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宇宙が始まる前には何があったのか? の商品レビュー

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39件のお客様レビュー

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2014/04/29

各所にちらばったこねたがおもしろい。 ビッグバン理論の原型を提唱したのはベルギー人のカトリック司祭で物理学者のジョルジュ・ルメートル。 セファイド変光星の明るさを用いて遠くの★の距離を測定する方法を開発したのが、ヘンリエッタ・スワン・リーヴィット。その情報を用いて、ハッブルは遠...

各所にちらばったこねたがおもしろい。 ビッグバン理論の原型を提唱したのはベルギー人のカトリック司祭で物理学者のジョルジュ・ルメートル。 セファイド変光星の明るさを用いて遠くの★の距離を測定する方法を開発したのが、ヘンリエッタ・スワン・リーヴィット。その情報を用いて、ハッブルは遠くの宇宙が遠ざかっていることを発見。 宇宙に存在する軽い元素(ヘリウムなど)の量はビッグバンモデルで説明がつく。 僕たちの銀河系内に超新星が存在するのはかなりまれで、偉大な天文学者がいきているときだけだ、という説もあるらしい。 ティコ・ブラーエも ケプラーは母親を魔女裁判から救い出し、月への旅の物語をかいている(http://en.wikipedia.org/wiki/Somnium_(novel))だって。 宇宙の終末は物質量による。 僕たちの宇宙は、暗黒物質により、平坦な宇宙(永遠に膨張を続ける)と考えられてきた。 また、宇宙が平坦だということは、銀河系にのこる、マイクロ波放射でもわかった。 ラムとレザフォードの実験で、水素原子のエネルギー準位の構造の測定を行い、電子陽電子の仮想粒子のペアがその微細構造を計算値から乱しているということが想定された。 宇宙の年齢は137億2000万だそうだ。 時間がなくて後半が読めなかったので、また後で読む。

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2014/04/22

この分野が今もこの速度で深化し続けていることに感動する。 物理学が環境科学になることに生理的嫌悪感がある、という意味がわからなかったが、訳者解説を読んで本当に文字通りの意味だと知って驚いた。これほどの人でもそのような気持ちを抱くことがあるのか。

Posted byブクログ

2014/03/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

先日読んだ「量子革命」の訳者、青木薫さん繋がりで読んでみました。難しいのは難しくわからないのはわからなままなのですが、「量子革命」ほど数式や理論が複雑ではなかったのでそちらよりは読みやすかったでしょうか。 私自身は神や創造主というものについては考えませんが、精神世界とか超常現象には興味があるほうです。 「科学と宗教」の論争はもう何百年も昔からあることの ようですが、科学者の話も宗教者の話も私にはどちらの言い分も面白く感じられます。 本書のようなずばぬけた知識の持ち主が、真面目に様々な事象の様々な論を戦わせ、かつそれを私たちのようにそれ程の知識もない者に理解しやすいように噛み砕いて解説してくれることは、とてもありがたいことと思います。 宇宙のこと、量子のことなんて何も知らなくても生きていけますが、自分が知らない知的世界を日々生きている人を知ることは自分のスケールの小ささや大きな視点や自分とは違うものの見方を知る良い機会だと思っています。 「われわれは量子的な無から生まれた」という言葉、そして今私たちの生きている時代が宇宙観測をするうえで稀有な時代であるという事実、二兆年先には今の時代のような宇宙観測は出来なくなるだろうという話には言葉にならないような壮大さを感じました。 先日読んだ「量子革命」の知識も少々役に立ちました。 次に読むべき物理の話は「ヒッグス粒子」と「ひも理論」かな。 何の知識もないから理解できないでしょうけれども(笑)

Posted byブクログ

2014/03/24

「なぜ何もないのではなく、何かが存在するのだろうか?」。ハイデガーの言葉ではなく、この本のテーマだ。この問いに素粒子物理学からの答えがある、というだけでこの本を読む価値はあるだろう。

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2014/03/13

原題は「A universe from nothing -why there is something rather than nothing-」 ポイントは原題の英語の"A" universeの冠詞である。 "A"とはつまり、宇宙が多数...

原題は「A universe from nothing -why there is something rather than nothing-」 ポイントは原題の英語の"A" universeの冠詞である。 "A"とはつまり、宇宙が多数存在するうちの中の一つの宇宙について考えている。つまり、我々の宇宙である。 つい最近まで、宇宙は静的であると考えられてきたし、宇宙が多数存在するなんていうのは創造もしえなかっただろう。 しかしながら、最新の素粒子理論では宇宙は多数存在し、我々が存在する宇宙はその中の一つにすぎないという。 最近、この手の書籍は多数ある。 例えば、Braian Greenの「エレガントな宇宙」やS.Hawkingの「Hawking宇宙を語る」等挙げればきりがないが、特に本書を読んで目新しさは感じなかった。 というよりも。多宇宙解釈を説明するのなら、String theoryを導入せねばなるまい。 あまり、本書では詳しくつっこまず、「最新の理論によると・・・」と逃げ口上が多い。 翻って、一般の読者にとっては超対称性をラグランジアンに導入すると・・みたいに書かれるとチンプンカンプンなので、本書が売れた理由はここらへんになるのかとも思うが。。 まったく物理学なんて知らないぜ。という人で宇宙に興味がある人は面白く読むことができるが、少し物理学(といっても大学の学部の教養以上の知識は必要であるが・・)を知っている人ならば先に上げたBraian Greenのエレガントな宇宙、隠れていた宇宙をおすすめしたい。 しかしながら、人間の探究心は限度を知らない。 なぜ宇宙はこのような環境なのか。 物理法則が数学で記載されるのはなぜなのか、なぜ空間は3次元で時間は1次元であるのか。 そして今、我々はこれらの質問に答えられる聖杯を手に入れる段階まできているのかもしれない。

