砂の王国(上) の商品レビュー
2015/08/03。 移動中。 上下巻の上。 スロースタートな感じ。 細かい下地の描き方と感じられる。
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流れとしては読めるところもあるが、ここまでの骨太の物語を矛盾なく、抵抗なく読ませる力はすごい。 上には不思議な魅力がある。 それは読者の僕も、いつなんどき、この主人公のようになるかわからないという事実が身につまされて感じられる、ということに端を発する魅力であるように思われる。...
流れとしては読めるところもあるが、ここまでの骨太の物語を矛盾なく、抵抗なく読ませる力はすごい。 上には不思議な魅力がある。 それは読者の僕も、いつなんどき、この主人公のようになるかわからないという事実が身につまされて感じられる、ということに端を発する魅力であるように思われる。 一度読み出すと先が気になってしまう。 知らない間に読まされる。気付いたときには、物語の世界に誘い込まれている。
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上下巻共に読了。 主人公の徐々に追い詰められていく精神に変に同調してしまって、読み進むのがとても辛かった。読みやすい文章なのに。 主人公と共に考える。どうすればよかったのだろう。どうなればよかったのだろう。
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これが荻原さん?「愛しの座敷童」など人間味や田舎と都会の対比が全面に出ている作品とはまるで別人です。 主人公は無一文から這い上がることを決意して宗教団体を立ち上げる。元手がなくても時勢を活用して着実にステップアップしていく様は、ビジネスマンのサクセスストーリーのようで爽快感があり...
これが荻原さん?「愛しの座敷童」など人間味や田舎と都会の対比が全面に出ている作品とはまるで別人です。 主人公は無一文から這い上がることを決意して宗教団体を立ち上げる。元手がなくても時勢を活用して着実にステップアップしていく様は、ビジネスマンのサクセスストーリーのようで爽快感があります。 一方で主人公の後ろ暗さや、徐々に増えていく関係者の個性がジメジメしている部分もあり、読者の心理状況によっては受け付けることが難しい場合もあるかもしれません。 個人的にはプロローグとエピローグの一貫性がグッときて、それだけでジメジメが吹き飛んでしまいました。
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当初の路上生活のあたりが妙に生々しく,その後のなりあがりも気持ちの良い作品です。 ただ,下巻を読んだ後に上巻に戻ると何とも言えない空しさを感じてしまいます。
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テンポがよくて情景描写で引き込まれていくのが気持ちよい。 どん底からの大逆転を予想させる、ポジティブなワクワク感が続く。けど何かあるんだろうなと感じさせる。荻原浩っぽい、先を急ぎたくなる。
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上下巻です。どん底まで落ちた主人公が、ひとつのきっかけをつかんで立ち直り、前以上の成功をおさめていく前半。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ホームレスへと転落した元サラリーマンの主人公。全財産3円から始まった生活。そこで出会う二人の男と共に、ビギナーズラックで手に入れた大金を元に、新興宗教を開くことに。個々のキャラクター設定も際立っていて面白いし、言葉の使い回しも独特。ホームレスのくだりがリアルすぎる。(取材したのだろうか)下巻が気になる。
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ずっと本屋で気になっていたんですけど、これは面白かった。 序盤、主人公がホームレス生活をするシーンのリアリティから、ワンチャンスをものにして成り上がってゆくワクワク感とか素晴らしい。 しかも、当然ふつうの成功物語ではあるはずもなく、随所に見られる危うさとか、社会の悲しさみたいな...
ずっと本屋で気になっていたんですけど、これは面白かった。 序盤、主人公がホームレス生活をするシーンのリアリティから、ワンチャンスをものにして成り上がってゆくワクワク感とか素晴らしい。 しかも、当然ふつうの成功物語ではあるはずもなく、随所に見られる危うさとか、社会の悲しさみたいなのが、この作品を特徴づけているかなあって思います。 間違いなく一気読みしちゃう作品。
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ページをめくる手が止まらない。話の先が気になって仕方が無い。久しぶりにそんな本に出会えた。どん底の中を生きていく登場人物達が徐々に豊かになっていくので安心したが、いつでも転げ落ちてしまう危機感も常に感じながらだったけど、余計にそれが面白さを掻き立てた。
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