きみはいい子 の商品レビュー
虐待に関する連作短編集。いつだって大人の犠牲になるのは子供で、きみはいい子なんだよって言いたくなる本。
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#47奈良県立図書情報館ビブリオバトル「短編集」で紹介された本です。 2014.10.18 https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=939977382683370&id=100064420642477
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2024/08/21 先生から見た子どもに終始せず、地域の方から見た虐待の話として出てくるのが新鮮に感じた。 お節介なおばちゃんでありたいと思える。
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・虐待や痴呆、発達障害といった社会の問題が取り上げられている短編集。読んでいると少し辛くなる部分もあるし、救われる気持ちにもなった。 ・全ての短編が少しづつ繋がっており、ひとつの地域で起きている話だと途中気付く。 ・読みやすいけれど苦しさもあって、好き嫌い別れそう。 ・岡野先生は...
・虐待や痴呆、発達障害といった社会の問題が取り上げられている短編集。読んでいると少し辛くなる部分もあるし、救われる気持ちにもなった。 ・全ての短編が少しづつ繋がっており、ひとつの地域で起きている話だと途中気付く。 ・読みやすいけれど苦しさもあって、好き嫌い別れそう。 ・岡野先生はどんな先生になっていくのかな。良い先生になりそう。
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虐待がテーマの短編集。桜が丘という町が舞台。それぞれの家にそれぞれの事情を抱えて生きている。周りは表面上じゃ当事者の苦しみや辛さ、事情なんて気付けないことが多いよなと思った。 1話目は若手の教員目線で描かれていて、没入して読むことができ、この話を長編で読みたかった。 どれも最後に...
虐待がテーマの短編集。桜が丘という町が舞台。それぞれの家にそれぞれの事情を抱えて生きている。周りは表面上じゃ当事者の苦しみや辛さ、事情なんて気付けないことが多いよなと思った。 1話目は若手の教員目線で描かれていて、没入して読むことができ、この話を長編で読みたかった。 どれも最後には確かな希望を感じ、人間を信じよう、と思わせてくれた。(綺麗事か?)
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※このレビューにはネタバレを含みます
2013年(第10回)。4位。 東京近郊の烏ヶ谷→桜が丘と名前を変えた町で起こる話。 「サンタさんの来ない家」大学卒業後、小学校の先生となった男性。わ、家庭内虐待だ、とひいた。継父と息子。 「べっぴんさん」これも家庭内虐待。虐待受けた母が、夫が単身赴任なので娘を虐待。 わかってくれたママ友に救われたようだが、あやかは性悪だと思うw 「うそつき」うそではないよね。 「こんにちは、さようなら」打って変わって戦前に生まれた老女が近所の子供に関わる話。障害でなくて障碍。 「うばすて山」妹はかわいがられたのに、虐待うけた姉。母の老後は妹が見ていたが、3日間だけお願い、と妹に頼まれた。子供に帰った母と一緒にいても、辛い思いでしか思い出せない。目玉をなめる、それだけ覚えていたいwww 痛いwww というわけでタイトル。誰も悪くないんだよね連作。
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虐待が共通点の連作短編 以下、公式のあらすじ --------------------- ある雨の日の夕方、ある同じ町を舞台に、誰かのたったひとことや、ほんの少しの思いやりが生むかもしれない光を描き出した連作短篇集。 夕方五時までは帰ってくるなと言われ、雨の日も校庭にたたずむ生...
