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地震と独身 の商品レビュー

3.3

21件のお客様レビュー

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2014/09/15

酒井さんなりに 震災を受け止めて、 出来ることをされている。 感情的にならず、 冷静に温かく人の話を聞く力がある方。

Posted byブクログ

2022/06/01

独身、というのは結婚していない人を指すので、高齢で死別した人もいれば高校生もそうだったりするわけだけど、著者が著者だけに、ここに登場する独身は、妙齢+αの女性がメインである。 東日本大震災で仕事と家族を天秤にかけ、家族に傾いた人は多く、それはまた新聞なんかが喜んで書くわけだけど...

独身、というのは結婚していない人を指すので、高齢で死別した人もいれば高校生もそうだったりするわけだけど、著者が著者だけに、ここに登場する独身は、妙齢+αの女性がメインである。 東日本大震災で仕事と家族を天秤にかけ、家族に傾いた人は多く、それはまた新聞なんかが喜んで書くわけだけど、独身のことはなかなか出てこない。独身、どうしてたんだ? というわけで、その時働いたり、つないだり、逃げたり、助けたり、といった独身の人たちへの聴き書。 いろいろなものがくっついてくる家族持ちにくらべて、独身はやはり身軽である。軸を移すことができる。独身がいた故に助かったヒト、コトは多いだろう。 だがその独身にもやはりなんらかの絆が必要になる。震災後は、「元彼祭り」が起こったのだという。そういうときに評価があがったり下がったりする。おお怖。 地方都市には独身者向けのサービスも多くはない。だが確実に独身者が増えていて、このように社会を支えているのだから、3年抱っこし放題、なんていっていい気になってる人たちがずいぶん狭い世界に見えますなあ…。 ところで、独身の「独」というのはよく見るとすごい漢字ですなあ。犬に虫だよ。表紙の「独」には、また謎の装飾が入っていて、さらに不思議です。

Posted byブクログ

2014/09/02

東日本大震災と独身者。 インタビュー。 東日本大震災では, 家族の絆ばかり取り上げられていたが, 独身者から見た震災をインタビューで 取り上げる。 何かをした, 何かが出来た, 何もしない, 何も出来ない, いろんな人がいるんですよ。

Posted byブクログ

2014/08/15

独身女性にインタビューするというのは、まさに酒井さんの仕事。独身女性の目を通じて改めて「震災」がもたらしたものについて考えさせられる。涙なくしては読めないエピソードが多々あり、これも語り継がなくてはならない。

Posted byブクログ

2014/08/11

酒井さんらしい切り口での取材された震災ノンフィクション。鉄子の一面も垣間見れてそれはそれで面白かった。

Posted byブクログ

2014/06/12

東日本大震災の中でメディアに多くとりあげられた家族の絆の物語の陰で、独身者たちは何をしていたのだろう。 そんな「?」から始めた独身者たちへの取材をまとめた一冊。 酒井さんならではの切り口ですね。 いろんな家族がいたように、いろんな独身者がいたようです。家族がいてもいなくても、み...

東日本大震災の中でメディアに多くとりあげられた家族の絆の物語の陰で、独身者たちは何をしていたのだろう。 そんな「?」から始めた独身者たちへの取材をまとめた一冊。 酒井さんならではの切り口ですね。 いろんな家族がいたように、いろんな独身者がいたようです。家族がいてもいなくても、みんなが心から幸せだと笑える日が来ますように。

Posted byブクログ

2014/05/25

震災後の被災者からは、家族の話が語られることが多く、同じような境遇の独身男女はどうしていたんだろうというところから始まる。その視点は興味深い。 結果、家族がいる人よりも独身男女は活躍したということが、インタビューから明らかになる。しかし、それは想定内のこと。独身の男女が今後起こ...

震災後の被災者からは、家族の話が語られることが多く、同じような境遇の独身男女はどうしていたんだろうというところから始まる。その視点は興味深い。 結果、家族がいる人よりも独身男女は活躍したということが、インタビューから明らかになる。しかし、それは想定内のこと。独身の男女が今後起こりうる大きな災害にどう備え、災害時にはどう動けばいいのか、もう一歩ふみこんだ内容を期待したかった。 また、インタビューからは作者の優しさ、丁寧な取材が感じられた。毎週ホテルで女友達とお茶するというのがSACTっぽくて、独身女子を謳歌しているのがうかがえる。 作者がどのような方なのか調べてみると、負け犬という言葉を世に知らしめた方だった。恐れ入りました。

Posted byブクログ

2014/04/23

東日本大震災後に語られたのは「家族の絆」だった。 震災を経て大切なものに気づいたこと。それが儚くも失われてしまうものであるということ。震災は人生を見直すきっかけとなったはずである。斯くいう自分もそうだ。 そんな美談の裏で、忘れられていること。 語られていないこと。 あのと...

