書き出しは誘惑する の商品レビュー
なかなか偏りのあるセレクションだけれども、それゆえに非常に惹きつけられる作品も多いのかもしれない。書き出しが、とても重要な要素であることに改めて気づかされる。
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例示されているものは古い作品が多かった。満遍なく知りたかったので、2000年以降の作品がもう少しあれば評価は変わったかも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小説の冒頭は、我々が住む現実世界と、小説家の想像力によって生み出された世界とを分ける敷居に他ならない。したがって、まさに作家がわれわれを、 中に「引きずり込む」場所であると言っていい。〈デイビッド・ロッジ〉 ユーモアや異変の匂わし、感情や動作の途中、会話に情景描写。どんな物語の書き出しも、作家が最新の注意を払って語り出していることが分かる。しかしこの本では色々な書き出しの種類が列挙されるのみで、その解説が詳しくないのが中村先生の他の本から期待して読んだ私としては物足りなかった。 年月日と場所と行動の記録から始まる小説は最悪だ、と言われているが、しかしそんな小説にさえも、作家の隠された狙いがあったりする。という解説をもっと欲しかった。
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続いている公園、を読みたくなりました。章としては、色々な小説を紹介している、最後のプロムナードが面白い。しかし、書き出しだけでここまで色々な小説を紹介できるとは…
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読む人も書く人も必読、物語の始まり方。 取り上げている冒頭に倣った形で、その章が始まるのも面白かった。確かに冒頭の印象は大きいし、書き出しに心惹かれて読み始めることもある。 「はじめに」で若い読者たちに二つのことが語られている。ひとつは〈背伸びする読書のすすめ〉、もうひとつは...
読む人も書く人も必読、物語の始まり方。 取り上げている冒頭に倣った形で、その章が始まるのも面白かった。確かに冒頭の印象は大きいし、書き出しに心惹かれて読み始めることもある。 「はじめに」で若い読者たちに二つのことが語られている。ひとつは〈背伸びする読書のすすめ〉、もうひとつは〈読み行為の身体化を心がけよう〉だ。私もこのふたつを念頭に置いて読書をしている。わかるものだけでなく、わからないことを楽しみたい。そして、読んだときの自分を具体的に残しておきたい。
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