1,800円以上の注文で送料無料

ミッドナイト・バス の商品レビュー

3.8

116件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    31

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最近伊吹さんの作品をよく手に取ります。 こちらは高速バスの運転手とその家族の物語。 新潟を舞台にしているからか 雪のような静かな印象の作品でした。 出てくる人たちがみんな不器用で なかなか話が進まないところはあるんですが ひとりひとりのことを丁寧に書かれてて 共感しやすく、応援したくなります。 特にこれから築き上げる未来のある志穂と 人生の終わりを意識し始めたリイチのすれ違いが なんとも辛かったです。 常連客に決して恋人とは思われないのも悲しい。 年齢的に志穂の目線になりがちなので 志穂のタイミングの悪さも可哀想でした。。 また、体の不調を訴える美雪の様子も 40代、50代の不調や憂いをとても感じ あぁこれからこういうことが待ってるのか、 こんな風にすれ違ってしまうのだろうかと 思いながら読みました。 あと10年経ってから読むと また違った気持ちになりそう。 美雪が言っていた 昔見た映画や小説で あの時は若い主人公に共感したけど 今は脇の登場人物に感情移入するというのに すごく共感しました ホントみんななかなか 本当のことを話してくれなくて笑 『あれはどうなったんだ??』が 解決しなくてヤキモキすることもありました でも生きるってこういうことかなとも思います。 やっと終盤の終盤にいい流れが来て 最後はスッキリでき、いい読了感でした 『もう一度 人生を前に進ませよう』

Posted byブクログ

2023/09/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

感想 筆者の作品にいつも感じるのは、細かい心情描写が絶妙で、自分であらすじをまとめ直すとなんだかいつも陳腐になってしまうことだ。 タイトルの通り、深夜バスの運転手が主人公で、穏やかな人である。ミッドナイトが示す通り、話としては明るいものではないが、静寂な深夜に走るバス、包み込むような優しさを感じる物語だった。 各章の最後に深夜バスに乗った人それぞれのショートエピソードをおり混ぜているところも印象深い。 最後でようやくバスは朝に向かって走り出すシーンがあり、明けない夜はないのだ。ということにホッとした。 あらすじ 深夜バスの運転手の利一は、十数年前に離婚し、二人の子供、怜司と彩菜も成人し、独立していた。自分の今後を考えようと東京で出会った一回り若い彼女である志穂を新潟の自宅に招いたところ、東京で働いていたはずの長男の怜司が仕事をやめて家に上がり込んでいたところに出くわす。 それから怜司との生活が始まり、彩菜の子供向けアイドルの手伝い、別れた妻の美雪との出会い、義父の世話、志穂とのすれ違いなど、様々な出来事が去来する。まるで深夜バスのように。

Posted byブクログ

2023/09/13

「四十九日のレシピ」を読んで、他の作品も読んで見たいと思い今回はこの本を読んでみました。 高速バスの運転手が主人公。 この運転手の関わる家族や身近な人たちのそれぞれの話にもつながっていきます。 話が次々と展開していくので、内容盛りだくさんですが、その行動や言葉なんかに本当の気持...

「四十九日のレシピ」を読んで、他の作品も読んで見たいと思い今回はこの本を読んでみました。 高速バスの運転手が主人公。 この運転手の関わる家族や身近な人たちのそれぞれの話にもつながっていきます。 話が次々と展開していくので、内容盛りだくさんですが、その行動や言葉なんかに本当の気持ちが隠されていたりして、読みながら感情が入ってきちゃいました。 445ページと結構長いですが、いくつかの章に分かれていてとても読みやすかったです。 また違う作品も読みたいと思います。

Posted byブクログ

2023/08/09

夜行バスの運転手を主人公に、家族、恋人等の人間模様を丁寧に描いた作品でした。色々忖度しすぎの優しい登場人物が多くて、最後はまぁ落ち着くところへ向かっていくので、読後感は良いのですが、有里さんはその後出てこなかったように思うので、彼女のその後だけ気に掛かります。

