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転換期の日本へ の商品レビュー

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2022/11/24

いま自分の生きる日本という国がどうしてこうまでいい加減なのかよくわかった。やっぱりアメリカが元凶なのだ。 サンフランシスコ講和条約でわざと曖昧にされた領土問題が右からの軍備拡張戦争推進路線を招き、沖縄をまた危険な状況に追い込もうとしている。いや日本国民をたいへん危ない局面に置こう...

いま自分の生きる日本という国がどうしてこうまでいい加減なのかよくわかった。やっぱりアメリカが元凶なのだ。 サンフランシスコ講和条約でわざと曖昧にされた領土問題が右からの軍備拡張戦争推進路線を招き、沖縄をまた危険な状況に追い込もうとしている。いや日本国民をたいへん危ない局面に置こうとしている。 ナショナリズムを持ち出す輩がアメリカの飼い犬としての立場を恥じない不思議も、サンフランシスコ体制に組み込まれた「パックスアメリカーナ」の仕掛けとそこから逃れようとせず属国に甘んじる売国奴たちの振る舞いも、すべてはアメリカが作っている。 安倍も岸田もポチとして生きざるを得ない中で、本心からのポチに落ちているだけなのだ。 GM氏の分析にはなんと多くのポチたちが登場することか。とりわけ与那国島の教科書採択問題をめぐる真相が教えてくれたこと。辺境の小さな島で道理を曲げて無理を通そうとするのは自衛隊を受け入れる意識を広めたいが故だったとは呆れるしかない。

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2017/01/19

知らなかった。 現在の日本の外交上のいろいろな問題が、60年以上前のサンフランシスコ講和条約に起因しているということを。サンフランシスコ講和条約は、部分講和であって、全面講和ではなかったということを。 そして、それ以来長く日本の政権の座にあった政党が、アメリカから多大な援助を受け...

知らなかった。 現在の日本の外交上のいろいろな問題が、60年以上前のサンフランシスコ講和条約に起因しているということを。サンフランシスコ講和条約は、部分講和であって、全面講和ではなかったということを。 そして、それ以来長く日本の政権の座にあった政党が、アメリカから多大な援助を受けていたということを。 この著作は、アメリカ人とオーストラリア人によって書かれた。日本を外から見ている人たちだから、逆に日本のことがよくわかったということなのであろうか。 渦中を生きている当のわたしたち日本人は、この本に書かれていることをどれだけ知っているのだろう。 この本を読んで、現在の日本の政治状況がどうなっているのかということを、あらためて知ることができたように思う。沖縄が抱えている問題の深さも、大いなる憤りとともに、たいへんによく理解できたし、朝鮮半島の現在も、朝鮮戦争の悲惨な状況から生み出されていることがよくわかった。 とにかく、一人でも多くの日本人に、この本を読んでほしい。 そして、自分にできることは何か、それを考えたい。それを具体的な行動に移していきたい。

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2015/01/01

『敗北を抱きしめて』のジョン・ダウアーと東アジア近現代史専門のガバン・マコーマックが、転換期を迎えた東アジアの中での日本の状況について分析したもの。マコーマックは、その著作履歴を少し調べると、米国に批判的な人のようである。構成は、第一章でダウアーが、続いて第二章でマコーマックがサ...

『敗北を抱きしめて』のジョン・ダウアーと東アジア近現代史専門のガバン・マコーマックが、転換期を迎えた東アジアの中での日本の状況について分析したもの。マコーマックは、その著作履歴を少し調べると、米国に批判的な人のようである。構成は、第一章でダウアーが、続いて第二章でマコーマックがサンフランシスコ講和条約によって始まり現在にも禍根を残す日本・米国と東アジアの状況について分析する。第三章は、二人の対談形式となっている。 1951年の冷戦下に行われたサンフランシスコ講和条約のゆがみが、今もまだ影を落としているという考察は、驚きだ。ダウアーは、そのゆがみとして次の8つの問題を挙げる。これらが、著者らに共通する問題意識だ。 1) 沖縄と「二つの日本」、2) 未解決の領土問題、3) 米軍基地問題、4) 再軍備、5) 歴史問題、6) 核の傘、7) 中国と日本の脱亜、8) 従属的独立。 実際に日本が現状抱えている領土問題をサンフランシスコ講和条約まで戻って考えることはあまりなかったように思う。講和条約が、韓国、中国、ロシア(ソビエト)を除いて締結されたことが、東アジアでの領土問題の元となったと分析する。 もともと日本を軍事戦略上は米国の属国とするためのものであったという認識がある。著者らは、冷戦下に米国の属国であることを前提とした外交政策を改めて、東アジアとの連帯を進めるべきだという主張だ。 確かに領土をめぐる韓国や中国とのいさかいは、その正当性の議論とは別に、日本に責がまったくないとも言い切れないだろう。そもそもが51年の時点であえて曖昧にされてきたままだった。その後に世界情勢が変わってしまったのだ。 ただ、やはり対談ものは詰めが甘くなるという印象は、この本でも同じではあった。

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2014/09/03

アメリカは日本中で原子エネルギーの平和的利用を増進することで、核軍拡競争からの世の注意を逸らす運動を集中的に展開した。 中国が今後何十年にもわたって直面することになると法もない国内課題を考えるならば、軍事改革の目標はアメリカによる中国沖合水域への戦力投入を弱体化すること、ないし...

