仁義なきキリスト教史 の商品レビュー
広島弁(福山弁)が自分にはかえって読みづらかったけど内容はおもしろかった。特にパウロペテロヤコブのところが良かった。でもまああくまで小説ということでそこはわきまえようという感じ。
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キリストやキリスト教徒の口調をヤクザにした歴史本。フィクションではあるけど、史実(や資料)を元にして書かれてるから嘘ではない(たぶん)。 キリスト教信者がみな清く正しく美しいなんて思ってないけど、いざこのように描写されるとヤクザに置き換えて何も違和感のない所業がヒドイ。 教義に対...
キリストやキリスト教徒の口調をヤクザにした歴史本。フィクションではあるけど、史実(や資料)を元にして書かれてるから嘘ではない(たぶん)。 キリスト教信者がみな清く正しく美しいなんて思ってないけど、いざこのように描写されるとヤクザに置き換えて何も違和感のない所業がヒドイ。 教義に対してところどころに見え隠れする著者の正直な感想(そんなのどーでもいいじゃん的な)も、自分と同じ感想で笑えた。 キリスト教の知識なんて殆どないけど、凄く楽しく読めて、さらに知識もつくという人様にオススメしたい本でした。
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ヤハウェは大親分。イエスはヤハウェ大親分の一の子分。 十二使徒はイエス組直系の最高幹部。 お布施は上納金。十字軍はイスラム組へのカチコミ。 教皇領は縄張り。 そして、信仰は任侠道とイコールである。 あ、私が言っているんじゃありませんよ。本書の著者が そう書いているんです。怒...
ヤハウェは大親分。イエスはヤハウェ大親分の一の子分。 十二使徒はイエス組直系の最高幹部。 お布施は上納金。十字軍はイスラム組へのカチコミ。 教皇領は縄張り。 そして、信仰は任侠道とイコールである。 あ、私が言っているんじゃありませんよ。本書の著者が そう書いているんです。怒らないで下さいね、敬虔な キリスト教徒の皆様。怒るなと言っても無理だろうけど。 イエスの活動が表面化した時期からルターの宗教改革 までのキリスト教の歴史を、ヤクザになぞらえたエンター テイメント小説(?)は、一読、ふざけているようではあるが、 かなり的確に2千年の歴史を描いている。 著者自らが演出が過ぎたと白状している部分はある。 それはご愛嬌というところか。台詞は全編広島弁。 そう、かの東映任侠映画を彷彿とさせるのである。 きっと真面目にキリスト教を信仰している人にとっては 噴飯ものの作品だろう。けれど、キリスト教いついて 知りたいけれど『旧約聖書』や『新約聖書』を通読する なんて無理っ!という人にとっては、面白おかしく キリスト教について学べる入門書だと思う。 だって、ゴルゴダの丘で十字架に磔にされたイエスが 「おやっさん、なんでワシを見捨てたんじゃあ!」なんて 叫んでいるのだも。 今までの宗教関連の作品でこの手の発想がなかった のも不思議なんだよね。本書を読んでみて、キリスト教 の発展の歴史って、ヤクザの発展となんら変わらない のだも。 イエスからルターまで。若干、駆け足で進んだようにも 思うが、一般人にはとっつきにくい宗教が分かり易く 学べる。 各章の最後にキリスト教史のなかでもエポック・メイキング な出来事の解説もある。 いやぁ、それにしても大親分がお怒りだと言っただけで 人を死に至らしめるヤハウェ大親分。怖すぎ。ブルブル。
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それぞれの章の後にある解説が良かった.パウロとルターについては別の本で少し詳しく学んでいたので,ストーリーに若干の違和感もあったが,全体としては面白い物語になっている.十字軍の話が特に面白かった.最終的にはエルサレムに攻め込むことはなく,寄り道ばかりの結果になったが,それぞれの段...
それぞれの章の後にある解説が良かった.パウロとルターについては別の本で少し詳しく学んでいたので,ストーリーに若干の違和感もあったが,全体としては面白い物語になっている.十字軍の話が特に面白かった.最終的にはエルサレムに攻め込むことはなく,寄り道ばかりの結果になったが,それぞれの段階での駆け引きは現代に通じるものがあると思う.
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定期的に聖書を読みたくなる病が襲ってくるのだが、途中で挫折するし、何度挑戦しても「わかった」と思えなくて、読み方ガイドみたいな本もいくつか読んできた。「誰も教えてくれない聖書の読み方」(山形浩生訳)は途中で飽きた、「ぼくたちが聖書について知りたかったこと」(池澤夏樹著)は読みかけ...
定期的に聖書を読みたくなる病が襲ってくるのだが、途中で挫折するし、何度挑戦しても「わかった」と思えなくて、読み方ガイドみたいな本もいくつか読んできた。「誰も教えてくれない聖書の読み方」(山形浩生訳)は途中で飽きた、「ぼくたちが聖書について知りたかったこと」(池澤夏樹著)は読みかけの積ん読だ。この本は宗教をすべからくやくざの縄張り抗争としていて、あーそうかそうだなと非常にすとんと落ちた本。単なる「殺す」じゃなくて「ぶち殺す」なのがお気に入り。ルターやパウロの人となりが、もちろん信じ込んではいけないのだろうが、わかりやすく描かれていて、やはり強い信念がある人はやばい匂いがするなと。私的には穏やかなバルナバさんに好感が持てる。十字軍の話やカノッサの屈辱の話なんかも、ダメな男たちがいっぱい出てきて、そうそう男社会なのでほとんど女性が描写されないのががっかりなような、こんなアホ社会だから出てこない方がいいのかとも。
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「実録!!キリスト組抗争2000年史」 「喩えればこう」という見立ての手法は、正確さが犠牲になりがちなので専門家は嫌うが、ここまでやり切ると「ふんふん」言いながらいちいち腑に落ちて読み進められる。筆者もそのあたり(演出を優先した小説である)は何度も注意しており、良心的。
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最初っから、笑い転げた。 文句なく面白い。 著者の名前の中にある「神」は民族宗教の神々ではなく、ヤーウェ大親分のことなんだと思った。
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歴史の授業でもバチカンへの観光でも宗教画の数々を前にしても知識としてしか頭の中に入って来なかったキリスト教の歴史が突然、眼前で生き生きと動き出す、そんな奇跡のような本です。恐るべし、広島弁。偉大なり、仁義なき戦い。歴史をヒューマンドラマに置き換えるのにこんなぴったりなフィルターが...
歴史の授業でもバチカンへの観光でも宗教画の数々を前にしても知識としてしか頭の中に入って来なかったキリスト教の歴史が突然、眼前で生き生きと動き出す、そんな奇跡のような本です。恐るべし、広島弁。偉大なり、仁義なき戦い。歴史をヒューマンドラマに置き換えるのにこんなぴったりなフィルターがあったとは。いや、キリスト教が激烈にエキセントリックだからこその本能剥き出しの広島やくざの群像劇との共鳴か?すぐ読了したのがもったいなく、本家のように「エルサレム死闘編」「アンティオキア代理戦争」「ローマ帝国頂上作戦」というように続編に継ぐ続編で2000年の歴史をたっぷり描いて欲しかった!
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聖書の言葉を極道用語に置き換えていくと意外なほどよくハマる。存外まともなことを書いているのが逆に面白い。自分の視点を広げてくれる良書。
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