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ケシゴムは嘘を消せない の商品レビュー

3.4

21件のお客様レビュー

  1. 5つ

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2020/10/07

白河三兎さんの長編を初めて読む。 小説新潮に載っていた「子の心、サンタ知らず」がよくてずっと気になっていた。 でも、この前読んだ「白紙」が残念で、恐る恐る。 結論、白川三兎さん好きになれそう。 白河さんが描く人物たちにはがむしゃら感があって人間くさい。 共感できるところが多く...

白河三兎さんの長編を初めて読む。 小説新潮に載っていた「子の心、サンタ知らず」がよくてずっと気になっていた。 でも、この前読んだ「白紙」が残念で、恐る恐る。 結論、白川三兎さん好きになれそう。 白河さんが描く人物たちにはがむしゃら感があって人間くさい。 共感できるところが多くて、友達になれそうな人たちなのだ。 「今の私では二人を幸せにできないけど、こんな私でも認めてくれた二人の気持ちは無下にできない」と非合理的な選択をする加奈子。 それに対して、「なんて我がままな女なんだ」と思いつつ、加奈子への愛情が爆発してしまうノブとか。 この物語のテーマの一つは、「人それぞれの幸せ」というところにあると思う。 人は、考え方も背景も違う。 誰もが幸せになるということは難しい。 たとえ家族や恋人同士であってもだ。 それを目指すなら、とにかく相手のことを考えて、がむしゃらでも行動してみるしかない。 結末には驚かされた。

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2019/10/05

透明人間のお話 人や物を消せる能力 透明人間を見ることができる能力 そんな力をもった人たちがいる世界 離婚したばかりの男が透明人間の女と出会い 物語は展開する この著者の作品に出てくる登場人物は一癖二癖ある 人ばかりだなと感じる そこは好き ストーリーも楽しめているので好き...

透明人間のお話 人や物を消せる能力 透明人間を見ることができる能力 そんな力をもった人たちがいる世界 離婚したばかりの男が透明人間の女と出会い 物語は展開する この著者の作品に出てくる登場人物は一癖二癖ある 人ばかりだなと感じる そこは好き ストーリーも楽しめているので好きです でもなにかもうちょっと欲しいなと感じてしまう こともあります

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2017/06/01

読みやすくて、すらすら進んでしまう作品。 なんだけど、起伏というか、感情移入みたいな、作品にのめり込むみたいな動きがなかった物語だった。

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2016/12/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ミステリー要素もSF(というかファンタジー?)要素もふんだんにあるんだが、俺はこの本を父親の小説として読んだ。物語の冒頭、ダメ亭主として(おそらく意図的に)描写された主人公ノブが話が進むごとに変わっていく変遷の味わいがよい。 そう、男ってのはこういうダメなところが、多かれ少なかれ何がしかあるもんだ、こじらすとアル中になったりDV走ったりするんでアカンねんけど、パーフェクトを目指す女性から見たら「なんと情けない」と思われてしまう要素を持ってしまってる性なんやと。 その「なんと情けない」を背負いつつ、子供との関係や恋人とか配偶者との付き合いを進めて行くうちに光ってくる何かがある。背負ってるもんのしんどさがイヤになったり、逃げ出したくなったり、呆れてみたり… 白河さん、少々荒さが目につくものの、さすがの人間描写。透明人間と組合のゴタゴタ劇に家族小説の味わいをぶっ込んでくるあたり、器用さだけじゃない強引さも感じる。そういうのキラいじゃないけど、細部をもうちょいやすりがけしてなめらかにしてくれたらもっと良かったかな。

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2016/07/30

消せる者と見える者。どうなることかと思ったけれど、全てあるべきところに収まった。必ずしも仕組みや種明かしが完全になされなくても、それぞれが幸せになればいいじゃないか。

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2016/07/09

家族の絆がテーマだとは思うが、この著者の手にかかると、奇妙な設定により独特の雰囲気になる。 終盤の展開は好きではない。あくまで不思議な雰囲気を維持して欲しかったなぁ。 白河さんのベストは未だに『プールの底に眠る』です。

Posted byブクログ

2016/05/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

離婚をしてやけ酒を飲んでいると、突然目の前をなにかが横切ったような気がした。思わず手を伸ばして掴むと女性の手首の感触だった。話しかけると女性の透明人間で、なんでも消せる能力をもち、透明人間の組織に追われているという。寂しかった彼は透明人間の女性を匿うことにした。料理上手の透明人間との奇妙で妙に居心地いい生活は次第に組織の包囲網により追い詰められていく。 荒唐無稽も過ぎるという感じだけれど結構楽しんで読んでしまいました。でもちょっと辻褄が厳しいので理屈っぽい心を麻痺させる必要はあると思われます。

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2016/03/27

問題を抱えた人達が前に進もうと足掻く中に不思議が普通に入り込んでいるという。 よくありそうでありえない話。 母親の心の傷と子供の健気さに心が痛み、元夫の優しさがしみます。 よくもまあこんな繊細な心の傷を不思議の中に盛り込んだというか だからこそ設定が生きたお話というか。 結末が気...

問題を抱えた人達が前に進もうと足掻く中に不思議が普通に入り込んでいるという。 よくありそうでありえない話。 母親の心の傷と子供の健気さに心が痛み、元夫の優しさがしみます。 よくもまあこんな繊細な心の傷を不思議の中に盛り込んだというか だからこそ設定が生きたお話というか。 結末が気になって一気に読まされてしまいました。 後味も悪くなく、この作家さんの別の本も呼んでみたくなりました。

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2016/02/01

離婚が成立し、自宅でひとりやけ酒をあおる男の元に姿の見えない女が現れた。 男は「暇なら飲まないか」と誘い二人は意気投合する。 女は大きな「組合」に追われていると言い、男は彼女を匿い、守ることにした。 奇妙で不思議な同棲生活の行方は・・・。 白河作品はどの作品も、なんだか地に足が...

離婚が成立し、自宅でひとりやけ酒をあおる男の元に姿の見えない女が現れた。 男は「暇なら飲まないか」と誘い二人は意気投合する。 女は大きな「組合」に追われていると言い、男は彼女を匿い、守ることにした。 奇妙で不思議な同棲生活の行方は・・・。 白河作品はどの作品も、なんだか地に足がついていないようなふわふわとした読み心地がします。 たぶんそれは、終盤に明かされる真実を隠すために、わざと登場人物達の心の動きが読めないようにしているせいなんだと思います。 それが、登場人物たちのつかみどころのないちぐはぐな言動に現れ、独特のフェイク感を醸し出してるんですよね。 面白くないこともないのですが、他の作品も毎回そんな感じなのでちょっともやっとします。 親子の愛情、仕事と自己実現などといった誰もがぶつかるテーマを描いているので読みごたえもあったのですが、透明人間の設定がどうしても緊迫感を削ぐというか、コメディっぽく感じられて集中できませんでした。

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2015/08/12

白河さんの作品はどれも非常に読みやすい。が少し期待外れました。「透明人間」という設定には予想外で面白かったけど、ラストが普通過ぎました。これはハッピーエンドと捉えてイイんでしょうね・・・

Posted byブクログ