1,800円以上の注文で送料無料

開幕ベルは華やかに の商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2019/10/29

かねてより読みたかったが、程度のよい古書を入手。主役の八重垣光子は初代水谷八重子がモデルなのだそうだ。なかなか面白い一冊。 読了の日に八千草薫逝去が報じられる。

Posted byブクログ

2016/11/06

読みたい本がなくて、文庫本コーナーを見てたら見つけた。有吉佐和子さんの話は、悪女について以来だったから楽しかった。 脚本家が降りてしまった舞台に、女流作家の小野寺ハルが代わりに本を書くことになった。しかし、この本が実際にやると5時間近くかかる大作で、演出家でありハルの元夫の渡...

読みたい本がなくて、文庫本コーナーを見てたら見つけた。有吉佐和子さんの話は、悪女について以来だったから楽しかった。 脚本家が降りてしまった舞台に、女流作家の小野寺ハルが代わりに本を書くことになった。しかし、この本が実際にやると5時間近くかかる大作で、演出家でありハルの元夫の渡が大幅に削る。それだけでもハルは、大激怒だったのに主役の二人の老優がセリフを覚えてこない。こんなんで舞台は大丈夫かと心配するも幕は上がった。 そして、舞台の最中に劇場に脅迫電話がかかってくる。果たして、舞台の行方は。 大女優の八重垣光子…なんかすごい女優だった。カマトトぶるとはこのことか…!と実感したし、若い頃から蝶よ花よと育てられた女優というのは、きっとこんなかんじなんだろうとも思った。 セリフは年だから覚えられないのは仕方ない。だけど、若くて未来ある俳優を自分の都合で潰すのはね…付き人の波ちゃんも可哀想だったな。 『悪女について』もそうだったけど、有吉佐和子さんが書く女は、どこかイラッとさせるが女を最大の武器としてあざとく生きてるかんじがする… 八重垣光子は特に嫌いだな。 2016.11.6 読了

Posted byブクログ

2015/11/18

舞台小説でありミステリ小説であり。 けっこうな長編だけどぐいぐい読ませる力があって一気に読んだ。 「二億円用意しろ。さもなくば大詰めで女優を撃ち殺す」という一本の電話が帝劇関係者に激震を起こす。 満員の観客が見守る中舞台は進み、バックステージでは緊迫した駆け引きが繰り広げられる...

舞台小説でありミステリ小説であり。 けっこうな長編だけどぐいぐい読ませる力があって一気に読んだ。 「二億円用意しろ。さもなくば大詰めで女優を撃ち殺す」という一本の電話が帝劇関係者に激震を起こす。 満員の観客が見守る中舞台は進み、バックステージでは緊迫した駆け引きが繰り広げられる。 全26章、章ごとに視点は変化してゆくのだけど、主にミステリ作家でひょんなことから舞台の演出を手掛けることになった渡紳一郎の視点で物語は進む。 著者の有吉佐和子さんは演劇界にも明るい方だったらしく、華やかな舞台の世界の裏側も事細かく描かれていて、主演の八重垣光子の女優然とした姿が「これぞまさに女優!」と思わせてくれる。世間知らずだし嫌な女なんだけど(笑)女優ならこうであって欲しい、というような。 妬みとか野心とかはたまた諦めとか、色んな感情が渦巻く世界。 プラス過去に起こったとある事件が絡んで、舞台を舞台にした事件が起きる。 ミステリの筋はもちろんだけど、人間の感情の動きやままならない想いなど、そういう描写に惹きつけられた。 犯人の気持ちも理解出来るものだった。 とても読み応えのある、個人的には新しい感覚の(作品自体は30年以上前のものだけど)小説でした。

Posted byブクログ

2014/09/10

【人間ドラマを堪能! ベストセラーミステリー復刊】名女優と歌舞伎界の大物の舞台中に、殺人事件が。舞台裏の壮絶な人間ドラマと、驚愕の幕切れに酔いしれる不朽の傑作ミステリー。

Posted byブクログ

2014/08/29

途中、第二幕のセリフを膨大にしたせいで、 共演女優があたふたしたり、 観客がトイレを必死に我慢した下りに思わず 笑ってしまいました。 芝桜の時も思ったけれど、登場人物のせりふの書き方で キャラを表現できている有吉佐和子はすごい。 今回の八重垣光子の、演劇をやっていないときの、とぎ...

途中、第二幕のセリフを膨大にしたせいで、 共演女優があたふたしたり、 観客がトイレを必死に我慢した下りに思わず 笑ってしまいました。 芝桜の時も思ったけれど、登場人物のせりふの書き方で キャラを表現できている有吉佐和子はすごい。 今回の八重垣光子の、演劇をやっていないときの、とぎれとぎれの話し方は特徴が出てました。

Posted byブクログ

2014/01/19

舞台の上演中に主演の八重垣光子を殺害する。そんな予告電話が入り、帝劇内はそう然とする。犯人は一体どこの誰なのか…。 物語は、ひょんなことからその舞台の脚本と演出を手掛けることになった元 夫婦の紳一郎とハルのやり取りから始まる。 前半、七十を過ぎた大女優の素顔や演劇界の裏側がたっぷ...

舞台の上演中に主演の八重垣光子を殺害する。そんな予告電話が入り、帝劇内はそう然とする。犯人は一体どこの誰なのか…。 物語は、ひょんなことからその舞台の脚本と演出を手掛けることになった元 夫婦の紳一郎とハルのやり取りから始まる。 前半、七十を過ぎた大女優の素顔や演劇界の裏側がたっぷり描かれて、なかなか事件が見えてこないため、あまり関心のない身には少々退屈だった。 と思ったら事件の真相は後の関係者の調書と紳一郎の語りだけで締められてしまい、肝心の事件の展開中には何のヒントもなく…。 もっと全体的にミステリーらしい緩急が欲しかった。

Posted byブクログ