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モンスター の商品レビュー

3.1

17件のお客様レビュー

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2023/08/29

尼崎連続殺人事件についての詳細なルポルタージュ。 他人の家族へ入り込み、凄惨な虐待で恐怖が支配する疑似家族を作り出す。 身の危険を覚え逃げ出しても執拗に追われ連れ戻され、実の家族に殺される。 興味深いが非常に胸の悪くなり救いのない話。

Posted byブクログ

2022/09/08

この恐ろしさは、物語などでは到底辿り着けない凄まじい事件だ エグい なにやら身体の底から悍ましさが這い上がってきそうだ 尼崎連続殺人事件 角田美代子ファミリーの恐怖 ノンフィクションだ 時効与殺人を含めれば いったい何十人殺してんだ 人数以上に、その地獄の鬼も逃げ出すといわれた...

この恐ろしさは、物語などでは到底辿り着けない凄まじい事件だ エグい なにやら身体の底から悍ましさが這い上がってきそうだ 尼崎連続殺人事件 角田美代子ファミリーの恐怖 ノンフィクションだ 時効与殺人を含めれば いったい何十人殺してんだ 人数以上に、その地獄の鬼も逃げ出すといわれた人々への処し方だ 家族、親族をターゲットにして家族同士で殴り合せ殺し合わせる 子供が親を殴る、殺す 恐怖のマインドコントロールと養子縁組でいくつもの家族が壊滅していく この洗脳は生やさしいものじゃない この事件のルポは一度ば読んでいるはずだが、このルポはかなりえげつないくらい刺激が強い 著者が覆面ルポライターとして取材するのも、身の危険を考えれば当然に思える その地獄絵図を巻き起こす手法もじっくり記述されている 穏やかな家庭にまで魔の手が伸び信じられないような地獄へ引き摺り込まれた どんなに健全な暮らしをしていたとしても相手がこんな悪魔のような女だったら逃げ場は死しかない どこに逃げても連れ戻される 檻に入れられる 体重が20kg台までに痩せ細る 親を殺させる 兄弟姉妹を殺させる 近所の家に全裸で借金のお願いに駆け回ったり どんな人間でも目を背けざるを得ないようなことをさせられて、さらに覚醒剤中毒にさせられて、、 著者から社会への警告の言葉に、ネット時代の若者に向けたものがある 「ネット時代に生きる若者たちは、イエスかノーか、正しいか間違っているか、好きか嫌いか、など白黒はっきりと付けたがり、皆が決めた通りにしたいという方が圧倒的に多いので、策に嵌らないように注意されたし」 というものだ 今まさに宗教団体の問題がニュースになっているところだが同様のことだ 離婚に絡めた多くの子供連れ去り事件が表面化しつつある 家族の絆を壊そうとする働きかけや洗脳行為が個別の家庭でも相当数発生している この事件では警察に駆け込んだ時のための手も打っているので複数の県警に数十回以上もの通報があっても事件化しなかった それでも、警察に駆け込まなければだめだ 実際に事件は地元以外の警察に4日もかけて逃げ込んだ事でようやく発覚したからだ 殺人は何十年も前から起きていたにも関わらず 作り話などでない事が一番の怖さだ

Posted byブクログ

2018/08/14

『鏡の背面』の主人公がルポライターだったせいか、ノンフィクションが読みたくなったので、気になっていた尼崎連続殺人事件を。 小説で読んだとしたら、「ないない!親を死ぬまで殴るなら何故そのおばさんをやっつけないんだ⁉︎」と思うところで、ずっと関心を持って見ていた事件だけに、被疑者死...

『鏡の背面』の主人公がルポライターだったせいか、ノンフィクションが読みたくなったので、気になっていた尼崎連続殺人事件を。 小説で読んだとしたら、「ないない!親を死ぬまで殴るなら何故そのおばさんをやっつけないんだ⁉︎」と思うところで、ずっと関心を持って見ていた事件だけに、被疑者死亡で捜査打ち切りとなったのはほんとショックだった。完全に納得はできないが、謎のいくつかはわかった気がする。被害者の心理が痛い、辛い。ノンフィクションは逃げ場がない。。 北九州一家監禁連続殺人事件のノンフィクションを探して読んでみようかな。

Posted byブクログ

2017/08/16

気分が悪い。 実話なのが、また怖い。 幾度、業火に焼かれようと、 この大罪は消えないね‥‥。 警察に殺される‥、 いろいろ話されたら困る。 死んでくれたほうが安全。 なまじ、ホントかも。 警察の失態、 個人情報の漏洩、 この罪は、どうなったんだろ。

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2016/04/09

文章がイマイチで同じ話が出たり、 行ったり来たりが頻繁で読みにくいが 怖いな。 もし自分の家族に起きたら、と思うと 考えさせられた。

Posted byブクログ

2016/03/16

借りたもの。 主犯格の女の自殺により永遠に明かされることが無い真相――それ故に、ジャーナリストとして著者は主犯格に近しい人間関係に取材をして真相に近づこうとしたドキュメンタリー。 事件の経緯や、主犯格のその手口に多大な影響を与えたヤクザ・Mという人物の存在を示唆している。 読ん...

