幻想植物園 花と木の話 の商品レビュー
どれだけ自分が周囲の樹や花に関心なく生きてきたかが分かるな…お恥ずかしい…。 でもこれからはどこかで「ああ、あれか…」と気が付くと、ハッとする日々が送れるかもしれない。 そう信じて心に留めておきたく思う今日この頃。 勉強になる。
Posted by
雑誌連載だった花と木の話、だそうな。 何気なく図書館で手に取った本だけど、好きな植物が結構載っていて嬉しい。 アカシア・紫陽花・時計草・柘榴・凌霄花・ミモザ・オオオニバス・藤・竜血樹…。
Posted by
巌谷先生と植物で表紙が宇野先生でこのサイズ感でそれはもう手のひらにしっくりとくる愛すべき本。 植物がタイトルとなった36のエッセイ。ご本人も言ってらっしゃったけれど、エッセイと言ってもご自分の事はあんまりなくて、思い出す誰かや出来事の話。そこがまた良い立ち位置というか、ただのオ...
巌谷先生と植物で表紙が宇野先生でこのサイズ感でそれはもう手のひらにしっくりとくる愛すべき本。 植物がタイトルとなった36のエッセイ。ご本人も言ってらっしゃったけれど、エッセイと言ってもご自分の事はあんまりなくて、思い出す誰かや出来事の話。そこがまた良い立ち位置というか、ただのオシャレエッセイのような妙なゾワゾワ感も無く、冷静に楽しめる。 とはいえ言葉の選び方はさすが幻想的というか、植物の香りや彩りや情景なんかが過剰なまでにぶわっと感じられるんだけれど、何故か馴染んでいるのは、きちんとその言葉が作者に馴染んでいるからなのだろうなぁと。 個人的には「アンスリウム」ってどうにも造花みたいであまり好みではなかったのだけど、無邪気な澁澤氏のエピソードのおかげで一気に株価上昇(笑)。 余談としては、ちょうどこの時期のトークイベントでサインなぞも頂いたのだけど、会場がまた「幻想植物園」的な、不思議で心地良い空気でした。 トーク内容もタルコフスキーからガルシア・マルケスからナウシカから進撃まで、古来の起源から今現在のカルチャーにまで及ぶ。果ての見えない知識の源泉は、あらゆる琴線に触れるものへの興味と探究心と遊び心なのだろうなぁ。 この本もまた、長い間少しずつ厚みを増した積層があるからこそ、その中のほんの薄皮一枚の話でさえ、さらっと読めるようでいて後味は濃厚で、幾度の読み返しにも耐えうる。 別のギャラリーで宇野さんの原画もちょうど見ていたので、この本の様々なバックヤードをふまえて読む事ができ、とても贅沢な読書となったのでした。
Posted by
- 1