55歳からのハローライフ の商品レビュー

村上龍(著者)

2014/05/11

電車の中やスタバで読んだのが間違い。自分と重なってしまい、顔をあげられなくなってしまいました。第2話「俺は素晴らしい友人に恵まれた。それだけで生きた甲斐があった」最後にそんなことを言えるだろうか。自分の今のままでは、後悔しか口に出来ないと思う。第4話は電車の中で。ペットを失った寂しさではなく夫婦の暖かさが沁みた。これも自分を振り返っての憧れ。

2014/05/04

ちょっと枯れた小説かなと思い手に取るのに躊躇したが、結構面白かった。今の５５歳の現実を、よく表した小説だと思う。決して読後が暗くならないのが良い。中編の５編、「空飛ぶ夢をもう一度」「ペットロス」が良かった。

2014/04/27

様々な熟年夫婦が抱える問題を描いた作品。ハローワークと思っていたら、よく読んだらハローライフ。たしかに死や終末を意識するような年代。人生をもう一度という意味なのだろうか。
ペットロスという話が一番グッと来たな。

2014/04/25

どれも将来の結婚（再婚）とか、リストラとか、夫婦とか、リタイア後のセカンドライフとか夢とか、何を軸にして生きていけばいいのか思い悩むお年頃？の方々のありふれた話です。

多少の起伏はありつつ、「え？それだけ？」と思うほど、それぞれの主人公たちは、自分なりに解決の糸口を見つけていきます。

将来の夢とか希望とかを叶えるための行動を起こすのは容易ではないんでしょうけれど、ここに描かれる人たちはとてもプライドが高いように思えます。

それ故に、躊躇したり、先の先まで見通そうとしたり、いまひとつ一歩踏み出せない訳です。

だから読んでいてもとてもイライラしました。

一発逆転の人生が突如現れるような物語を期待していましたが、ある意味リアルすぎて、エッセイみたいでした。

2016/05/29

評価の高い作品ですが、どうも。。。
タイトルが示すように55歳の男女を主人公にした5つの短編です。
「再出発」の物語と本の紹介に書かれているように、確かにそれぞれの短編のエンディングはネガティブでは無いのですが、かと言ってバラ色でもなく。
それ以上に主人公たちの挫折が、身につまされると言うか、私の世代の人間にはちょっと厳しい。まあ、逆に言えばそれくらいリアリティを感じる作品とも言えるのですが。
少々落ち込んだので、今は口直しに『植物図鑑』を再読中。