社会的包摂/排除の人類学 の商品レビュー
書を通じて、 とあるカテゴリの人を包摂しようとして、そのことで逆に「排除」する結果になっていることがあり得るということと、それをなくそうにも、その構造は必ずしも二項対立な性質ではなく複雑に包摂と排除の概念が混ざり合っていることから解決は難しいということが書かれていた。 その具体的...
書を通じて、 とあるカテゴリの人を包摂しようとして、そのことで逆に「排除」する結果になっていることがあり得るということと、それをなくそうにも、その構造は必ずしも二項対立な性質ではなく複雑に包摂と排除の概念が混ざり合っていることから解決は難しいということが書かれていた。 その具体的実証例は、難民とその周辺コミュニティの関係だったり、ハンセン病等の隔離患者と社会の関係だったり、ホームレス(野宿者)と社会の関係だったり、非開発地域と開発地域の関係だったりさまざま。 今、開発業界で包摂, inclusivenessが主流となる中で、2/3ほど、共感できる話だったなと。思う。 これが分かったところで(まぁ分かっていたことでもあるが)どうすりゃいいんだ、っていう話ではあり、ものすごく開眼!というものではないから☆はこれ以上増やさないけれども、改めて認識すること、特にそれを実証することは重要だったと思うから、そういう意味では、読んでよかったかな。
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