アメリカは日本中で原子エネルギーの平和的利用を増進することで、核軍拡競争からの世の注意を逸らす運動を集中的に展開した。 中国が今後何十年にもわたって直面することになると法もない国内課題を考えるならば、軍事改革の目標はアメリカによる中国沖合水域への戦力投入を弱体化すること、ないし抑止することを可能にし、軍事的包囲の悪夢を追い払うだけの強い軍事力の開発を進めていくことにあるこれはA2AD能力の追及と言われているもので、特に戦略的関心の高い区域は中国人が第一列島線としているもの。 アメリカの軍事戦略家の多くは、中国の台頭に応じるためには新たにハイテク化されたパックスアメリカーナを作り出すのが望ましく、またそれが可能であると館gなえている。それがエアシーバトル論争の本質。

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2014/08/17

著者らの中国への認識の甘さについては違和感を覚えるところもあるが、日本はアメリカの属国という点や沖縄軽視の現状について再認識させられた。

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2014/07/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1952年のサンフランシスコ講和条約から始まった、アメリカの利益を優先させる従属的独立による「パックス・アメリカーナ」から、協商主義・勢力均衡を重視したアジア共同体による「パックス・アジア」への転換を提言している。いまの日本の立ち位置が戦後どのように形成されてきたかを理解するのに役に立った。 領土や歴史、米軍基地や再軍備などの問題について、感情的なナショナリズムを脇において、色々な意見が存在することを認めたうえで冷静な議論ができる国であってほしいと思う。

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2014/07/01

沖縄、馬毛島、与那国島等のマコーマック教授曰く「辺境」に関する情報は初めて知る事もありとても参考になった。 自分が日本を語るとき、それは本当に日本の端から端までを思い浮かべて話せていなかったことにハタと気づいた瞬間だった。 第一章に関しては、どうも訳者と相性があわず、大変読みにく...

沖縄、馬毛島、与那国島等のマコーマック教授曰く「辺境」に関する情報は初めて知る事もありとても参考になった。 自分が日本を語るとき、それは本当に日本の端から端までを思い浮かべて話せていなかったことにハタと気づいた瞬間だった。 第一章に関しては、どうも訳者と相性があわず、大変読みにくい文章に感じた。果たしてダワー教授本人の特徴的な文体なのか、原文をあたるしかないのでわからないですが。

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2014/03/28

サンフランシスコ講和の罪を理解する手助けになります。日米同盟に潜む残酷さが伝わってきます。沖縄の人々の苦しみを日本人はもっと理解する必要があります。いつまでアメリカの属国であり続けるのか、中国や韓国との友好関係を築く道はないのかと考えさせられます。日本、中国、韓国の人々はそれぞれ...

サンフランシスコ講和の罪を理解する手助けになります。日米同盟に潜む残酷さが伝わってきます。沖縄の人々の苦しみを日本人はもっと理解する必要があります。いつまでアメリカの属国であり続けるのか、中国や韓国との友好関係を築く道はないのかと考えさせられます。日本、中国、韓国の人々はそれぞれが他国の政府や党の考えや行動に嫌悪するのであって、一般の人たちを嫌うのではないと信じたいものです。楽観的すぎるかもしれませんが、ここから出発しないと永遠に冷え切った関係は氷解しないでしょう。

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2014/03/03

再軍備に対する制限を取り除くために改憲を支持する人々は、改憲すれば日本は国連が後押しする平和維持活動に参加する「当たり前の国」になることができ、自国を防衛する自立的な能力を高めることができる、と論じる。だが実際のところ、日本は再軍備すればするほど、アメリカの戦闘活動に実質的な貢献...

再軍備に対する制限を取り除くために改憲を支持する人々は、改憲すれば日本は国連が後押しする平和維持活動に参加する「当たり前の国」になることができ、自国を防衛する自立的な能力を高めることができる、と論じる。だが実際のところ、日本は再軍備すればするほど、アメリカの戦闘活動に実質的な貢献をしなければなくなるという、逆らい難い圧力の下に置かれることになるのだ。

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2014/02/24

パックスアメリカーナからパックスアジアへ その遷移を担うのは中国・日本・アメリカ だが、日本はアメリカの属国であり独立していない 独立していないがうえの間違った歴史認識や 辺境・沖縄への差別がある。との論調 パックスアジアを目指すためには、間違った歴史認識 をただし、米国からの属...

パックスアメリカーナからパックスアジアへ その遷移を担うのは中国・日本・アメリカ だが、日本はアメリカの属国であり独立していない 独立していないがうえの間違った歴史認識や 辺境・沖縄への差別がある。との論調 パックスアジアを目指すためには、間違った歴史認識 をただし、米国からの属国を解消し、沖縄をその本当の 意味での要石にする。 鳩山ってみんなが馬鹿にするけど、本来目指していた 所は間違っていないのだろう。実行力がなかったのか。。 孫崎享氏の戦後史の正体にも書かれてあった内容と 同じような内容もあり。

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