借りたもの。 主犯格の女の自殺により永遠に明かされることが無い真相――それ故に、ジャーナリストとして著者は主犯格に近しい人間関係に取材をして真相に近づこうとしたドキュメンタリー。 事件の経緯や、主犯格のその手口に多大な影響を与えたヤクザ・Mという人物の存在を示唆している。 読んでいると、被害者の周辺の怒りの声がこだましているようだった。 それは犯人たちだけでなく、警察――対応が後手になったことや、主犯格の女の自殺させてしまったことにも向けられている。 恫喝や居座りなど手口はヤクザのそれで、人の心のスキをついて惹きつける手腕は正にカルトだった。 主犯格の女が死んでから、被害者であり、加害者である人物たちが掌を返したように、主犯格の女のマインドコントロールであると言い無罪を主張するなど、オウム事件も似たような傾向があった事を彷彿させられる。 同時に、主犯格の女の凄惨な家庭環境、家族の愛に渇望しながらそれが得られず、ヤクザ的・カルト的な擬似家族しか知らなかったであろう事が伺える。 おそらく自身の体験から、人間の“劣等感”“理解や共感されないことへの不満”を敏感に察知できたのだろう。 断っておくが、同情はしない。 主犯格の女は、その不安に悪意のある毒を注ぎ込んだ(洗脳した)。人を救うことが出来ない人間だったのだから。 主犯格の女は、完全に自分本位の、自分に都合の良い面(擬似家族)しか見えていなかったとしか思えない。 そして現実が明るみになった時、「おかしい」と勝手に勘違いして、受け入れられず、逃げ出したようにしか。

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2015/12/12

戦慄しながら読んだ。 ヤクザ崩れの角田美代子が家族を乗っ取り財産を巻き上げ暗躍するが、最後は拘置所内で謎の自殺遂げる。その裏には大物ヤクザMの存在があり、それは警察幹部にもつながっていく。 被害者の人間関係を断ち、序列をつけて互いに監視させ加害者側に加えてていく手口は北九州連続殺...

戦慄しながら読んだ。 ヤクザ崩れの角田美代子が家族を乗っ取り財産を巻き上げ暗躍するが、最後は拘置所内で謎の自殺遂げる。その裏には大物ヤクザMの存在があり、それは警察幹部にもつながっていく。 被害者の人間関係を断ち、序列をつけて互いに監視させ加害者側に加えてていく手口は北九州連続殺人事件やカルト教団の手口を踏襲していた。 かくも人間はあさましく残酷だ。

Posted byブクログ

2015/11/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

尼崎連続殺人事件を取材したドキュメンタリ。『凶悪』『消され一家』『死体の犯罪心理学』に続いて読んだ犯罪ノンフィクションだったけど、一番よみづらかったかも。 人間関係が複雑極まりない事件なのもあるけど時間軸と話題が行ったり来たりする構成はわかりやすいものではないとおもう。著者はじめ、登場人物の主観や言動描写、憶測、意見が飛び交って「これ誰のことだっけ」となることしばしば。 福岡の事件と共通点を指摘されながら紹介される事件自体は、また救われないはなし。 容姿にも生い立ちにも恵まれた松本太は潜在的サイコパスとして個人の才気を発揮した超凶悪者という印象なのに比べ、家庭愛に恵まれずやくざものに囲まれて育った角田美代子は環境に育てられた感が強く、また直接的にやくざと関係を持っている点でより裏社会系の脅迫力があったように思う。物理的に閉鎖された環境で隠し通された福岡の事件に対し、尼崎では標的の家庭に数ヶ月単位で上がり込み屋敷の外まで暴力行為を派生させていること、にもかかわらず多数の死者が骨になるまで法的に裁かれることなかったことが驚愕。

Posted byブクログ

2014/09/07

尼崎連続殺人事件、角田美代子と黒幕のMの存在。本当に怖い。北九州連続監禁殺人事件ほど、ひどくなかった。

Posted byブクログ

2014/09/07

尼崎連続変死事件。家族ごとの乗っ取りプロセスが詳細に描写され、主犯の角田美代子がいかにして「モンスター」と化していったのかが俯瞰してようやく見られた。 一連の事件を時系列で追った一覧もあり、なかなかに分かりやすい。 彼女に犯罪のノウハウを手ほどきした黒幕が背後にいたとする新事実...

尼崎連続変死事件。家族ごとの乗っ取りプロセスが詳細に描写され、主犯の角田美代子がいかにして「モンスター」と化していったのかが俯瞰してようやく見られた。 一連の事件を時系列で追った一覧もあり、なかなかに分かりやすい。 彼女に犯罪のノウハウを手ほどきした黒幕が背後にいたとする新事実。暴力団やカルト教団などの洗脳、虐待の手法に精通し、人間のどこをつけばコントロール出来るのかを長年にわたり美代子に教え込んだとみている。また警察の民事不介入を逆手に取り、決して自分の手は汚さず家族同士で虐待し殺し合うよう仕向ける。 何故、大人が何人もいるのに逃げられなかったのか。 家族を人質代わりにとられているから。家族の絆がむしろ鎖となりがんじがらめになっていく。まずは洗脳されやすい子供を手懐けて、弱った親の姿を見せて子供に虐待させる。家族に裏切られた、と絶望した時に人は逃げようという気力すら削がれていく。 それはもはや悪魔の所業だ。 そして取調べ中自死した主犯の美代子も「家族」が自供し始め裏切られた、と思ったからこそなのか。家族の絆を手玉に取り悪行の限りを尽くしてきた女の最期がやりきれなさを残す。 人間同士の繋がりで永遠なんてものはない。誰もがみな終わりに向かって生きているだけなのだ、と知らしめてくれる一冊。

Posted byブクログ