なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか の商品レビュー
毎年いろんな神社に行くが、こんなに種類があったなんて知らなかったし、それぞれの歴史がかなり面白かった
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宗教学者だからか、信仰のありようみたいなものに主眼がある感じで、あまり蘊蓄に富んでいないところはもったいない感じ。とはいえ、菅原道真以前に天神はあり、応神天皇以前に八幡はある、というところは、たぶん、心しておかなければならないあたりなんじゃないのかな?とは思った。 白山は取り上げ...
宗教学者だからか、信仰のありようみたいなものに主眼がある感じで、あまり蘊蓄に富んでいないところはもったいない感じ。とはいえ、菅原道真以前に天神はあり、応神天皇以前に八幡はある、というところは、たぶん、心しておかなければならないあたりなんじゃないのかな?とは思った。 白山は取り上げるのに、愛宕や秋葉はさらっと流すというのも不満ですんで、誰か書かないかな。
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*八幡、天神、稲荷、等々、全国の神社のうち数の多い11系統の神社をとりあげて、由来を解説した本。タイトルと内容は、あまりマッチしていない。 *個人的には、やはり古事記がらみの、伊勢や出雲の話が面白かった。 *全体的に、明治より前の日本では仏教と神道はごたまぜになっているのが普通で...
*八幡、天神、稲荷、等々、全国の神社のうち数の多い11系統の神社をとりあげて、由来を解説した本。タイトルと内容は、あまりマッチしていない。 *個人的には、やはり古事記がらみの、伊勢や出雲の話が面白かった。 *全体的に、明治より前の日本では仏教と神道はごたまぜになっているのが普通で、明治の廃仏毀釈を経て、信仰のありかたは相当変わった、というのが、とても雑にまとめると、著者の主張。その辺は別の本で詳しく述べているらしい。 *その別の本とやらを読んだらスッキリするのかもしれないが、「○○は○○の神と習合し、」という説明が頻出するものの「習合する」とはつまりどういうことなのかについては説明がない。 *歌舞伎の演目に関係する信仰の章では、歌舞伎の解説もしてくれていて、めっけもん。 *正直、阿刀田さんのたのしい古事記を読んでいなかったら、馴染みが無さすぎて楽しめなかったかなと思う。興味と知識がある程度必要。本当の初心者向けの「入門書」とは言えない。
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国内を旅行すると、何気なく寺社仏閣を訪れることあがあるが、寺と神社の違いを意識したことはなかった。仏教には根拠となる仏典があり宗祖があるため相対的に分かりやすいが、神道の祭神は実在したかどうかが曖昧なものもあり、神としての性質も変遷している。八百万の神がいる日本に住む者として、そ...
国内を旅行すると、何気なく寺社仏閣を訪れることあがあるが、寺と神社の違いを意識したことはなかった。仏教には根拠となる仏典があり宗祖があるため相対的に分かりやすいが、神道の祭神は実在したかどうかが曖昧なものもあり、神としての性質も変遷している。八百万の神がいる日本に住む者として、そうしたことを意識してこなかったことに恥じ入る。最近の靖国参拝の問題も同様。実在した人間を神として祀るというのも神道の特殊性だろう。 八幡・稲荷は日本書紀には登場しない渡来人によるもの。天神は菅原道真を祀った者だが、最初は祟りの神で、徐々に善神に変わってきた。伊勢は天照大御神を祀り、天皇と農業に強いつながりがある。春日は藤原氏とのつながりがあり、戦国武将はみな祀った。一般的には祭神を勧請することで信仰が広がっていったが、祇園は祭が重要な役割を果たしている。そうした神社の歴史を理解することは、日本を見直すことにもつながると思う。
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昨年、阿蘇神社でご朱印帳を手に入れたのをきっかけとして始めた神社めぐり。 神話の話やご神体の話はそれぞれにあるのですが、どうも系統だとか全体像がよくわからなかったなかで、新書版というお手軽さの中で要点がわかりやすくまとめられており入門書として最適でした。
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日本の神々について、それぞれの振興のあり方や起源、神仏習合・廃仏毀釈などが書かれている。 元々ある程度土地や神社について知識がなければ、一度読んだだけでは固有名詞などが多すぎて頭に入りにくいところがある。 研究結果をこのような新書でまとめてくれているのは、非常に価値がある。
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結局タイトル「なぜ八幡神社が日本で一番多いのか」の答がなんとも薄い。それだけ?…で終わる。神社観光案内という感じ。もっと深いものを期待していました。残念。これ、本当に著者が書いたのだろうか。インタビューベースでまとめたんじゃないかなという浅さ。あまりお勧めできません。(そもそも見...
