私という名の変奏曲 の商品レビュー
【惜しまれて亡くなった著者、全盛期の代表作】世界的モデル美織レイ子の死。七人の容疑者全員が、レイ子を殺したのは自分だと信じていた!? 連城ミステリーの最高峰ここに復活。
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トリックがすごいというわけではない。というより端からそこに重きを置いてなどいないのだろう。 人物の描き方に感銘を受けた。はじめはいかにも人工的に造り上げられた登場人物の造型に戸惑いを感じたが、読み進めるうちにそれが狙いではないかとも思えた気がした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
魔術的な語りと騙りが、凄絶な悪夢を奏で出す。 まさに連城流、並ぶ者なし。――綾辻行人 数多ある傑作長編の中でも掛け値なしの最高傑作――千街晶之(「解説」より) 美容整形によって手に入れた完璧な“美”。 世界的なファッションモデルとして活躍する美織レイ子が死んだ。 自宅で毒殺されていたのだった。 参考人として元夫の医師が警察の取り調べを受ける中、レイ子に恨みをもつ男が自殺する。 ところがその他6人の動機を同じくする男女も、「自分自身がレイ子を殺した」と信じていたという、読者を混沌へと誘い込む展開を見せる。 果たして美織レイコを殺害したのは誰で、彼女に何が起こっていたのか。 「超絶技巧の騙し絵にして、人間の業の深さや哀しさを描ききった小説でもある本書は、ミステリという人工美を重んずる文芸が到達し得た極北の境地」 と評する千街晶之氏。 正直なところ、途中でトリックの一端は何となく予想できていたのだけれど、 読了後やっぱりそうだったのか、というよりは、よくもこんなことをしてみせるものだ、という感覚だった。 解説で著者は本書を、 1.重要な真相の一部が冒頭で明かされている 2.作者自身が、被害者を死に至らしめた人物=犯人、を知らずにいる このルールを枷に謎と解決のあるミステリーを書くことが可能か、挑んだ作だと紹介している。 その挑戦がどのような結果をもたらすのか、ぜひ読んでもらいたい作品です。 ミステリ :☆☆☆☆☆ ストーリー :☆☆☆☆☆ 人物 :☆☆☆☆☆ 文章 :☆☆☆☆☆
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初連城作品。 ものすごい勢いで読み終えた。 構成力と文章力が素晴らしく、二十年前とは感じさせない。 巧みです。
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連城氏ならではというか、流石というか。 こまやかなトリックというわけではないけど、流れのテンポがいいのでワクワクしながらアッという間に読んでしまった。最初は「僕が殺しました×7」的な展開になるのかと思ったんだけど、裏切られたー!!面白い!
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