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街場の五輪論 の商品レビュー

3.8

15件のお客様レビュー

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2017/06/24

まずは私が2013年9月11日付で朝日新聞に投書した没の原稿 私はオリンピックの開催地が東京に決まってからの世間の熱狂振りに一抹の不安を感じた。 まず一つはオリンピックを体裁よく成功させたいと願う国や自治体が、この熱狂に便乗して町の景観や自然環境を蔑ろにしてでも施設や交通網の建...

まずは私が2013年9月11日付で朝日新聞に投書した没の原稿 私はオリンピックの開催地が東京に決まってからの世間の熱狂振りに一抹の不安を感じた。 まず一つはオリンピックを体裁よく成功させたいと願う国や自治体が、この熱狂に便乗して町の景観や自然環境を蔑ろにしてでも施設や交通網の建設を強引に進めようとする不安である。実際に私達には国の記念碑的価値がある日本橋の頭上に高速道路の高架橋を平然と掛けた経歴がある。恐らく当時も反対意見はあっただろうが、大多数の賛成意見と今回のような世論の勢いに屈したのではなかろうか。そんな二の舞だけは繰り返してはならない。 もう一つは私達がお祭りムードに酔いしれる間に、私達には不利となる様々な法律や政策の改正が密やかに推し進められて行くかもしれない不安である。私はこれほどまでに安倍さんのシナリオ通りに物事が進行している現状が怖くて仕方がない。まるでミヒャエル・エンデの童話の世界に迷い込んだような気分だ。大抵その後は知らぬ間に相手の術中にハマっていくのが物語の流れである。ならばそうならないためにはどうするか。それには相手の動きを注意深く観察し、国の繁栄などと引き換えに私達のもっと大事な何か、例えば良心を決して相手に譲り渡してはならない。それだけはどうか皆さんも忘れないで戴きたい。私は切にそう祈る。 表題の本を読み、その当時は五輪に異を唱えるだけで非国民と罵られるような風潮にあるとは思わなかった。 ※その当時は佐渡が終わったばかりでその余韻に浸りきりとなり、世間の空気なんてどうでも良かった。 上の投稿も、文章力云々はさておきそれ以前に論旨で採用されることはなかったのだと思うと何となく安堵した。 しかし、それにしても… 三氏のような意見がなぜもっと一般意思にならないのかが、私はどうしても理解できない…。 それとも、絶対に主流にはなれない(なってはならない)、しかし大変動が起こった時にはレミングの群れとは逆方向に逃げて生き残り、結果的に種の保存に役立つだけの発想なのだろうか…

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2014/11/06

スポーツの祭典として、開催できるならオリンピックはいい機会だよねー 出る方も見る方も。 いろんな思惑が入ってくるからなんかまずいことになるんだよね。

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2014/07/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東京五輪決定後に反対派の人達が集まってウダウダ話してるって内容。 サクサク読めました。 今回の東京五輪はいろいろきな臭いものがあったので最初から反対なのですが、 これからも反対の姿勢を貫き通そうと思います。 一番最後の平川さんの発言を引用 「実際のところ、目上の人間には逆らわず、あまり深くはものを考えず、素直で、人情に厚く、涙もろくて、熱しやすい、ちょいワルな若者たちは最も利用しやすいんですよ。 (中略) 体育会系を企業が好むのも同じだけれど、政権党というのも、いつもそういった若者に照準を合わせて分り易くて、シンプルなテーマをぶつけてくるわけですね。」 ほんと、気をつけようと思いました。

Posted byブクログ

2014/05/31

オリンピック開催に異議をとなえることが憚られるような雰囲気、お国のために一丸となっているのになんで水をさすようなことを言うのかという雰囲気を感じて、よくよく必要性を考えることを自分自身が放棄しないよう気をつけないとと気付かせる本でした。

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2014/05/08

「汚染水は完全にコントロールされている」「福島から250キロ離れた東京は安全」等よくも世界を相手にしゃーしゃーと言えるものだと、そして国民の総思考停止状態にあきれ返っていたので、言いにくいことを言う勇気には拍手を送りたいが、このメンバーにしては反対の理由がやや愚痴めいた感じでパン...