結局タイトル「なぜ八幡神社が日本で一番多いのか」の答がなんとも薄い。それだけ?…で終わる。神社観光案内という感じ。もっと深いものを期待していました。残念。これ、本当に著者が書いたのだろうか。インタビューベースでまとめたんじゃないかなという浅さ。あまりお勧めできません。(そもそも見出しに登場する「!」の数が怪しい。)
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柳田国男の本を読んでから、八幡神に疑問があった。新聞の広告で知った本書を手に取る。 新書でさっと疑問解明ができるとは期待していなかったが。 東大寺建立に協力した八幡神が、各地の国分寺に勧請されたとのこと。これも八幡神社が増えた理由の一つなんだろうな。 出雲の大国主と三輪山の大物...
柳田国男の本を読んでから、八幡神に疑問があった。新聞の広告で知った本書を手に取る。 新書でさっと疑問解明ができるとは期待していなかったが。 東大寺建立に協力した八幡神が、各地の国分寺に勧請されたとのこと。これも八幡神社が増えた理由の一つなんだろうな。 出雲の大国主と三輪山の大物主は別の神だったものが習合したもの。成程。 住吉社への話の中で、安曇氏が志賀島で祀っていたのが底津小童命、中津小童命、表津小童命を祭神とする志賀神社とある。海神が子供とする信仰があったわけだ。中沢新一の「大阪アースダイバー」には朝鮮半島からの海民達の日神に仕える女神達の信仰が語られていたが、日光感精の神話は北方の新羅の神話で、朝鮮半島でも南方の海民の海神に纏わる神話はまた違うのではと思うが、まあ素人考えか。 諏訪の信仰と出雲に共通点が多い。国譲りには関係無しに、本当に出雲から侵入した歴史があったらしい。しかし、出雲国造や諏訪の大祝が神と見なされるのは、近畿のアマテラス系が出雲や諏訪の神を封印するための装置ではないかとも思える。 相変わらず余分なことも考えたが、頭の整理になったと思う。
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≪目次≫ 序章 日本の神々と神社 第1章 八幡ー日本神話に登場しない外来の荒ぶる神 第2章 天神ー菅原道真を祀った「受験の神様」の謎 第3章 稲荷ー絶えず変化する膨大な信仰のネットワーク 第4章 伊勢ー皇室の祖先神・天照大神を祀る 第5章 出雲ー国造という名の現人神...
≪目次≫ 序章 日本の神々と神社 第1章 八幡ー日本神話に登場しない外来の荒ぶる神 第2章 天神ー菅原道真を祀った「受験の神様」の謎 第3章 稲荷ー絶えず変化する膨大な信仰のネットワーク 第4章 伊勢ー皇室の祖先神・天照大神を祀る 第5章 出雲ー国造という名の現人神の圧倒的存在感 第6章 春日ー権勢をほしいままにした藤原氏の氏神 第7章 熊野ー浄土や観音信仰との濃密な融合 第8章 祇園ー祭りで拡大した信仰 第9章 諏訪ー古代から続くさまざまな信仰世界 第10章 白山ー仏教と深くかかわる修験道系「山の神」 第11章 住吉ー四方を海に囲まれた島国の多士済々の「海の神」 ≪内容≫ あくまでもわかりやすく簡単に神社・神々を紹介した本。専門家でなく、大まかに神々を知りたい人にお勧め。ただし、どこの神社がどんなご利益かは書いてないので、そっち方面の興味の人には向かない。これは、あくまでも歴史的に神社・神々を知りたい人の本だ。また、神道の研究にも向かない。
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