トルストイの涙 の商品レビュー

北御門二郎(著者),澤地久枝(著者)

2014/12/09

高校生の時に分からなかったトルストイを読み直してみようと思うきっかけになった。現代の人が読んでみるには、「その時代はそうだったのでしょう」という感覚がないとむずかしいのだろうと思う。自分の親から戦争時代の話を聞いていても、「日本側の一番若い幼い戦死者は十五歳です。」・・・そしてミッドウェーの「浮くことのない海の底に沈んでいる人たちの死から五十年目という年にPKO法が成立したことを、皆さんには覚えておいていただきたいですね。」という澤地さんの言葉に実感を伴って共感することがとても難しいのではないか、と思いました。私はむずかしかったです。
北御門さんの、正当防衛も非暴力という観点から反対、選挙も国家の権力を否定するから棄権、というところは賛成できませんでした。
私は不完全であっても法治国家に感謝があるし、選挙はちゃんと投票するべきだと思っているのでー。なによりも、優れたインタビューとは、ということを学んだ気がします。