「汚染水は完全にコントロールされている」「福島から250キロ離れた東京は安全」等よくも世界を相手にしゃーしゃーと言えるものだと、そして国民の総思考停止状態にあきれ返っていたので、言いにくいことを言う勇気には拍手を送りたいが、このメンバーにしては反対の理由がやや愚痴めいた感じでパンチ不足か。

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2014/04/27

まぁいつものメンバーによる鼎談である。もちろん内田樹めあて。 (以下引用) あと何年かしたら「オリンピックまで間がないが、除染はしきれない。だからここはひとつ区切って囲ってしまって、オフリミットということにしよう」と。そういう話になると思う。(中略)「もう急がないと間に合わない...

まぁいつものメンバーによる鼎談である。もちろん内田樹めあて。 (以下引用) あと何年かしたら「オリンピックまで間がないが、除染はしきれない。だからここはひとつ区切って囲ってしまって、オフリミットということにしよう」と。そういう話になると思う。(中略)「もう急がないと間に合わないから」というので、常識的な抵抗を切り捨てる。「そうしないと、オリンピックに間に合いません」という言い方をすれば国民は反対しないと思っているんだ。「汚染地を切り捨てる」という政治決断をするためにも、オリンピック招致は追い風になってるんだ。だから官邸はオリンピック招致が決まってあんな喜んでるんだよ。(P.125)

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2014/04/25

著者が、このひとたちか!というような豪華(?)メンバー。 東京オリンピックに対するそれぞれが思う愚痴、のようにも読めるけど、やはりこのひとたちの視点は広くて、考えさせられる。 自分自身はというと、オリンピックについて考え始めると考えないといけないことがたくさんあるやろうから触れへ...

著者が、このひとたちか!というような豪華(?)メンバー。 東京オリンピックに対するそれぞれが思う愚痴、のようにも読めるけど、やはりこのひとたちの視点は広くて、考えさせられる。 自分自身はというと、オリンピックについて考え始めると考えないといけないことがたくさんあるやろうから触れへんようにしていたけど、なかなかに深刻なことやと思った。 政治家は「福島を捨てた」、そんなイメージが確かにぴったり。七年後の日本はどうなるんでしょう。

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2014/04/11

 とにかく,こういうことを言ってくれる人がいると言うことに対して,まずは,感謝したいです。というか,それくらい,時代はアヤシイ雰囲気に包まれているのかも知れません。  今時,東京オリンピックに反対するなんて,非国民とも言われかねません。しかし,最近のオリンピックが果たしてきたスポ...

 とにかく,こういうことを言ってくれる人がいると言うことに対して,まずは,感謝したいです。というか,それくらい,時代はアヤシイ雰囲気に包まれているのかも知れません。  今時,東京オリンピックに反対するなんて,非国民とも言われかねません。しかし,最近のオリンピックが果たしてきたスポーツ以外での「活躍」を見ると,危惧するものがたくさんあるのも,また確かです。非国民と言われようと,感情的な全体主義に流されることはごめんです。  純粋にスポーツの祭典を楽しめばよいのだ…という意見もありそうですが,純粋に楽しむには,あまりにも,見にくいものをまとっているのがオリンピックですから。  スポーツやオリンピックが大好きな人にも,ぜひ,手にとって読んでいただきたい鼎談です。

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2014/04/06

2020年の東京オリンピックに反対する人たちの 対談。内田樹氏の本の冒頭の炭鉱のカナリアたるべきと いう文書はよかった。というより内田氏の文書は 個人的に好きなのだと思いました。 オリンピックについては、もう決まってしまったので もう文句いってもしょうがないような。 また、個人的...

2020年の東京オリンピックに反対する人たちの 対談。内田樹氏の本の冒頭の炭鉱のカナリアたるべきと いう文書はよかった。というより内田氏の文書は 個人的に好きなのだと思いました。 オリンピックについては、もう決まってしまったので もう文句いってもしょうがないような。 また、個人的には単純にオリンピックは見てみたいと 思います。

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2014/03/30

オリンピック、なんか嫌だよね、という鼎談集。オリンピックが異様な盛り上がりの中で東京ですることに決まった、その異様さについて三者の角度から見つめ直すというもの。全体としてはまとまりがなく雑然としているものの、本書に書かれていたように「反対する意見はあったのだということ、すくなくと...

オリンピック、なんか嫌だよね、という鼎談集。オリンピックが異様な盛り上がりの中で東京ですることに決まった、その異様さについて三者の角度から見つめ直すというもの。全体としてはまとまりがなく雑然としているものの、本書に書かれていたように「反対する意見はあったのだということ、すくなくとも、この頃までは、まだこういう意見を自由に発表できたのだということだけは、記録に残せる」という強力な意義のある本。

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