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知の英断 の商品レビュー

3.8

30件のお客様レビュー

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2023/10/13

純粋に国際平和を目指して活動している 世界のリーダーの哲学を学べた。 基本的人権の尊厳の視座にたって考え方に触れて これまで当然のように見過ごしていた 資本経済のあり方や、偏ったメディアの情報に 違和感を感じるようになった。

Posted byブクログ

2022/07/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

前作の知の逆転は、知の巨匠達との対談であり、今回は実務家達との対談といったところか。 著者の自身の博識さ、物事の造詣の深さもすごい。御名前を検索したら、最初の著書らしき本を何かで知り、購入して長年積読状態のままであった。専門は脳科学の方のようだ。 ネルソンマンデラ氏が「エルダーズ」というグループに招聘?した実務家達が現役を引退した後、世界の課題に対して取り組んでおり、それらの人々に過去と現在に焦点を当てている。総じて皆、楽観的ではないかもしれないが、世界がより良くなっていくことに関しては危機もはらみつつ、どこかポジティブに捉えて邁進しているように捉えられた。 面白くて一気に読んでしまった。 P.80 ポルトガルは二〇〇一年、ヨーロッパの国として初めて、マリファナ、コカイン、ヘロイン、メタンフェタミンなどあらゆるドラッグを「非刑事問題化」した。ドラッグの使用者は犯罪人ではなく病人であるという思考転換である。ドラッグの所持、使用はいまでも違法だが、所持が見つかった場合でも、一〇日分の使用量(マリファナ二五グラム、ヘロイン一グラム、アンフェタミン一グラム、コカイン二グラムなど)を所持しているぶんには駐車違反程度の罰金ですむ。しかし、それ以上だとドラッグの売人とみなされ、刑事法違反となる。過去一二年間、これによって刑務所費用とドラッグによる死亡者が激減し、ドラッグの使用者には医療上のサポートが提供されるようになった。恐れていた他のEU諸国からのドラッグを目的とした観光客が増えることもなく、国内使用量もかえって減ったとして、評価されている。 P.117 バートランド・ラッセルは「戦争というのは誰が正しいか(right)を決めるものではなく、誰が生き残るか(left)を決めるものだ」と言ってて(プルトラント、<笑>)、「愛国心とは、つまらない理由のために殺したり殺されたりする意志のことだ。人類を救う唯一の手段は『協力』しかない」 P.161(アハティサーリの発言) 今日の世界を見回したときに、手短に言えば、むき出しの資本主義や社会主義というのは必要ないですね。必要なのは責任ある市場経済です。北欧諸国は長いことかかって、責任ある福祉モデルを開発してきました。 P.172 尊大な調停者ではなく、正直な仲介人たれ(中略) ータンザニアといえば、ご友人でもあったジュリウス・ニエレレ大統領(一九二二ー九九)は「他文化から学ぼうとしないのは、間抜けと狂人の国だ。学んだからといって自分の文化を捨てるわけじゃないんだから」と述べています。 P.177 世界中でたくさんのNGOがこの問題に、それぞれ単独で対処しており、実際たいへん苦労しています。文化的な問題だと捉えられてしまうこともあって、とても難しい。エチオピアやインドのビハール地方(インドの北にありネパールに隣接する)では、結婚する少女たちの平均年齢が一二歳なんですね。これは文化的なものなどではなく、有害な風習に過ぎません。ツツ大主教の言葉を借りれば、「アパルトヘイトが有害な慣習であるように、奴隷制が有害な慣習であるように、少女結婚も有害な慣習」なのです。

Posted byブクログ

2020/07/04

まさに”智の巨人”と呼ぶにふさわしい錚々たるメンバーに対するインタビュー集。 様々な質問を投げかけることで、現代社会が抱える問題に対する解決策や解釈方法のサジェスチョンをもらおうという意図は意義深い。 通常その著書でしかその”智”をうかがい知れない人達だけに、色々な社会問題に...

まさに”智の巨人”と呼ぶにふさわしい錚々たるメンバーに対するインタビュー集。 様々な質問を投げかけることで、現代社会が抱える問題に対する解決策や解釈方法のサジェスチョンをもらおうという意図は意義深い。 通常その著書でしかその”智”をうかがい知れない人達だけに、色々な社会問題に対してその叡智を披露してほしいと思うがゆえに、質問数を増やしたり(ジャンルの)間口を広げ過ぎた分、一つひとつの回答が浅くなってしまっているのがもったいない。 こんな企画は二度と立てられないであろうだけに、そこが残念。

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2020/03/17

感想 知の逆転からの続編 現役を退いた世界中の指導者達がエルダースとして、地域紛争や人権問題に取り組んでいる、その内容。 うーん、あんまり響かなかった。自分の生活に影響のない、中東やアフリカの話が多かった為、イメージしにくかったし、これからの生活に役立つ要素も少なかった気がする。...