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2014/02/15

ビッグバンとか、「開いた宇宙」とか、暗黒物質とかの話までは何とかイメージしつつ読めました。でも、「量子の揺らぎ」とか「反物質」などの概念になると、ちょっと「??」。物理学の最前線を専門家でない読者に少しでも判りやすく伝えようとすると、簡略化し過ぎるが故に返って判りにくくなってしま...

ビッグバンとか、「開いた宇宙」とか、暗黒物質とかの話までは何とかイメージしつつ読めました。でも、「量子の揺らぎ」とか「反物質」などの概念になると、ちょっと「??」。物理学の最前線を専門家でない読者に少しでも判りやすく伝えようとすると、簡略化し過ぎるが故に返って判りにくくなってしまうのかもしれない。でも、一般読者にそのような知識を知ってもらいたいという著者の気持ち、小説みたいにある程度売れることが予想できる本とは違って売れるかどうか未知数なテーマのこのような本を出版した出版社の意思は素晴らしいと思う。できればこういう本が翻訳されるのではなく、日本人の著者による本を手に取れる機会が増えれば、積極的に理系を選ぶ子供たちも増えそうな気がする。

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2014/02/08

宇宙論は今一番面白いテーマのひとつではないでしょうか。宇宙の外側はどうなっているのかとか、ビッグバンの前はどうなっていたのかとか、かつては大人を困らせるだけの質問が、今では科学的に解明されつつあることに、驚かずに入られません。 さらに驚きなのが、それら科学的な知見は、私(「私た...

宇宙論は今一番面白いテーマのひとつではないでしょうか。宇宙の外側はどうなっているのかとか、ビッグバンの前はどうなっていたのかとか、かつては大人を困らせるだけの質問が、今では科学的に解明されつつあることに、驚かずに入られません。 さらに驚きなのが、それら科学的な知見は、私(「私たち」といってもいいと思うのですが)の常識に反するものがすくなくないことです。その筆頭が量子論という、原子レベル以下の非常に小さなスケールの話の部分です。詳細は本書を読んでくださいということになりますが(私もよくわかりませんし)、宇宙というこの世のもっとも大きなスケールのものを理解する上で、原子より小さなスケールの理論が重要となるという構図だけでも、興味深いものがあります。 本書は、最新の宇宙物理学の成果を一般向けに紹介するものです。私はこのテーマの本を何冊かよんだことがあったので、わりとすんなり読めましたが、それでもよくわからない部分もありましたので、初めてこの分野に触れる人は、ぜひじっくり読んでみてください。

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2014/01/03

サイエンスの本、特に宇宙物理学や素粒子物理学に関する解説ものを時々読むことで、いつもとはまったく違って、イメージし難いものをイメージすることで自分の脳を刺激することができるのではないかと思っています。本書でもイメージできたり、全くピンと来なかったり。苦しみながらも楽んでいると言っ...

サイエンスの本、特に宇宙物理学や素粒子物理学に関する解説ものを時々読むことで、いつもとはまったく違って、イメージし難いものをイメージすることで自分の脳を刺激することができるのではないかと思っています。本書でもイメージできたり、全くピンと来なかったり。苦しみながらも楽んでいると言ったら良いでしょうか。 こういう読書も大切にしなければと思っています

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2013/12/16

途方もない。 途方もないんだけど、そんな途方もない宇宙の中に僕は生きている。 この宇宙は、生まれてから137億年だという。 僕が生まれたのは47年前だからそれまでの13699999953年間(もちろん、そんな厳密なものではないが)、僕のいない宇宙があった。 そして僕の死後も、...

途方もない。 途方もないんだけど、そんな途方もない宇宙の中に僕は生きている。 この宇宙は、生まれてから137億年だという。 僕が生まれたのは47年前だからそれまでの13699999953年間(もちろん、そんな厳密なものではないが)、僕のいない宇宙があった。 そして僕の死後も、僕のいない宇宙が遥かに長い時間続いていく。 それが、今のところ高い可能性で現実。 そういう立ち位置で、自分って何?生命って何?みたいなことを捉えたいと常々思っているのでこういう本を読んだりするのが好きなんだけど、そうはいっても宇宙スケールの話と自分スケールの話を一つの視野で考えることはなかなか難しい。 しかし一つだけ、確固たる思いになりつつあることもある。 それはこの地球上で、いま同じ時間に生きている人たちが、いかに愛おしいものかということだ。 みんな死んでいくんだから、生きている間に精一杯愛したいと思う。

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