虐待が共通点の連作短編 以下、公式のあらすじ --------------------- ある雨の日の夕方、ある同じ町を舞台に、誰かのたったひとことや、ほんの少しの思いやりが生むかもしれない光を描き出した連作短篇集。 夕方五時までは帰ってくるなと言われ、雨の日も校庭にたたずむ生徒と新任教師との心のふれあいを描く「サンタさんの来ない家」をはじめ、娘に手を上げてしまう母親とママ友との物語、ひとり暮らしが長くなった老女と、家を訪ねてきたある男の子との物語など、胸を打つ作品を五篇収録。 人間の優しさとその優しさが生む光が、どれほど尊くかけがえのないものかをあらためて感じさせる感動作。 --------------------- ・サンタさんの来ない家 ろくに着替えもなく、ご飯もあまり与えられず、夕方まで家に帰ってくるなと言われている子 学級崩壊を起こした新任教師の目に映る彼の姿 いい子だよぁ~~~(泣) ・べっぴんさん 外では取り繕っているが、家では虐待している母親 しかし、彼女も幼い頃に母から虐待を受けていた 呑気な子育てをしているように見えるご近所さんに対して、他の人も同じように虐待しているだろうと決めつけていたが…… 虐待はこんな負の連鎖も描かれがち 実際どうなんですかね 自らが虐待された経験があるからこそ、我が子にはそんな思いをさせたくないというケースもあるだろうし 月並みですが、他の愛し方を知らないというのもあるでしょうし これって、本人だけの問題じゃないよなぁ ・うそつき 我が子と仲良くなった転校してきた子 しかし、息子はその子を「うそつき」だと言う 継母のネグレクトを疑いながら「うそつき」と断じて屈託なく付き合う家族 しっかりした体つきだったのが痩せているようなのでネグレクトでもあり、他の子の家に入り浸る放置子でもある そんな疑いを持った立場として、適切な対応って何なんですかね 「疑い」の段階では警察や児童相談所に連絡するのも躊躇われる ましてや、息子と仲良くしている子なら尚更 ・こんにちは、さようなら 独居老人と無邪気に挨拶を交わす子供 しかし、その子は障碍があり、母親は思わず手を上げてしまうようで 障碍児の子育ては大変だろうなぁと思う どうして「普通」ができないのか、という焦燥は常日頃から感じるだろうし まぁ、だからといって虐待が許されるわけではないけど それでも、周囲の人の理解と協力は必要だよなぁ でも、もし同級生のやその親の立場だとしたら 自分が被害を受けるというのが納得できないというのもまぁ理解できる なので、作中のように関係のない第三者の立場の人がフォローできる社会が理想なのでしょうけど、これもなかなか憚られる世の中になってしまいましたねぇ ・うばすて山 自分を虐待していた母親が呆けてしまい、介護していた妹から詫びを入れながら懇願されて3日間だけ面倒を診ることになったキャリアウーマン 母親の記憶は子供の頃に戻ってしまい、虐待していた事などまったく覚えていない 妹の元に送り届ける電車の中で、置き去りにするかどうかの葛藤 この本の中で一番刺さったのが、これ 認知症になってしまったときに幼少期まで戻ってしまい その時に思い出すのは、虐待された記憶だけと主人公が気づいてしまうのがあまりにも悲しい 母親を恐怖する姿しか思い出せなくなるのか…… 虐待していた本人は妹に面倒を診てもらっている 一方自分は子供もいないし、将来どうなるのかという不安 そりゃぁ復讐の気持ちが頭をよぎるのは当然でしょうねぇ どの話も読んでいて辛かった 虐待というテーマ自体が重い こんなテーマでありながら、子供からは素直さを若干感じる でも、その素直さが却って悲しさを醸し出すのだけれども ただ、全ての物語にささやかだけど救いの手が差し伸べられているのはよかった 辛く悲しい中にも、仄かに温かみを感じる
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サンタさんの来ない家 岡野匡 教師になって二年目。大学を出て初めての着任校、桜が丘小学校で一年生を受け持つ。県立高校から指定校推薦で入った私立大学の学部が、たまたま教育学部だった。母が自宅でピアノ教室をやっていたから、ピアノが弾けた。競争率が低くなるかと、小学校教諭をえらんだ。 校長 桜が丘小学校の女性校長。髪を真っ黒に染め、白粉を塗りたくっていのだ何歳なのか全然わからない。定年に限りなく近そうに見える。 副校長 桜が丘小学校の副校長。 おばあさん 桜が丘小学校の通学路にある家に住んでおり、毎年のように児童にピンポンダッシュをされる。 