民主主義って本当に最良のルールなのか、世界をまわって考えた の商品レビュー
教科書的な政治の枠組みでは理解できない、現代の様々な政治的な出来事を、うまく読み解いていると思う。もちろん、もとは新聞記事なので「深淵」までたどりつけているわけではないが、現代の政治状況を考える上での新たな視点は提供できていると思う。特に、多くの事例を点描しつつ、市場と民主主義の...
教科書的な政治の枠組みでは理解できない、現代の様々な政治的な出来事を、うまく読み解いていると思う。もちろん、もとは新聞記事なので「深淵」までたどりつけているわけではないが、現代の政治状況を考える上での新たな視点は提供できていると思う。特に、多くの事例を点描しつつ、市場と民主主義の関係について考えていく第3~5章がおもしろかった。
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2016.12.07読了。 政治と経済の均衡を問うた点が特に興味深かった。国境を越えてグローバルに展開する金融市場、知能、それに対しナショナルな政治。相反するこれらを両輪に国家を運営している以上、この歯車を同等にバランスよくまわすことが重要であるが、現状それが益々難しくなってい...
2016.12.07読了。 政治と経済の均衡を問うた点が特に興味深かった。国境を越えてグローバルに展開する金融市場、知能、それに対しナショナルな政治。相反するこれらを両輪に国家を運営している以上、この歯車を同等にバランスよくまわすことが重要であるが、現状それが益々難しくなっている。私たちはこの現状にどう対応するのが最善か、問題提起を主軸にした一冊である。
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朝日新聞のカオスの深淵を再編集したもの。朝日新聞の出版部からの刊行でないということは、当時それなりに社内で物議をかもしたのだろうと思われる。若手記者が中心となり、民主主義とグローバリゼーションを問い直す作業は、社の論調に対する疑義とも見られるだろうし、その中でよくこれだけのものが...
朝日新聞のカオスの深淵を再編集したもの。朝日新聞の出版部からの刊行でないということは、当時それなりに社内で物議をかもしたのだろうと思われる。若手記者が中心となり、民主主義とグローバリゼーションを問い直す作業は、社の論調に対する疑義とも見られるだろうし、その中でよくこれだけのものができたなと思う。 以下の観点をコラム形式で日本の小さな村か世界国や地域の事例を紹介し、考える形式。本当に読みやすい。 ・民主主義の問題解決力 ・選挙の代表に任せる危うさ ・債務と民主主義(市場との関係性) ・税の在り方 ・選挙結果と民意 ・エリートの在り方 ・民主主義の空疎さ 以下のことがとくに面白かった。 ・50年無投票でうまく自治や経済が回る姫島 ・市場の安定が優先され、民主主義的手続きや責任があいまいにされる現状の問題 ・政治が道徳的に中立であろうとする欺瞞を続けたがゆえに、市場に道徳が飲み込まれているというサンデル教授の指摘。 ・ハンガリーやドイツにおける子供に選挙権を与えようというドメイン投票方式の検討 ・自分にもっと課税すべきだと発信する富裕層
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グローバルな市場にドメスティックな政治。ようやく試行錯誤が始まったばかりで、問いは立てらえても答えは当分出そうにない。本書に述べられたのはヒント。 以下、引用省略。
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朝日新聞「カオスの深淵」をまとめたもの。社会主義が倒れたあと、機能しているたったひとつのルール「民主主義と市場経済」が、言うほどうまくまわっているのかどうか、世界の現場をまわって検証していく。グローバル時代、カネは国境を越え、エリートもまた国を超えて働く。しかし、リーマン・ブラ...
朝日新聞「カオスの深淵」をまとめたもの。社会主義が倒れたあと、機能しているたったひとつのルール「民主主義と市場経済」が、言うほどうまくまわっているのかどうか、世界の現場をまわって検証していく。グローバル時代、カネは国境を越え、エリートもまた国を超えて働く。しかし、リーマン・ブラザーズが破綻したとき、経済危機を救ったのは税金=クニがあつめたカネだった。結局、民主主義がそんなに確かなものであるとは言えないのだが、より良い手段がほかにあるわけでなし。タイトルに「カオス」と謳っているのは、正直ともいうべきものである。 1.民主主義は問題を解決できるか 2.代表に任せていいのか 3.借金返済が最優先なのか 4.市場はそんなにえらいのか 5.税金は市場に勝ったか 6.選挙結果は民意なのか 7.エリートに居場所はあるか 8.民主主義は空箱か
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市場の正体 高頻度取引 コロケーション 35% 規制からの自由、貧困からの自由 市場信仰、新自由主義 市場はそんなにえらいのか 幸福の国 ブータン 物欲と増税 選挙結果は民意か アイスランドの悲劇 女性議員比率 世界一 ルワンダ
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まだまだこういう分野、ちゃんと理解出来ていない私。 書いてあることが脳みそに定着してくれない。 読後のレビュー、全然浮かんでこない。 ただ文字を追っているだけで精一杯。 ちょっと背伸びしすぎたかな。 まぁいいや、今回は「読んだ」という自己満足で。 今日がこの本の返却期限。ギリギリだったな。 ・・・返してきます。
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民主主義が民意をすくいとれない。市場が欲求を建設的エネルギーに変えられない。グローバル経済に国の仕組みが追いついていない。前の時代の解決策が、今や問題となっている。 何か構造的な変化が起きているのだろうことはわかるものの、あまりに広すぎて掴みきれない。戻すのはムリだろうから、次...
民主主義が民意をすくいとれない。市場が欲求を建設的エネルギーに変えられない。グローバル経済に国の仕組みが追いついていない。前の時代の解決策が、今や問題となっている。 何か構造的な変化が起きているのだろうことはわかるものの、あまりに広すぎて掴みきれない。戻すのはムリだろうから、次ステージは何か、なのだろうけれど。
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自由には不安がつきもの。自由主義経済の自由もリスクへの不安と切り離せない。市場がグローバル化し、より巨大により複雑になるにつれて、国や会社の本来の価値さえ、わからなくなる。ふくれあがる不安を打ち消すには横を見るしかない。 エリートも不安にかられる。経済発展するインドのビジネスエ...
自由には不安がつきもの。自由主義経済の自由もリスクへの不安と切り離せない。市場がグローバル化し、より巨大により複雑になるにつれて、国や会社の本来の価値さえ、わからなくなる。ふくれあがる不安を打ち消すには横を見るしかない。 エリートも不安にかられる。経済発展するインドのビジネスエリートが精神的な指導者グルに傾斜するのはその表れ、一方で世界中の貧しい若者のために教材を作り、ネットで公開するITエリートは社会との新しいつながり方を見つけたのかもしれない。
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※このレビューにはネタバレを含みます
近年気になっていること。民主主義に乗っとって選挙で選ばれた政権党が、極めて非民主主義的なふるまいを始めたわが国のみならず、世界中で民主主義とグローバリズムが摩擦を起こし始めた。民主主義、というより国民国家という単位が問題なのかもしれません。
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