甘いお菓子は食べません の商品レビュー
お菓子は食べるが甘いものは嫌い、という意味なのか。それとも、お菓子は甘いから食べない、という宣言なのか。いずれにせよ、少しひねくれた書名で気にかかる。私にはどうも後者の意味合いに思えてならない。 女も四十代ともなれば、そうそう甘いことは言っていられない。現実は容赦なく、苦みを伴...
お菓子は食べるが甘いものは嫌い、という意味なのか。それとも、お菓子は甘いから食べない、という宣言なのか。いずれにせよ、少しひねくれた書名で気にかかる。私にはどうも後者の意味合いに思えてならない。 女も四十代ともなれば、そうそう甘いことは言っていられない。現実は容赦なく、苦みを伴って迫ってくるからだ。 たとえば結婚。第一話は、四十一歳にして初めてプロポーズを受けた女性の物語である。ようやく手にした幸福の予感。しかし第二話では、その結婚生活の中で思いもよらぬ現実が突きつけられる。夫から「悪いとは思うけれど、『おつとめ』は引退したい」と告げられるのだ。四十代、まだ健康な身体を持つ女性にとって、それは容易に受け入れられるものではない。 さらに物語は進む。四十七歳、バツイチの彼女には“S”というセックスフレンドがいる。だが彼には、中学二年生の息子とアルコール依存症の妻がいるという事情を抱えている。 いずれの物語も主人公は四十代の女性たち。それぞれ異なる立場に置かれながら、男との関係を通して、甘くはない人生の現実が描かれていくのである。
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地面にうつ伏せで、寝転んで平べったくなりたい。 「熊沢亜理紗、公園でへらべったくなってみました」より
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いいタイトル。 いろんな女性がいて、みんな綺麗でも聡明でもないけど、 一緒の世界にいる人たちという感覚。
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こういう一見何の関係もない他人の人々のそれぞれについての短編集だけど、実は繋がってるみたいな本なかなか好き。男欲しい
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ストーリー的な動きは少なく、主人公の心の機微をひたすらに描いている作品でした。たまたま気分的なものもあったのでしょう、なかなか物語に入っていきずらく、スラスラ読める作品ではなかったです。 登場人物と同世代ということもあり、共感できる部分たくさんありました。モヤモヤする思いを言語化...
ストーリー的な動きは少なく、主人公の心の機微をひたすらに描いている作品でした。たまたま気分的なものもあったのでしょう、なかなか物語に入っていきずらく、スラスラ読める作品ではなかったです。 登場人物と同世代ということもあり、共感できる部分たくさんありました。モヤモヤする思いを言語化してもらってスッキリ!という感じはありました。 熊沢亜理紗、公園でへらべったくなってみましたはとても良かっです! 作者のこういうお話がもっと読みたいと思いました。
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40代の女の性と、仕事と、恋愛について。 結構リアルだったな…。女として求められないことに対しての不安の描写とか、40代でリストラされたらこうなるんだろうなとか。 まだ30代のうちに読んで良かったかもしれない。40代になってから読んだら色々と抉られたかも。
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【女による女のためのR-18文学賞】大賞を受賞した『べしみ』を含む6つの短編集 アルコール依存、セックスレス、未婚の老後etc… 「結婚」を通して 女性の目線から語られる物語 話の中でチラッっと出てくる人物が次の話の主人公となっている とにかく、主人公たちの自問自答が過ぎて...
【女による女のためのR-18文学賞】大賞を受賞した『べしみ』を含む6つの短編集 アルコール依存、セックスレス、未婚の老後etc… 「結婚」を通して 女性の目線から語られる物語 話の中でチラッっと出てくる人物が次の話の主人公となっている とにかく、主人公たちの自問自答が過ぎて なんだか途中でお腹いっぱいというか飽きちゃったというか。 でも、アルコール依存に苦しむ女性を描いた『残欠』は読んでいて息が苦しくなりそうなほど、主人公の壊れた心と身体が痛かった。 「我が子と同じくらい愛してしまった酒をやめてまで、生きる理由がみつからない。理由がないけれど、死なないから生きている。」 …辛い。 「ママは悪くないよ。お酒飲んでないんだから。」と言った息子の直也の気持ちも…辛い。 わたしが1番 好きだったのは『熊澤亜理沙、公園でへらべったくなってみました』 「熊澤亜理沙、49歳。独身、一人暮らし、結婚歴無し、両親はすでに亡くなり、兄弟なし、彼氏無し。リストラされて無職。ある意味最悪、ある意味最強。あははー。」から始まる話。笑 リストラされて やりたい事もない、外出しても行きたい所もない。→よし!公園の土の上に寝てみよう!(しかも うつ伏せ) え?笑 強い。 『べしみ』は、ある日 突然、女性器が奇妙なおっさんの顔になってしまった女性の話。 え??? 怖い。
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「べしみ」は女による女のためのR-18文学賞大賞受賞作。 6編の短編集。40代女性の性愛にまつわる話。独身だったり、結婚間近だったり、母親だったり。 田中兆子さんのデビュー作。女性側の話ということもあり、なかなか共感しづらい。わからないでもないが、まどろっこしさが先に立つかな...
「べしみ」は女による女のためのR-18文学賞大賞受賞作。 6編の短編集。40代女性の性愛にまつわる話。独身だったり、結婚間近だったり、母親だったり。 田中兆子さんのデビュー作。女性側の話ということもあり、なかなか共感しづらい。わからないでもないが、まどろっこしさが先に立つかな。
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どれも物哀しい感じ。 でも、どの話にもひとつくらい共感ポイントがある。 人生がうまく行っている時に読む方がいいと思う。 今、ちょっと下降気味なのできつかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人生を半世紀近く生きてきたアラフォー・アラフィフ世代の女性達。 それぞれの問題を抱える彼女達が次々に繋がる連作短篇集。 世の中はそんなに甘くない、とつくづく思い知らされた。 社会は、世間は、どうしてこんなにも彼女達に辛く当たるのだろう。 なぜこんなにも生きにくいのだろう。 結婚、性欲、子供、老い、依存症、再就職…"もう若くもない"女性の前に立ちはだかる壁は大きく厚く、途方に暮れるばかり。 彼女達と同世代の私には塩辛過ぎて、とても身につまされた。 特に『残欠』がとても印象深い。 「残欠」とは書物や骨董品等の一部分が欠けたモノのこと。 アラフォー・アラフィフ世代はこの「残欠」のように欠けていびつな不完全なモノとして世間に思われている、ということか。 確かに世間が思うような"完成形"ではないかもしれない。 割れて欠けた部分が痛ましく、見るにも耐えない時もあるかもしれないけれど、欠けずに残ったモノが光輝いて見える時もある。 金継ぎ等を施せば新たな美しいモノへ生まれ変わることもできる。 人生の甘いお菓子は食べない、と自ら決めた彼女達。 背筋をのばし颯爽と歩く彼女達に、同世代の女として心からエールを送りたい。 どの短編も終わり方が希望を持てるもので良かった。 R-18文学賞大賞受賞作家さん、という田中さんの作品をもっと読んでみたい。 女性として共感する文章も多かった。
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