ポリティコン(下) の商品レビュー
閉鎖された場所にいると、こうなるのかなー・・・、わかるような、わからんような。 ただ、非常に興味深く、一気読みではありました。 おススメもしないし、再読もしないだろうけどw
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理想郷を目指す、田舎の寒村「唯腕村」が舞台。そのモットーから想像するイメージとは裏腹の、ドロドロとした狭い人間関係や欲望、さらに村の高齢化や厳しい財政など現実的な問題がてんこ盛り。面白かった!
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★2.5。 直近読んだこの作家の作品同様、設定に捉われ過ぎていて地に足が着いていない感じのストーリー。その結果、この作家の特徴でもある人間の業の描写も何となく入ってこない。 うーむ、残念。好きな作家だったのだが、こうも続くと見直さざるを得ないか。
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いよいよ夷腕村が東一の村になるわけですが。少女時代のマヤが持っていた神秘性は少女が女性になっていくにあたって変容していったわけですが。 マヤと東一(をめぐる、いわゆるこの作品でつよく男性性を強調して描かれている男性)のパワーバランスが変わった時に、小杉に対して考える、以下のような...
いよいよ夷腕村が東一の村になるわけですが。少女時代のマヤが持っていた神秘性は少女が女性になっていくにあたって変容していったわけですが。 マヤと東一(をめぐる、いわゆるこの作品でつよく男性性を強調して描かれている男性)のパワーバランスが変わった時に、小杉に対して考える、以下のようなモノローグがある。 「(うろ覚え)この男を刺した所でぶよぶよとした贅肉に当たるだけで云々〜」 もう本当にうろ覚えなんだけれど、ぼんやりと自分が考えたことのあることと同じで。つまりどれだけ憎しみのように感情の刃を研ぎすませたところで、その受け手というのは贅沢な肉に守られていて、自分の感情の刃はその者の心臓とは言わず肝臓などにさえ傷ひとつ付けられないのだなあと思っていて。贅肉がどろっと出て終了なんだよなと。お金の塊が変化した分厚い肉のかたまりに阻まれちゃうんだよなと。 もしかしたらありきたりの発想かもしれないけれど、自分の考えがこの本を導いてくれたような気がして、奇妙な感動があった。 いつだって桐野さんの本は人間の弱い部分を描いていて、男と女の弱くて愚かでだけれど見つめなければいけない部分を描いていて、この本もやはり読んでよかったなと。何かを諦め何かを守っていくために読んでよかったなと思ったのだった。
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【充たされぬ魂の行き先は、破滅か、新天地か?】芸術家たちの理想郷「唯腕村」の後継者となった高浪東一は、村の女たちの支配をも目論む。抵抗する少女マヤとの凄まじい愛憎劇!
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東北の寒村にユートピアと、それに関わる人々の物語である。理想とかけ離れた現実。人間の欲と妥協と、イヤラシイ面ばかりを見せつけられ、辟易する。最後に、理事長を首になり、新しい理想を求めて旅立つ東一の姿は一服の清涼剤である。
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10年後、村の理事長となった東一は危険なビジネスで村に富をもたらす。かたや東一との確執の末、都会の片隅に沈んだマヤ。二人が再会した時、村に本当の終局が訪れる…。むき出しの愛と欲を描いた良作でした!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本を読み進めるにつれ、あんなにも嫌悪していた東一だったのに 最後はマヤと同様、なぜか許してしまった。 きっと東一は純粋すぎるほど純粋で、まっすぐな人なんだと思う。 二人が新たに開く新しい村の行く末を見てみたい気がする。
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東一のむき出しの欲望に、嫌悪感をもよおす その嫌悪感が自分に向いているような気が… 桐野作品の男の気持ちはシンクロしたり、 理解出来たりするんだけど、 あいかわらず女性の気持ちが理解できん。 女って、こんなん?
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最初から結末は予想はしたけど、なんとなく尻つぼみかな。上巻の方が勢いがあったけど、後半はマヤの10年後になってから、あっという間に終わった感じ。 でも、一気に読めたので、面白かったです。
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