最後の紙面 の商品レビュー
原題が The Imperfectionists。ネット時代の苦境に立たされた新聞社。設立当時の50年前と、次第に閉鎖に向かっていく現在とを行き来しながら、設立から最盛期、経営の落ち込み、再建、時代の変化、そして没落への流れを関わった一人一人のエピソードと共に描いている。現代は“...
原題が The Imperfectionists。ネット時代の苦境に立たされた新聞社。設立当時の50年前と、次第に閉鎖に向かっていく現在とを行き来しながら、設立から最盛期、経営の落ち込み、再建、時代の変化、そして没落への流れを関わった一人一人のエピソードと共に描いている。現代は“Imperfectionists”. 登場人物一人一人の不完全さ、それを達観し、受容し、生きていく姿に形容しがたい後押しをもらう。
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富豪の米国人がローマに設立した英字新聞社を舞台にした連作短編集。新聞記者などを取り上げた11の短編の間に、その新聞社が設立された経緯や沿革などを記した挿話が入る。そして、最後には短編と挿話が同じ時間軸に並び、物語が新聞の廃刊という形で終わるというユニークな構成。 この本の原題は、...
富豪の米国人がローマに設立した英字新聞社を舞台にした連作短編集。新聞記者などを取り上げた11の短編の間に、その新聞社が設立された経緯や沿革などを記した挿話が入る。そして、最後には短編と挿話が同じ時間軸に並び、物語が新聞の廃刊という形で終わるというユニークな構成。 この本の原題は、"The Imperfectionists"(完璧ならざる物たち)ということだそうだが、その題名通り、この短編に出てくる人物は何かが少し足りないとか、強烈なこだわりをもつとか、半端者ばかり。そこで展開する人間模様は切なく、ほほえましく、時に痛い。でも、とても他人事とは思えない。自分が、あるいは自分の友人が同じような目に会っている気がして仕方がない。「半端者」と書いたけれども、実は完全な人など存在せず、皆どこかしら半端なところを持っている。だからこそ、愛おしくなる。人間賛歌。
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ローマの英字新聞社で働くダメな大人たちの喜怒哀楽を描く連作短編集。 と同時に、新聞社の創業から廃刊までの50年の歴史が語られる。 自分が関連する仕事をしていることもあり、いろいろヒトゴトとは思えない^^; ひとつひとつのエピソードは必ずしもスッキリとは終わらない。そこが妙に人間...
ローマの英字新聞社で働くダメな大人たちの喜怒哀楽を描く連作短編集。 と同時に、新聞社の創業から廃刊までの50年の歴史が語られる。 自分が関連する仕事をしていることもあり、いろいろヒトゴトとは思えない^^; ひとつひとつのエピソードは必ずしもスッキリとは終わらない。そこが妙に人間臭くてリアルだ。 自分の身に起こったらホラーだな、と思えることも…
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信頼できる筋からのオススメにより存在を知った本。日経文芸文庫という存在も初めて知った。ローマに本拠地を置く小さな英語の新聞社が発足して廃刊になるまでの話を軸に、この新聞に関わった様々な人々の人間模様を描いた短編集。地味ながらセンスある1冊。しかしどの話も基本的に切ない。特に経理部...
信頼できる筋からのオススメにより存在を知った本。日経文芸文庫という存在も初めて知った。ローマに本拠地を置く小さな英語の新聞社が発足して廃刊になるまでの話を軸に、この新聞に関わった様々な人々の人間模様を描いた短編集。地味ながらセンスある1冊。しかしどの話も基本的に切ない。特に経理部長の女性の話はあまりにも気の毒すぎ。
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米国人富豪がローマに設立した小さな英字新聞社が経営不振でなくなるまで。 やな奴ばかりなので読み始めはイライラするけれど、いつかその命運に溜息。 1人ひとりのエピソードを集めて、新聞社の興亡を描く構成が面白かった。
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倒産寸前(?)の新聞社で働く人たちを、ひとりずつ短く描きながら時間軸も進んでいく。 ダメな大人ばっかりで、こんなんで大丈夫なのかって違う意味でハラハラ。だらしないし、汚いし、大した才能や情熱もない。そんな人が作った新聞・・・うーん、読みたくない。 でも考えてみれば、小説だから極端...
倒産寸前(?)の新聞社で働く人たちを、ひとりずつ短く描きながら時間軸も進んでいく。 ダメな大人ばっかりで、こんなんで大丈夫なのかって違う意味でハラハラ。だらしないし、汚いし、大した才能や情熱もない。そんな人が作った新聞・・・うーん、読みたくない。 でも考えてみれば、小説だから極端で分かりやすい表現になっているけど、多くのモノはある程度ルーティーンの中で作られている、というのがきっと現実だろう。 そうすると、作っている人と出来上がったモノとの間には、与え合う影響というのは大してないわけだ。流れ、ライン、ルールにのっとって作れば出来上がるようになっている。 だいたい人間はゆるんでいくものだし、そんな人間が作ったってモノはできるんだから、あんまりキビシイ目で見ないでおくれよ。 と、言いたそうな物語。
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悲喜こもごも…生きるってつらいな。大変だな。いいことなんてそうそうないな。けど、生きてかなきゃな、ってそう思わされた。
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なんか、まぁそんなにめちゃ面白い訳ではなかったのだけれど、なんだかじわじわと、なかなか人の意識(人生に対する考え方など)が深く表れたいたんじゃないかなぁと思ったことと、新聞社が盛り上がりに盛り上がる時代、そこからインターネットに押されてどうしても淘汰されていく時代、その一貫した興...
なんか、まぁそんなにめちゃ面白い訳ではなかったのだけれど、なんだかじわじわと、なかなか人の意識(人生に対する考え方など)が深く表れたいたんじゃないかなぁと思ったことと、新聞社が盛り上がりに盛り上がる時代、そこからインターネットに押されてどうしても淘汰されていく時代、その一貫した興隆から衰退までの1新聞社の歩みを、描いているところが面白いなぁと、後から振り返って思ったので☆4つ。 新聞社の歩みについても、あくまで、よくあるような、会社目線でもなければ、社長の奮闘記でもなくて、社会事象を分析したような本でもない。新聞社を描いた本と言うと、現場の緊張感・熱さを語る手に汗握る本が多いと思うのだが、そういうのでもない。 どんな会社にも、いろんな人がいるし、その中の人びとにはそれぞれいろんな人生がある。いいことばかりでもない。そんな、ちょっと辺境から、人生の憂いを描いてみたり、新聞社の運命を描いていたりするのがちょっと面白かったかな。 ただ、同時に、構成がやや分かりにくかったけど。
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