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直観を磨くもの の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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2014/07/25

小林秀雄の対話集.12の対談がのっているが,対談のレベル,雰囲気にはかなりばらつきがある.東大仏文の同級生である三好達治や今日出海とはざっくばらんに話しているし,旧知の大岡昇平との対談もそう. そして一番緊張感があるのは湯川秀樹との長い対話.かみ合っているのか,かみ合っていない...

小林秀雄の対話集.12の対談がのっているが,対談のレベル,雰囲気にはかなりばらつきがある.東大仏文の同級生である三好達治や今日出海とはざっくばらんに話しているし,旧知の大岡昇平との対談もそう. そして一番緊張感があるのは湯川秀樹との長い対話.かみ合っているのか,かみ合っていないのかよくわからない部分もあるが,小林秀雄が真剣に物理学のことを,「わからない」を連発しながら,わかろうとしているのがえらい.これは岡潔との「人間の建設」でも感じたこと.もう少し,物理学の知識があればより深い話ができたろうに. 三木清との対談の後半部分や折口信夫,福田恆存,河上徹太郎との対談は私にはよくわからない.

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2014/07/06

一昔前の評論を読むと、私が知らない昭和にどのような人がどのような考えを持っていたか分かり、そして、現代人の私たちの有様をこんなにも言い当てていたのかと驚かされる。 今の世の中は複雑で、新聞もテレビも批評が盛んでないのが残念だ。批評が盛んなことは、社会の寛容性や多様性の証だと、本...

一昔前の評論を読むと、私が知らない昭和にどのような人がどのような考えを持っていたか分かり、そして、現代人の私たちの有様をこんなにも言い当てていたのかと驚かされる。 今の世の中は複雑で、新聞もテレビも批評が盛んでないのが残念だ。批評が盛んなことは、社会の寛容性や多様性の証だと、本著を読んで感じた。批評が陰を潜めてしまうということは、現代人の思考停止を意味しているように思う。

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2014/06/24

なんだか、ものすごく大きな世界に浮かんだ舟に乗って大旅行した気分。 小林秀雄が「直感」というオールで、ものすごく大きな世界に浮かんだ舟を漕いでいく。自分もその舟に乗せてもらった感じ。 三木清という荒波や、横光利一というさざ波を超えると、湯川秀樹というものすごい大波がやってきた...

なんだか、ものすごく大きな世界に浮かんだ舟に乗って大旅行した気分。 小林秀雄が「直感」というオールで、ものすごく大きな世界に浮かんだ舟を漕いでいく。自分もその舟に乗せてもらった感じ。 三木清という荒波や、横光利一というさざ波を超えると、湯川秀樹というものすごい大波がやってきた。 ざぶんと水を浴びながらも、舟は進む。 三好達治、折口信夫、福田恆存といった波を乗り越えたあたりで、ようやく小林秀雄丸の船酔いから覚めてきた。 梅原龍三郎という波は、水面にきらきらと太陽の光が照り返しまばゆい。 かと思えば、大岡昇平という波で、またすこしもまれる。 永井龍男という波は、建築畑の自分でも、少しオールを貸してもらえた気分を味わえた。 五味康祐という波あたりから、舟はいっそうその勢いを増し、今日出海、河上徹太郎という波にさしかかるころには、もう舟と波は一体となっていた。 というような、雲を掴むようなレビューになってしまったけれども、直感というものの深遠な世界をのぞき見つつ、なんとか振り落とされずに、波止場にはたどり着けたと思う。 3回ぐらいは読みたい本。

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2014/05/04

ひっさしぶりの小林秀雄でした。 なんだか、私と小林さんはさらに距離が広がっているような。。。 どちらかというと、対談相手の人の話のほうがおもしろかったです。

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2014/04/24

タイトルにもある「直観」であるが,小林の筋の良さというものをピリピリと感じる.論理で攻めるだけでなく,感覚でピンとくるところがある.「なるほどそういうことか」という,その発想,そういうものはどう生まれるのであろう.

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2014/03/16

我が子も受験した昨年の大学入試センター試験の国語の平均点が下がったのは、小林秀雄が出されたからではないか、と言われているそうだ。なんとなくわかる気がする。だが本書は対談集で、ずいぶん読みやすい…のだけど、結局下地がないと駄目だなあと諦めるような気持ちにもなる。インプット過多でアウ...

我が子も受験した昨年の大学入試センター試験の国語の平均点が下がったのは、小林秀雄が出されたからではないか、と言われているそうだ。なんとなくわかる気がする。だが本書は対談集で、ずいぶん読みやすい…のだけど、結局下地がないと駄目だなあと諦めるような気持ちにもなる。インプット過多でアウトプット不足だと思っていたが、何の事はない、インプットなどさっぱりされていなかったのだ…。息子に渡そうと思って買った「人間の建設」は、結局今も僕の手元にある。

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2014/02/10

知識のベースがないと、理解できない難解な対話集。 頭に入らないまま読み終えたのが、正直な感想。特にノーベル賞物理学者湯川秀樹氏との対話には、とてもついていけないはがゆさが。知識のなさを理解したことが、読後の唯一の収穫か(笑)

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2014/01/25

自分と違う考えを読むのは面白いもので、そういう類のひとつ。対談て元々好きですし。小林はそんなに興味ある作家ではないのですが楽しみました。

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2014/01/17

難解。 私なんぞには異次元な世界での談話集。それでも無知無学であることの再認識には有効な読みもの。万人受けもしくは平均的な考え方を良しとしないこと。解らないことが分かること。得るものがドッサリ入ったお得な本。

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