東日本大震災後に語られたのは「家族の絆」だった。 震災を経て大切なものに気づいたこと。それが儚くも失われてしまうものであるということ。震災は人生を見直すきっかけとなったはずである。斯くいう自分もそうだ。 そんな美談の裏で、忘れられていること。 語られていないこと。 あのとき“独身者”は何をしたのか。 絆が語られて続けた影で独身者が完全に忘れられていた。忘れられていることすら忘れていた。それに光を当てたのがこの作品だ。 震災はいろんな物語を浮かび上がらせたが、まだまだ見えていないものがたくさんある。それをこの作品は品を持って告発しているようだ。 何と言っても酒井さんの文体が素晴らしい。 作品は独身者たちが震災において何をしたのか、何を感じたのかをインタビュー形式で辿っているのだが、その文章から伝わる各人への“リスペクト”感。これがとても素晴らしい。煽るわけでない、同情するわけでもない。ただ、尊敬の念を持って受け入れ、感謝しているのである。著者のその姿勢がこの作品に品を与えている。 それは一方で影に隠れ続けていた“独身者”たちのプライドを静かに立ち上がらせてくれているようでもある。 独身者たちが震災を経て何を思い、何をしたか。それは当たり前だが千差万別。この中には自分の人生だって書かれてもいい。私も災後を生きる独身者だ。 何かを考えて、何かを感じて、何かを決断する。それを覗くことがこんなに尊いとは。自分のために生きて他者のために生きる。 独身者だからこそ出来たことがあり、救えた人生がある。その逆もしかり。 言葉を尽くしてもあまりに多彩な人生に対して私は首を垂れるしかない。 「スゲーよ人生は」と言いながら自分も進むしかない。 この作品は震災の記録としても、人生賛歌としてもずっと読み継がれていけばよい。とてもいい作品だ。

Posted byブクログ

2014/03/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者が「はじめに」で書いているとおり、東日本大震災の物語はほとんどすべて家族の物語であり、あの日、あの時、そしてあれ以降、独身者達はどうしていたのだろう?というのは気になるところだったので、とても興味深く読んだ。 一人暮らしの女性が単身飼い猫の無事を確かめにいく話には激しく共感!しかし一方で「フットワークが軽いゆえボランティア活動に邁進する(できる)独身者達」の話が半分くらいを占めていて、やはり独身者はこういうことを期待されるのかと気が重くもあり。 インフラが整った都会では一人暮らしは成り立つけど、いざ災害になったらやはり人の縁がものをいうのだなというのも、漠然と分かっちゃいたけど、こうして突きつけられると将来のことも考えさせられる。 なにはともあれ、私の気分を代弁してくれた部分もあり、こういう本が人に読まれるというのはうれしいことだ。独身者じゃない人に読んでもらいたい気がするけど、でも結局読むのは、危機感を感じている独身者だけなのかな、という気も。

Posted byブクログ

2014/03/11

東日本大震災のときに、独身の人はどのように感じどのように行動したのかを、被災者だけでなく地震のあと被災地入りした人や遠くに避難した人など多くの人にインタビューして書かれた本です。 報道ではやはり配偶者や子供などの家族のいる人が取り上げられることが多いですが、この本では独身の人に絞...

東日本大震災のときに、独身の人はどのように感じどのように行動したのかを、被災者だけでなく地震のあと被災地入りした人や遠くに避難した人など多くの人にインタビューして書かれた本です。 報道ではやはり配偶者や子供などの家族のいる人が取り上げられることが多いですが、この本では独身の人に絞って書かれているところが、著者ならではの視点で、多くを考えさせられます。 血縁だけが大切というわけではないと、多くの人が思える世の中は住みやすいだろうなと思います。どこに住んでも誰といても、他者といい関係を築けて、それでいて身軽でいられたらいいなと思いました。 今日3月11日に読むにふさわしい1冊でした。

Posted byブクログ