その手をにぎりたい の商品レビュー
高級寿司屋に通いながら、一人の女性が成長してゆく。時代の移り変わりをうまく背景に当てはめながらの進行。もうやたらに寿司がたべたくなる。なぜか、板さんが、あばれる君を頭に浮かべてしまった。髪型のせいだろうか、、 面白く読めた。あっと言う間に。
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お鮨とバブルでこんな濃厚なメロドラマのような、 大人の初々しい青春のような、 人の成長が見られる小説は初めて。 こんなにもお鮨が美味しそうで、 その濃厚な味と香り高いネタを食べてみたいと思ったのは初めて。 初めてづくしの一冊でした。 やっぱり都合良くは展開しないか…と思いつつ...
お鮨とバブルでこんな濃厚なメロドラマのような、 大人の初々しい青春のような、 人の成長が見られる小説は初めて。 こんなにもお鮨が美味しそうで、 その濃厚な味と香り高いネタを食べてみたいと思ったのは初めて。 初めてづくしの一冊でした。 やっぱり都合良くは展開しないか…と思いつつも、 人と人の繋がりって恋愛だけじゃなく、 もしかしたらそれを遥かに超える心の繋がりが 主人公と寿司職人の一ノ瀬さんにはあって、 ほろ苦さと揺るぎない確かさが見えたのが、とても印象的でした。 スルメのような作品です。 最後なんども読んでしまった。
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やっぱりこの人の本好き。最後の終わり方が本当に秀逸。ただただ切ないのに、心があったかくなる。すし静に行ってみたい。
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決して素敵な性格の主人公ではありません。銀座の(超)高級鮨店でのお話が、彼女の人生も小説の面白さも救うのです。バブルの時代がどんなものだったのか、東京の不動産会社に勤めた彼女の生き方が、その時代の息吹を伝えてくれる。『すきやばし次郎』がモデルの御鮨屋さん、料理においても”圧倒的...
決して素敵な性格の主人公ではありません。銀座の(超)高級鮨店でのお話が、彼女の人生も小説の面白さも救うのです。バブルの時代がどんなものだったのか、東京の不動産会社に勤めた彼女の生き方が、その時代の息吹を伝えてくれる。『すきやばし次郎』がモデルの御鮨屋さん、料理においても”圧倒的な何か”を与えてくれるのだ。多分相当嫌な女性を、最後まで面白く読ませる、著者の実力は凄い。
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バブル期OLのストーリーなので、その時代を経験した女性は共感して読めると思います。私も含めて。 思えば時代の波に翻弄されたなぁ~と読後しみじみ思いました。
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久しぶりに夢中で読んだ本。 青子と一ノ瀬さんの進展しない関係が読んでいて逆に落ち着きました。最後に一ノ瀬さんの本音が聞けたのも良かった。 この本を読んでカウンターで美味しいお鮨を食べたいと思わない人がいるだろうか。ってくらいお鮨が美味しそうでした。
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バブルの頃のキーワードがちりばめられていて、 懐かしく思い出した。 浮かれて、浮かされた時代だったのだなぁ、と思う。 一ノ瀬の手から直接受け取った寿司を食べるというのは、 何度出てきても、 どんな描写よりも官能的な気がした。 まぁ、でも、板前の手に乗せられた握りずしを その...
バブルの頃のキーワードがちりばめられていて、 懐かしく思い出した。 浮かれて、浮かされた時代だったのだなぁ、と思う。 一ノ瀬の手から直接受け取った寿司を食べるというのは、 何度出てきても、 どんな描写よりも官能的な気がした。 まぁ、でも、板前の手に乗せられた握りずしを そのまま自分の手で取るなんてこと しないよなぁ。 あったら、ちょっとやだなぁ どんな、いい男の板前でも、やだなぁ。 うん、一回、置こう。 バブルジャバブル
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時代はバブル全盛期からバブル崩壊まで。 栃木から出てきた24歳のOLの生き様が書かれている。 地味なお嬢ちゃんだった主人公が、時代に押され仕事で揉まれ強くなっていく様。だが、その強さは端から見ると痛いになるのだなと。 事務職から営業に転換したことで、営業の男性からも事務の女性か...
時代はバブル全盛期からバブル崩壊まで。 栃木から出てきた24歳のOLの生き様が書かれている。 地味なお嬢ちゃんだった主人公が、時代に押され仕事で揉まれ強くなっていく様。だが、その強さは端から見ると痛いになるのだなと。 事務職から営業に転換したことで、営業の男性からも事務の女性からも爪弾きにされるんだなと痛感。 バブル期の激動の不動産業界は、確かに面白いというか夢の中にいるようだなと伝わった。 印象的なフレーズ 自分より若くて無知な女はここにいて欲しくない。自分も無知と性を武器にしているのだ。 いろんなことがあったわよ。ここまで上り詰めるまで。だけど、いちいち覚えてなどいられない。 職場を離れることが怖かった。責任感というよりなにもしていな自分を直視したくなかったのかもされない。 本当はもうずっと気づいていた。気づかないようにするのに必死だった。自分でなければ代わりが効かない仕事も居場所も、どこにもないことを。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1章が短くて簡潔で読みやすい。 一ノ瀬さんは思いに気付くのが遅かったね。 でも口説かなかった理由を知ったら遅くて良かったのかも。 青子と付き合ったり結婚したら、すぐに繋がりはなくなっていただろうな。 最後、手を繋いだだけだけど、 二人にとってはキスよりも濃密な絡みだったんじゃないかな。
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(2015/9/15読了) 目次に惹かれて書架から選んだ本です。 星は4つに近い3つ。それは、この内容で楽しめる範囲がかなり限られているから。私はジャスト世代なので、友達」自分に重ねて楽しめました。 目次がネタで、タイトルは「握り」に掛けている。寿司職人に一目惚れした若いOL、バ...
(2015/9/15読了) 目次に惹かれて書架から選んだ本です。 星は4つに近い3つ。それは、この内容で楽しめる範囲がかなり限られているから。私はジャスト世代なので、友達」自分に重ねて楽しめました。 目次がネタで、タイトルは「握り」に掛けている。寿司職人に一目惚れした若いOL、バブルがはじけたラストにハッピーエンドかと思いきや、主人公は自分で道を切り開くたくましい女性でした。 作者は1981年生まれ。物語の始まりの年に作者は2歳。時代の細かいところまでよく調べたものです。 (内容) 恋と仕事とお鮨に生きるバブル期OL大河小説! (目次) 一 ヅケ 1983年6月6日 二 ガリ 1984年5月15日 三 イカ 1985年9月17日 四 ウニ 1986年7月17日 五 サバ 1987年10月23日 六 トロ 1988年12月23日 七 ギョク 1989年11月25日 八 タコ 1990年11月24日 九 エビ 1991年9月20日 十 サビ 1992年5月20日
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