眠りの庭 の商品レビュー
怖かった。女子校特有のアレコレや色々諦めてる感じの美術教師や偏愛の父親の気持ち悪さや… 物語が進むにつれて明らかとなる過去の出来事も夾竹桃の花の毒もゾクっとする描写が満載でした。
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面白かった!ファムファタルものと言えばいいか…? 千早茜さん、こんなのも書いてたんだ〜。唖然としつつ感動!! あまりの色香に、もうどこかに置いて来たと思っていた自分の中の女の部分が、少しざわめきだした気すらした。 文章は、最近の千早さんの文章の方が読みやすいし、言葉選びも洗練され...
面白かった!ファムファタルものと言えばいいか…? 千早茜さん、こんなのも書いてたんだ〜。唖然としつつ感動!! あまりの色香に、もうどこかに置いて来たと思っていた自分の中の女の部分が、少しざわめきだした気すらした。 文章は、最近の千早さんの文章の方が読みやすいし、言葉選びも洗練されていて、ぎゅっと詰まっているとほ思うけれど、 逆に十数年前だからこそこれが書けたのだろうと想像したりすると余計に感動した。
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お嬢様系の女学院で美術教師として働けることになったのは、 かつて美術界では有名だけど学生たちの作品と自尊心を容赦なく傷つける真壁教授のおかげだった。 甘やかされた少女たちのわがままを聞きながら過ぎていく日々で、 今は亡き卒業生が描いた絵に不思議に惹かれていると、真壁教授の娘は突然現れた。 亡くなった生徒と真壁教授の娘である小波との関係。 次第に小波に惹かれる萩原。真壁教授と小波の妙な関係。 真壁教授がかつて愛した女性、彼女が産んだ娘が今度はほしくなり、妻を追いやり小波を自分だけのものにした。 小波を自分だけのものにするために、真壁教授を殺した萩原。 だけどそれを仕向けたのは、手を下すことのない小波だったのかもしれない。 自分に起きたことは周囲のせいだという思い。 本当は自分自身が周囲をそうさせているのに。 何も知らない男とのおままごと生活の日々から、彼も巻き込んでいく様子。 授無意識でやってのける悪い女は怖いなあ。 病的なものを感じた。
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魔性の女、と言っていいのか。とにかく怖い話という印象。 ヒロインが恐ろしい。彼女に「狂わされた」男たちも、常軌を逸している。そして父娘の異常な関係が恐怖。 そういう父でなければこんなふうにはならなかったのかもしれず、彼女もある意味可哀想なのかも。 読後もゾワゾワする。
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初めての作家さん。他のを読みたかったが、軒並み貸し出し中だったので、こちらを読んでみた。 なんとも言えない救いのない世界観。 ただただ静かな文章で、静かにその世界を覗き見ているような感覚だった。 この方の文章が好きだ。他のを読んでみたい。
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最初から最後までずっと恐ろしかったです。 全然感情移入できずに、理解もできませんでした。 怖いものが苦手な私からするとほぼホラーでした。 終始ずっと曇り空を見ているような、モノクロの景色しか浮かばなかった。その中で一色だけ、赤色だけは鮮明でした。 恐ろしいのに読み進められたのは、...
最初から最後までずっと恐ろしかったです。 全然感情移入できずに、理解もできませんでした。 怖いものが苦手な私からするとほぼホラーでした。 終始ずっと曇り空を見ているような、モノクロの景色しか浮かばなかった。その中で一色だけ、赤色だけは鮮明でした。 恐ろしいのに読み進められたのは、千早さんの少し湿度が高い、ぬるくて、艶かしく美しい表現があったからです。文章を読んでいるだけなのに肌の質感や、雨に濡れたシャツが肌にまとわりつく感じがこんなにも自分ごとのように感じられる。 物語の内容はあまり好みではなかったですが、千早さんの表現の仕方が好きです。
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悪女のイメージでいえぱ『白夜行』ですが、 そこまで唸らされる悪女でもなく、お話的にも何を軸にしているのかなぁ、という印象てした。 でも千早茜さんのよい意味での鬱蒼とした感じは好きです。
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千早茜2冊目。内容は、悪女もの。白夜行のような感じで、ちょっとしたホラー感のある話。澪とは?逃れられぬ質感とは?どうして、女はこういつも描かれるのか… ただ、千早茜は、使い古した題材でも、立体的な艶かしさを際立たせて描く名手だとおもう。 いつも、そこにリアルな質感があるのが素晴ら...
千早茜2冊目。内容は、悪女もの。白夜行のような感じで、ちょっとしたホラー感のある話。澪とは?逃れられぬ質感とは?どうして、女はこういつも描かれるのか… ただ、千早茜は、使い古した題材でも、立体的な艶かしさを際立たせて描く名手だとおもう。 いつも、そこにリアルな質感があるのが素晴らしいと思う。ただ、色彩は目立たせにくい文体であったように思う。これに、もっと際立った色彩演出があれば、もっと素晴らしかったであろう。
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感情に支配されていくと、 客観的に考えられなくなるのだなぁと思いました。 あまり読まないジャンルでしたが、 物語に引き込まれました。 面白かったです。
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「アカイツタ」、「イヌガン」の2編から成る作品。 高級住宅の並ぶ丘の上に建つお嬢様高校に産休代理の美術教師として赴任してきた萩原。 美術部の顧問も任されることになった萩原は、美術準備室に転がる卒業生の作品の中に気になる自画像を発見する。 だが、その絵を描いた生徒はもうこの世にはいないという。 自宅に持ち帰り眺めるくらいその絵に捕われ始めた矢先、亡くなった生徒の代理で絵を受け取りに来た人物は絵の中の少女その人物だった。 しかも聞けば、この学校への赴任に口利きしてくれた、大学時代の恩師の娘。 こうしてファムファタル(運命の女)に出会った萩原は、いつしか彼女に溺れていくことになる。。。 という「アカイツタ」。 導入部の不穏な空気感、いわくあり気な残された絵画という設定に引き込まれたものの、「アカイツタ」そのものは正直、次第にアウトローぶった萩原の身勝手な言動が鼻についてくるし、何かちょっと非凡な境遇に陶酔しているかのような肉欲的な展開が好みでなかった。 けれども、「イヌガン」に入り、「アカイツタ」は魔性の女の物語のためのただのお膳立てに過ぎなかったことに気づかされたとき、評価はがらっと変わった。 怖い、怖すぎる。 しかも”信じられたら変われない。かえって重荷”とか”人の心は無理に暴いてはいけない”とかある意味真っ当な理論を吐き出しながらの展開だけに、真意が掴みきれず余計に怖い。 欲を言えば、最後完全にそっち側に振り切って欲しかったなぁと。 全体的な読後感として、とあるABサイドを描いた恋愛ミステリのホラー色強め、大人感強め、という印象を受けました。
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