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ぬるい毒 の商品レビュー

3.2

61件のお客様レビュー

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    3

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

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2024/08/05
  • ネタバレ

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⚫︎感想 まず、知らない人から電話がかかってくるパターン、好きだった笑 一気に読むつもりはなく読み始めたけど、一気読みした。 自分が自意識過剰だと気づかない19歳。もう昔の自分でもないし、その他大勢の女どもでもない。全てを分かっている。馬鹿にされていることも分かった上で、手のひらの上で転がされているのを演じている。いつかひっくり返してやる。…という全能感に近いような思いを秘めている反面、自分の欲望をコントロールできてはいない、そんな若く危うくて、自分のことが嫌いで好き、尊いけど本当は矮小で一般的な主人公や他の登場人物を通して、読者は多かれ少なかれ、どこかに自分の姿を思うのではないかと思った。こんな気持ち悪い登場人物ばっかりの世界、ある?と思ったけど、読み終わった頃には、振り返ってみれば20代前半、拒絶したくなるような、恥ずかしい、未熟な自分が確かにいたよなと思わされ、「ぬるい毒」がまわった。 ⚫︎あらすじ(本概要より転載) あの夜、同級生と思しき見知らぬ男の電話を受けた時から、私の戦いは始まった。魅力の塊のような彼は、説得力漲る嘘をつき、愉しげに人の感情を弄ぶ。自意識をずたずたにされながらも、私はやがて彼と関係を持つ。恋愛に夢中なただの女だと誤解させ続けるために。最後の最後に、私が彼を欺くその日まで――。一人の女の子の、十九歳から五年にわたる奇妙な闘争の物語。渾身の異色作。

Posted byブクログ

2024/06/11
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向伊にどんなひどい目に合わされるかと怖くて、でも続きが気になって読み進めた。 とことん侮蔑されたら意外と平気だった。 恐れているものに目を背けず対峙すると案外スルッと抜けだせるのかも。

Posted byブクログ

2023/09/04
  • ネタバレ

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帰省したときに電話をよこし会いに来る。 友達もセット。 他人を見下して嘘を平気でつき、思い通りに動かせると思っている、浅い男なのにそう思っていない男。 何でも言うことを聞く女、弄ばれたふりをして彼を欺く日を待つ女。 19歳からの5年間をかけて相手にやることかな…、こういう男は反省もなにもない、相手の立場になって考えても時間の無駄、と思うけど…、終わらせるタイミングは何度かあるけれど彼女は進む…。 読み進めるのがきつかった。どっちにも共感できず。向伊の魅力がザックリとしすぎていて、そこまで魅力のある人にはうつらなかった。最後の方で説明あったけど(p139) 向伊の世界のぬるさをようやく気がつくのに、嘘を吐いてほしいと願っていたり 男女やり方は違うが承認欲求のはなし。p149 笑われるのはそれほどのことじゃない、むしろなれてしまえば病み付きになる…。 彼女は5年かけてそれを学ぶために傷ついたとしたら、もったいないと思うけど。

Posted byブクログ

2023/08/10

向伊を考えている時間か考えていない時間かの二択とか、想像上の粘液(だっけ?唾液だっけ?)とか、ものすごい言葉がたくさん並んでいて、私の脳みその中身かと思った

Posted byブクログ

2023/07/31

申し訳ないですが途中リタイアしてしまいました… 魅力たっぷりの男を目の前に美人の恋人熊田が復讐するために媚びる内容がどうにも合いませんでした。作品が悪いというよりも私と熊田、向伊の間に共感できる内容がなさ過ぎて「なんでこの人はこんなことをしているのだろうか、気持ち悪い…」という思...

申し訳ないですが途中リタイアしてしまいました… 魅力たっぷりの男を目の前に美人の恋人熊田が復讐するために媚びる内容がどうにも合いませんでした。作品が悪いというよりも私と熊田、向伊の間に共感できる内容がなさ過ぎて「なんでこの人はこんなことをしているのだろうか、気持ち悪い…」という思いです。 内容は超ディープでけっこうどっしり系の恋愛?を描いてます。 この手の話が得意な方は独特で異様な雰囲気を持つ本作にしっかり 対応できると思います。

Posted byブクログ

2023/05/27

本屋で手に取り数ページ読んでみると、これは自分を投影させた話のように思えて思わず購入してしまった。 家や容姿、過去の経験などから構築された圧倒的な熊田の自意識と、向伊の出現により熊田自身が向き合わなければならない状況へと引き摺り込まれる様子をまざまざとそして冷静に描かれている様に...

本屋で手に取り数ページ読んでみると、これは自分を投影させた話のように思えて思わず購入してしまった。 家や容姿、過去の経験などから構築された圧倒的な熊田の自意識と、向伊の出現により熊田自身が向き合わなければならない状況へと引き摺り込まれる様子をまざまざとそして冷静に描かれている様に感じた。 ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかも読み手に委ねられているようだった。

Posted byブクログ

2023/04/19
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なんだかヌメヌメとしたものが心の中に張り付いてくる1冊。 これは恋なのかはたまた恋じゃないのか 分かってた上で近づく主人公 でも実は私たちの周りでどこでも起こっていそうな。 いい意味での気持ち悪さがある話だった

Posted byブクログ

2023/01/16

むかついたーーーって。 嘘をついたり演技をしたり、劇団を持つ本谷さんならではの言葉がすごく生々しく感じられた。 熊田の狂気を帯びた世界観はどこか憎めない、共感すら覚えるもので、とてもよかった。

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2022/12/17

主人公の考え方に共感?というか自分に似たものを感じて、どんどん読み進めてしまいました。 ただ、途中の時代劇のような場面は理解ができませんでした。が、そこをどんな意味があるのだろうと考えることもまた面白さがあるなと思いました。 人間の汚さとか東京の大学生の下品さが自分もその場に...

主人公の考え方に共感?というか自分に似たものを感じて、どんどん読み進めてしまいました。 ただ、途中の時代劇のような場面は理解ができませんでした。が、そこをどんな意味があるのだろうと考えることもまた面白さがあるなと思いました。 人間の汚さとか東京の大学生の下品さが自分もその場にいるように感じるくらい伝わってきて、気持ち悪かったりしますが、それが癖になっていきます。

Posted byブクログ

2022/10/07

難しい内容だった。 正直理解が難しかった。熊田の考え方に共感する部分はなかったし、なんだかひねくれてる世界だなと思った。 出来事に目を向ける話ではなくて、熊田の思考に目を向ける感じだった。 あまり面白くなかった。理解できないかもしれない。 でもまたいつか読んでみたいかもしれな...

難しい内容だった。 正直理解が難しかった。熊田の考え方に共感する部分はなかったし、なんだかひねくれてる世界だなと思った。 出来事に目を向ける話ではなくて、熊田の思考に目を向ける感じだった。 あまり面白くなかった。理解できないかもしれない。 でもまたいつか読んでみたいかもしれないし。

Posted byブクログ