感想 知の逆転からの続編 現役を退いた世界中の指導者達がエルダースとして、地域紛争や人権問題に取り組んでいる、その内容。 うーん、あんまり響かなかった。自分の生活に影響のない、中東やアフリカの話が多かった為、イメージしにくかったし、これからの生活に役立つ要素も少なかった気がする。 偉人のその時々の判断も、話の要素として入っているが自分がそのようなシチュエーションになる事はまずないことも、興味が逸れた理由の一つ

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2019/03/12

権限のある為政者からの視点。調停者としての立派なな態度だが、実際問題その綺麗事で世界の諸問題は解決されるのか疑問を禁じ得ない。がしかし、仲介者としての立派な姿勢・視点・実績・展望を垣間見ることのできる一冊である。

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2018/11/04

"エルダーズとは、村の長老。地球の長老を目指した人たちがいる。ネルソン・マンデラさん、ジミー・カーターさん、フェルナンド・カルドーゾさん、リチャード・ブランソンさんなどそうそうたるメンバーだ。 こんな方々にインタビューができたことと、踏み込んだ内容を聞き出せる著者の力量...

"エルダーズとは、村の長老。地球の長老を目指した人たちがいる。ネルソン・マンデラさん、ジミー・カーターさん、フェルナンド・カルドーゾさん、リチャード・ブランソンさんなどそうそうたるメンバーだ。 こんな方々にインタビューができたことと、踏み込んだ内容を聞き出せる著者の力量もすごい。"

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2018/10/28

【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ 【目次】

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2017/12/30

世界中の困難な問題に飛び込んでかいけつしていくエルダーズに対するインタビュー。それぞれにゆるがないプリンシプルに基いた行動と、それを引き出す吉成氏の質問も素晴らしい。 ■ジミーカーター元大統領 自分のプリンシプルに忠実に、しなやかな鋼鉄のように。 幸福な人間とは客観的に生き、自...

世界中の困難な問題に飛び込んでかいけつしていくエルダーズに対するインタビュー。それぞれにゆるがないプリンシプルに基いた行動と、それを引き出す吉成氏の質問も素晴らしい。 ■ジミーカーター元大統領 自分のプリンシプルに忠実に、しなやかな鋼鉄のように。 幸福な人間とは客観的に生き、自由な愛情と広い興味を持てる人。 全ての宗教は、全ての人が平和を願い、温かいもてなしというものを良しとし、困ってるいる人がいればいつも手を差し伸べ、困窮のきわみにある人々に対して時間とお金を使うことにやぶさかでない。 時代の変化に沿って生きながら同時に変わらないプリンシプルを持ち続けなければならない。 ■フェルナンドカルドーゾ 元ブラジル大統領 ドラッグを刑事問題から健康問題への転換。 丁寧な説明と人々の意識改革でインフレを封じる。 ■グロ ハーレム ブルントラント 元ノルウェー首相 愛国心とはつまらない理由のために殺し殺されたりする意志、人類を救う唯一の手段は協力しかない。 人権や環境を犠牲にするビジネスはもはや通用しない。 全ての人に健康と教育を施し、生産的にする。 自分の価値観を信じて育て、他の人に伝えて貢献していく。 ■マルッティ アハティサーリ 元フィンランド大統領 国粋主義的な人気は短命。 むき出しの資本主義や共産主義よりも重要なのは責任ある市場経済。 毎朝起きた時、いつもこれが人生の「最初の日」と思うこと。 知的な好奇心で世界を知り、どんな仕事でも自分の能力をフルに活かして理解して努力する。 ■メアリーロビンソン 元アイルランド大統領 われわれは互いの影の下でこそ栄える。 ■ネルソン・マンデラ 元南アフリカ大統領 恐怖があるところに勇気をもたらし、紛争があるところに強調をはぐくみ、絶望が支配するところに希望を生む。

Posted byブクログ

2017/11/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

エルダーズ(長老)達に対するインタビュー本。読みやすいです。 グローバルな国家間の紛争などに対して交渉をすることなどを目的として設立されたエルダーズというNPO団体。 ヴァージン・グループで有名なリチャード・ブランソンとロックバンドジェネシスのピーター・ゲイブリエルが南アフリカ共和国初の黒人大統領のネルソン・マンデラに提言して結成された。 各国の元大統領など、グローバルにおける外交名手達が集まり、平和を願い活動を続けている。 さらっと読めて何となく賢くなった気になれる書籍です。

Posted byブクログ

2017/05/15

『知の逆転』に続くシリーズ第2弾。『知の逆転』は理系色が強かったが、本作は主に政治や人権などのテーマについての語られている。語るのは、ネルソン・マンデラの元に集まったエルダーズたち。マンデラはこのエルダーズというグループについて「このグループは、しがらみもなく自由に大胆に発言し、...

『知の逆転』に続くシリーズ第2弾。『知の逆転』は理系色が強かったが、本作は主に政治や人権などのテーマについての語られている。語るのは、ネルソン・マンデラの元に集まったエルダーズたち。マンデラはこのエルダーズというグループについて「このグループは、しがらみもなく自由に大胆に発言し、公の場でも舞台の裏でも活躍する。彼らは一緒になって、恐怖があるところに協調をはぐくみ、絶望が支配するところに希望を生む」と語っている。本書ではそんな彼らがどのような活動をし、どのように世界を見ているのか知ることができる。

Posted byブクログ