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「あいつらは自分たちとは違う」という病 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2014/06/17

東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻の修士 わたしよりもよっつ上の方です 科学的分析、既存の議論に対する綿密な論証はここちいい。

Posted byブクログ

2014/03/22

若者論はここ四十年ほどで段階を追って変化してきているというが、僕に実感できるのは、分析よりもアジテーションに目的が変わってきている、というあたりか。だって、若者がすばらしいです、なんて言ったところで本は売れないものなあ。ついでにいうと、本は若者じゃない人のほうが恐らく読むであろう...

若者論はここ四十年ほどで段階を追って変化してきているというが、僕に実感できるのは、分析よりもアジテーションに目的が変わってきている、というあたりか。だって、若者がすばらしいです、なんて言ったところで本は売れないものなあ。ついでにいうと、本は若者じゃない人のほうが恐らく読むであろうから。 ところで、僕がここ数年で読んだ本の中にも「僕ら」「僕たち」系タイトルがついているものが何冊かあった。誰を指しているのかわからない僕ら。一方で、「君たち系」本も存在するが、こっちは全然読んでいない。「君」がついているタイトルを読書記録から漁ったら、さくらももこの「永沢君」が出てきた。ああいい気分だ。ゴメンよ感想になってなくて。

Posted byブクログ

2014/03/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第1章を読みきらないうちにもう「あ、これは合わない」と感じ、読むのを止めようかと思いました。 でもタイトルに惹かれて手に取ったので何とか読み進めました。 データや統計のことをかなり言うなと思いましたが、一番言いたいことの一つなのですね。最も言いたいことはもちろん、従来の若者論に対するアンチテーゼなんでしょうけれど。 確かにどんな意見を述べるにせよ、論拠として客観的なデータや統計は重要です。 そこも含めて、そうだなと思う箇所も所々ありますが、私はこの本を読了してもこの方の考え方に賛成しかねます。 「自分を肯定するために他人や社会の事象をいいように取り扱い、時としてそれに対する反目を何食わぬ顔で行う従来の論客たち」を想起させる同世代もいると言うようなことを書かれていますが、著者自身はそうではないと言いきるような態度に大変疑問を感じました。 また、著者がそのような論客と決めている人々についても、決して好きな人ばかりではありませんが、私には著者の言うようには感じられません。 私が若者ではないからでしょうか(笑) まぁ「この若いもんが!!」みたいな決めつけが許せなくてたまらないのでしょうね。その気持ちはわかる気がします。 プロフィールによれば、著者はこれから30代ですか。 これから若者でなくなる立場からの著者の若者論は、年齢を経て変化するのかしないのか気になりますね。 少しですけれど。

Posted byブクログ

2014/02/14

各々の知識人・言論人の信者集めのために宗教化する若者論から脱却し、科学的な若者論を展開せよと主張。過去40年の若者論を検証しており、小此木啓吾からイケダハヤトまで論じた本は中々ないのでは?という印象。政治・経済・労働・消費・心理・現代思想・サブカル等々論者の得意フィールドに関連付...

各々の知識人・言論人の信者集めのために宗教化する若者論から脱却し、科学的な若者論を展開せよと主張。過去40年の若者論を検証しており、小此木啓吾からイケダハヤトまで論じた本は中々ないのでは?という印象。政治・経済・労働・消費・心理・現代思想・サブカル等々論者の得意フィールドに関連付けられて、無根拠にいいように語られる若者論・世代論の不毛さに警鐘を鳴らしている。 得体の知れない若者を仮想敵としていいように記号化する事により安心できるのであれば、自分探しの中高年向けの宗教としての役割は果たしているとも言える訳で、その点においては一概に否定はできないと思う。が、それが実際の政策に反映されるとなると確かに問題であり、宗教的若者論と科学的若者論は共存させつつ、分けて考える必要があるのだろう。

Posted byブクログ

2014/02/07

印象で語られがちな若者論について、その背景、歴史を紐解いていく。 著者の言う「統計学的な事実」「データ」もまた、意図的なところを含むんじゃないの?という思いもありつつも、忘れてはいけない視点、警鐘となる一冊。

Posted byブクログ

2013/12/15

近頃の若者はけしからん!というのは、古代遺跡にも書かれているフレーズのようです。人生の先輩である中高齢者は、若者の話す言葉や行動様式が自分と異なるので、理解できないのでしょうね。理解しようとする前に、理解できないので文句を言う、というのが昔からの流れのようで現代も続いているようで...

近頃の若者はけしからん!というのは、古代遺跡にも書かれているフレーズのようです。人生の先輩である中高齢者は、若者の話す言葉や行動様式が自分と異なるので、理解できないのでしょうね。理解しようとする前に、理解できないので文句を言う、というのが昔からの流れのようで現代も続いているようです。 私も若い時に、よく言われていた言葉なので自分ではなるべく使わないで、彼等の気持ちになって考えてみるようには心掛けていますが、なかなか難しいものかもしれません。 さて、この本は、この20年以上に渉って、若者がどのように捉えられてきたかを、この本の著者である後藤氏が解説しています。彼も現代の若者を否定・非難するだけでは不毛である、彼等を良く見るべきというメッセージを残しているように思いました。 以下は気になったポイントです。 ・様々な立場の論客が、思い思いに若年層の「劣化」を語る言説は、1990年代終わりころから常態化している(p36) ・1960年代終わりころからの若者研究は、労働などの分野から心理的なものに移行した。日本における若者というものが上の世代とは文化的に切り離された存在であるという認識を生み出した(p49) ・1960年代後半の東京の若者文化は、60年代に流入してきた若者層によって担われた(p70) ・1984年には「新語・流行語大賞」が始まった、そのひとつに、マル金・マルビがあった(p95) ・1980年代の消費社会論が述べていたような表層的な議論で、客観的な検証も行われずに論者の立ち位置や社会的な思想が重視されていた議論が展開され、若者論は現実の若年層の姿から遊離していくことになる(p139) ・ニートとはイギリスから輸入された概念であるが、イギリスでは16-18歳の若年層を指す言葉であったが、日本では適用範囲が15-34歳になった(p170) ・日本を除く主要国は、現地通貨ベースで、平均でおよそ3%以上の名目GDP成長(経済成長)をしている(p218) ・現在の中高年世代が高い給与を得ているのは、日本型雇用の下での年功賃金の考え方があり、若いころには低い程度に抑え、それを長く勤務することで取り戻していく、子供に教育投資をする等の考え方がある(p223) ・不当に高い給料をもらっている中高年の給料を下げて、その分だけ若い世代を雇えば雇用が復活すると言う議論は、「再配分の主体」が誰かということが明示されていないので、疑問がある(p223) ・若者論については、その議論がどのような根拠に基づいているかであり、本書によって現代も若者論の成立に目を向けて欲しい(p256) 2013年12月15日作成

Posted byブクログ

2013/11/22

様々な世代論の変遷を辿りつつ解説し、世代論から脱却しようという本。 世代論には科学的な根拠がない調査法などから導き出していて、経済社会問題の解決にはつながらないという論旨。 僕自身はそういった胡散臭さも含めて世代論の良さだと思っているので、頭の一部に根拠の希薄さを意識しながら世代...

様々な世代論の変遷を辿りつつ解説し、世代論から脱却しようという本。 世代論には科学的な根拠がない調査法などから導き出していて、経済社会問題の解決にはつながらないという論旨。 僕自身はそういった胡散臭さも含めて世代論の良さだと思っているので、頭の一部に根拠の希薄さを意識しながら世代論に接していけたらと思う。

Posted byブクログ