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ヨーロッパ覇権以前(上) の商品レビュー

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2022/09/10

十字軍をきっかけにヨーロッパが参入し始めた、ユーラシアのネットワーク(=世界システム)について書かれた本。 イスラムと中国の間の通商ルートが様々な理由で変遷したことが描かれる。モンゴルによるシルクロードの保護あるいは破壊、イスラム諸帝国や中国諸王朝の盛衰、とか。 欧米の読者を意識...

十字軍をきっかけにヨーロッパが参入し始めた、ユーラシアのネットワーク(=世界システム)について書かれた本。 イスラムと中国の間の通商ルートが様々な理由で変遷したことが描かれる。モンゴルによるシルクロードの保護あるいは破壊、イスラム諸帝国や中国諸王朝の盛衰、とか。 欧米の読者を意識してかヨーロッパの話から始まるのだけど、中東、中央アジアの話に移っていくと、ヨーロッパでジェノヴァとヴェネチアが争っていても所詮は辺境の話であることがわかってくる。ユーラシアで行われている勢力争い・通商路の変化に翻弄される存在であることがわかる。 下巻ではエジプト、インド、マラッカ、中国へと話が進むみたいだ。 タイトルにある「ヨーロッパの覇権」が生まれたのは成り行きでそうなっただけだという話にまで到達するのかは不明だが、読むのが楽しみ。 ※文庫版が出ているのですね。まあいいけど。

Posted byブクログ