Posted byブクログ

2023/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東京での過酷な仕事を辞め、故郷の新潟で深夜バスの運転手をしている利一。 ある夜、彼が運転するバスに乗ってきたのは、十六年前に別れた妻だった――。 父親と同じく、東京での仕事を辞めて実家に戻ってきた長男の怜司。 実現しそうな夢と、結婚の間で揺れる長女の彩菜。 そして、再婚した夫の浮気と身体の不調に悩む元妻、美雪。 突然の離婚で一度ばらばらになった家族は、 今、それぞれが問題を抱えて故郷に集まってくる。 全員がもう一度前に進むために、利一はどうすればいいのか。 (アマゾンより引用)

Posted byブクログ

2022/08/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東京の仕事を辞め、故郷の新潟で長距離深夜バスの運転手に転職した利一。若い恋人を呼んで準備していたところに、息子が傷ついて帰ってきた。娘は婚約者との結婚に踏み出そうか迷っていた。どんな形でもいいからリイチさんの人生の隙間に居させてという恋人がいるのに、優しさのせいか元妻と揺れて優柔不断で嫌になった。途中の彩菜の仕事がほっこりしたのと人が怖いと言ってた怜司が「家族がいたんだ、守られていたんだ。その記憶ひとつで、僕はもう行けるよ」と前に進めたのと、まあリイチさんも仕方ないかシル・ブ・プレ。アリガト、アビヤント〜

Posted byブクログ

2022/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読友さんお薦めの1冊。東京・池袋と新潟・美越を結ぶ夜行バスが運転手と乗客の人生を運んでいく。主人公はバス運転手の利一。利一には志穂という東京で料理屋を営んでいる女性がいる。とある日、乗客として利一の前妻・美雪が乗り込む。彼女は疲弊しきっており、利一が心配になり、時々美雪と会う。利一の息子の怜司、娘の彩菜、志穂、そして美雪の複雑な関係となり、1つ1つ紐がほどけていく。志穂の寂しさ、美雪の苦痛、子どもたちの葛藤、利一が不器用ながら暗闇を走り抜ける。それぞれの暗闇に涙が出る。彼らの幸せを祈らずにはいられない。⑤ https://prizesworld.com/naoki/senpyo/senpyo151.htm  厳しい直木賞選評でした。。。「〈断ち切れない過去〉というテーマから必然的に回想の多い構成になるところに、さらに現在パートにも「○日前」「一週間前のことだ」などの短期の回想が入り込み、読んでいてときどき混乱してしまうことが気になりました。」BY 宮部みゆき なるほど~

Posted byブクログ

2021/12/12

「犬がいた季節」がとても面白かったし、「カンパニー」も良かったので他の作品も読んでみることにする。で、映画化もされたと作品と云うので読んでみる。なるほど、泰造さんだったんだね。ちょっとイメージ違ったな。それはさておき、小説としては、これまでの2冊と比べると、私にはイマイチかな。こ...

「犬がいた季節」がとても面白かったし、「カンパニー」も良かったので他の作品も読んでみることにする。で、映画化もされたと作品と云うので読んでみる。なるほど、泰造さんだったんだね。ちょっとイメージ違ったな。それはさておき、小説としては、これまでの2冊と比べると、私にはイマイチかな。この手の家族の話ってあんまり好きじゃないんだよな。全く共感できる人が出て来ないし。めんどくせい、家族。重松清さんぽい話だった

Posted byブクログ

2021/10/31

中々前に進もうとしない家族とその周りの人達 言葉も出さず行動もしない、まどろこっしさが この本の筆者の目的か。 評価が分かれる作品

Posted byブクログ

2021/10/23

伊吹さんが描くおじさんは好感度高し。 恋人と前妻とのあいだでの揺れも 子供たちとの関係もドラマティックになりすぎず 淡々と描かれていて良い。 夜行バスのこと白鳥さんって呼ぶのいいな。

Posted byブクログ