかオモロないかの手掛かりすらつかめず。 恥ずかしながら、星数が少ない理由は、俺のスキル不足に尽きます。トホホ
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銘探偵メルカトル鮎シリーズ。自分は今回はじめて読みました。 で・・・なんだこれ?まったく解決せずに終わる。連作短編みたいなことで最後に全部が繋がった事件があって真相が・・・とか思って読み進めましたが最後までこんな感じで。「結末は読者の想像に任せる」とか「読者に推理してもらう」とかじゃなしに。なんだこれ? と思ったら、どうも初めからこういう目的で書かれた一冊らしいですね。アンチフーダニット、というか。 うーん・・・じゃあ文句を言うのも筋違いか。。。うーん。。。興味深い試みの一冊ではあると思いますが、自分にはちょっとあわないかな? あと、シリーズ探偵のキャラクターってホント難しいですね。エキセントリックなのも行き過ぎると単に嫌味な人物像でしかなくなっちゃうし。そのさじ加減が。メルカトル鮎はあんまり好感がもてず今後読みたいなとも思えずに終わってしまいました・・
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麻耶雄嵩らしい短編集。全くすっきりしない。 「答えのない絵本」は、手がかりは揃っているにしても推理して真相にたどり着ける人はいないだろう。で降参して解決を読んだらブチギレると。タイトルからして怪しまないと駄目ですね。 「収束」も構成が巧妙で面白かったし、その他の短編も仕掛けがうまくどれも面白く読めた。 ただ人におすすめは絶対できない笑
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銘探偵 メルカトル鮎が、その超人的な頭脳により繰り出すロジックで徹底的に犯人を追い込み袋小路にするも、最後まで読者には犯人の姿は視認できない。 真相はメルのみぞ知る。もしくは知る必要すらない。 そんな短編×5。
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ああ…わかっているのに。わかっているのに読むのだ。読んでしまうのだ。 …このミステリというものにロジックというものに馬鹿にされてるような騙されてるようなごまかされてるようなでも論理的には正しいけどさ、という読後感が癖になってしまったら、あなたもメルカトル中毒( ತಎತ) 推理はほ...
ああ…わかっているのに。わかっているのに読むのだ。読んでしまうのだ。 …このミステリというものにロジックというものに馬鹿にされてるような騙されてるようなごまかされてるようなでも論理的には正しいけどさ、という読後感が癖になってしまったら、あなたもメルカトル中毒( ತಎತ) 推理はほんとちゃんとしてるんだけどなあ! 帯の文句も素晴らしかったです…メルカトルを読むにはドMでwwww
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タイトルの語感の良さが気に入り購入。 それにしても、なんとも掴み所がないミステリでした。 「死人を起こす」「九州旅行」「収束」の前半三編は、スッキリ解決とまではいかないものの、まあ納得できるロジックで、続きはどうだったんだろうと想像させる余韻もある。 ただ「答えのない絵本」「密...
タイトルの語感の良さが気に入り購入。 それにしても、なんとも掴み所がないミステリでした。 「死人を起こす」「九州旅行」「収束」の前半三編は、スッキリ解決とまではいかないものの、まあ納得できるロジックで、続きはどうだったんだろうと想像させる余韻もある。 ただ「答えのない絵本」「密室荘」の後半二編は、そんなのずるい!と思ってしまった…新感覚ミステリと言われればそうなんだろうけど、もうちょっとオチがしっかりあるもののほうが好きかな。 でも途中の推理は論理的でリズム感もあってよかった。
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新本格ブーム時にはメルカトルシリーズも読んでおりましたが、一時のブランクの後、ここ数年比較的コンスタントに刊行物のある麻耶作品。まさか今になってメルカトルシリーズもちょいちょいお目にかかるとは。 とはいえ昔からちょっとメタ的要素を含む事が多い傾向だったので、そこまでどっぷり嵌った訳ではないのだけど、文庫挿画が鈴木さんの罠にまたしても嵌りましたよね…(懲りない)。 短編5篇。 全ての作品において「真実はこうだ!」とは言われないという共通項の短編集…ってことでいいのだろうか…。ミステリ好きなわりに推理してみようとかロジックに挑んでみようとかあまり考えずに読み進んでしまうので、わかる人には全然別の流れとか切り口があるのかもしれないんですが、そうだったらごめんなさい…。 なのであまり内容に言及はできないんですが(苦)、王道ミステリとは言い難いけれど、他の完全なメタミステリというようなものとは何か違う、限りなくメタなんだけどどこか芯に王道めいた雰囲気があるのが麻耶作品らしい気がする。あくまで感覚的なものですが。 整然とロジカルに組み上げられ、さもそれが真実かのように語られながら、最後にはいつも「まあ全部こじつけだけどね」と突き放される。ある意味そこが、普通のミステリ作品を読みながらどこかで「答えはこれしか無い」と言われても「本当にそうなの?」ともやつく気持ちを明るみにされたような感じで皮肉な面白さがある。そんなこと微塵も感じさせない作品は山ほどあるんですが、やっぱりちょっともやつく事もあるじゃないですか。 でもまあ個人的には素直に楽しみたい派なので、麻耶作品の個人的ベストは『鴉』が不動かなあ。 あ、でもメルと美袋の掛け合いは久しぶりに楽しみました。
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