清水 岡野が四年で担当するクラスの女子生徒。色が白くて、髪が長い、きれいな女の子。 星 岡野が四年で担当するクラスの女子生徒。いつもミニスカートを穿いている。大人っぽく、派手な女子グループの代表。清水を率先していじめる。 大熊 岡野が四年で担当するクラスの男子生徒。サッカーかうまい。 櫻井 個別支援学級の男子生徒。漢字の読み書きやかけ算や割り算はできないし、上履きや靴下をぬいでしまうことはあるけれど、「こんにちは、さようなら」とあいさつはしてくれる。 姉 岡野の十歳違いの姉。旅行代理店に勤めている。留学先で知り合ったアメリカ人と結婚したが、暴力をふるわれてもどってきた。離婚調停がうまくいかず、五歳になる娘とは離ればなれ。 神田 岡野が四年で担当するクラスの男子生徒。四年になって給食費を一度も支払ってない。 神田の父 血のつながりはない。 べっぴんさん あたし あやねの母。専業主婦になって三年。夫はタイのバンコクに赴任中。はなちゃんママと同い年で、同じマンションの四階に住んでいる。 あやね 「あたし」の三歳の娘。外でなら怒られないのがわかっているため、外でのみ「あたし」に話かける。 はなちゃんママ はなちゃんとひかるくんの母。 こうやくんママ ゆうやくんとその弟のこうやくんの母。 りえちゃんママ みんなに自家製のお菓子を配る。 うそつき 杉山 優介の父。こども110番の家。自治会の役員は三回。こども会の会長は二回。幼稚園では父母会の会長、小学校ではPTA会長を二年勤めている。 ミキ 杉山の妻で優介の母。裏表がなく、本心しかない。 優介 四月一日生まれの早生まれであるため、クラスで一番小さい。 美咲 優介の妹。 山崎大貴 優介が五年生の時の夏休み明けに仙台から引っ越してきた男の子。 大貴の母 大貴と血は繋がっておらず、まだ二十代ではないかと思うくらいの若さ。 菊地夫婦 杉山の顧客。自治会の役員を通して知り合う。 玉野夫婦 菊地夫婦と土地の境界について争っている。奥さんは妊娠中。 酒井 桜が丘小学校の校外委員長。だいちゃんと同じマンションに住んでいる。 阿見 桜が丘小学校の広報委員長。だいちゃんの向かいの家に住んでいる。 もっちゃん 杉山が子供の頃一番仲が良かった近所の団地に住んでいた男の子。苗字は同じく杉山。 こんにちは、さようなら あきこ 八十を超えている老女。両親が残した家に一人で住む。女学生の頃は学徒動員で学校にはほとんど通わず、製靴工場でキャラメル作りをしていた。空襲で弟を亡くしている。戦後に見合いで結婚したが離婚。その後はとうさまの会社で帳簿をつける仕事をしていた。 櫻井弘也 「こんにちは、さようなら」とあきこに挨拶する男の子。桜が丘小学校四年二組。 弘也の母 スーパーマーケットの店員。弘也の障碍がわかってから父親は出ていった。一人で弘也を育てている。 うばすて山 かよ アラフォー世代へ向けた新しい雑誌の編集長。母親に虐待されていた。 みわ 五つ違いのかよの妹。結婚しているが夫の達夫は海外赴任している。 ふみちゃん みわとかよの母。認知症。埼玉の日高生まれ。かよを産む前までは小学校で教師をしていた。父親を戦争で亡くし、六歳の時に養女にやられた先でいじめられて育った。 もっちゃん かよが小学生の時に住んでいた団地の三号棟の208号室に住んでいた一学年上の男の子。
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・テーマ/世界観 ★★★★ ・背景描写 ★★★★ ・キャラクター ★★★★★ ・インパクト ★★★★ ・オリジナリティ ★★★★ ・テンポ/構成 ★★★★★ ・文章/語彙 ★★★ ・芸術性 ★★★ ・感動/共感 ★★★★★ ・余韻 ★★★★...
・テーマ/世界観 ★★★★ ・背景描写 ★★★★ ・キャラクター ★★★★★ ・インパクト ★★★★ ・オリジナリティ ★★★★ ・テンポ/構成 ★★★★★ ・文章/語彙 ★★★ ・芸術性 ★★★ ・感動/共感 ★★★★★ ・余韻 ★★★★★
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短編集だけど、全体的に世界線は繋がっている 2章が1番親の心という感じで、自分の将来に重ねたりした 虐待がテーマで、親や子に関わらず、その周りにいる人々からの視点でも虐待が描かれている 虐待の多面性が読み取れた
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