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人類はどこから来て、どこへ行くのか の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2021/07/08

人類の進化について、生物学、人類学、社会学などの側面から多面的に考察されている。 生物の社会性の獲得について、血縁淘汰を否定する独自の理論は面白かった。単に集団内の利他行動を説明するだけではなく、そこから文化や芸術が生み出されたことも説明しようとしている。

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2019/03/05

社会生物学の大家、E・O・ウィルソンの2012年の作 ちょっと小難しいのは知らない生物学用語が頻出するせいか、 それとも翻訳のせいか・・・

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2018/10/31

数理生物学者のサミュエル・ボウルズは、2009年に経験的なデータに適合する現実的なモデルを作って、協調性の高いグループが他のグループとの戦いに勝ちやすく、グループ間の闘争頻度が人間の社会的行動の進化に影響するほど高かったことを示した。 一卵性双生児の二人の違いと、二卵性双生児の...

数理生物学者のサミュエル・ボウルズは、2009年に経験的なデータに適合する現実的なモデルを作って、協調性の高いグループが他のグループとの戦いに勝ちやすく、グループ間の闘争頻度が人間の社会的行動の進化に影響するほど高かったことを示した。 一卵性双生児の二人の違いと、二卵性双生児の二人の違いを比べる研究では、内向性・外向性、臆病さ、気の短さなどの性格が、遺伝子の影響を強く受けることが示されている。性格のばらつきのうち遺伝子の差異によるものは、4分の1から4分の3。 組織化された宗教の力は、真理の探究への貢献ではなく、社会秩序や個人の身の安全への貢献に基づいている。宗教の目的は、同族の意志や共通の利益となるものに従わせること。

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2018/02/12

本書は、序文のゴーギャン『我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか』についての考察で始まる。そして、この絵に描かれているのは答えではない、問いなのである」で序文を終える。超クール。その問い掛けの著者からの回答は最終章にあるのだけど、これがまた素晴らしい。 本書...

本書は、序文のゴーギャン『我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか』についての考察で始まる。そして、この絵に描かれているのは答えではない、問いなのである」で序文を終える。超クール。その問い掛けの著者からの回答は最終章にあるのだけど、これがまた素晴らしい。 本書はハキリアリなどの生き物たちの社会性を詳細に描きつつ、常に人間社会を視覚の端で捉えている。それらを意識せずにいられないように書かれていると言ってもよい。難易度は各章でばらつきはあるものの、おおむね平らな道が続く感じ。6つの大きな章の中で興味のある章をいくつか読むだけでも、十分に自分の考え方が大きく変わったと思う。 我々が何者なのかというと、我々は社会性のある生物である。そしてどこから来て、どこへ行くのか?かというと、つまりは「社会性とは何か、その社会性はどのように今後進化していくのか?」という問い掛けへの回答である。進化の予測は不可能であるので、当然ながら予測できないが、昆虫は人間以上に社会性を獲得しているという捉え方から、その先を少し知ることができる。ただ、それでゴーギャンや我々の苦悩が昇華されることはない。本書にあるとおり、我々は石器時代からの感情と、中世からの社会システムと、神のごときテクノロジーをもつ、いわば『スターウォーズ』の文明を作り上げてきた。人はいま、あがき苦しんでいるのだから。

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2017/01/15

複雑な文化の敷居へと導いた原動力はなんだったのか?それはグループ選択だったようだ競合するグループの行動を予測しながらメンバーが仲間内で意図を読んで協力できるようなグループは、そこまでその能力がないグループよりはるかに有利だっただろう。グループのメンバー間でも競合があったのは間違い...

複雑な文化の敷居へと導いた原動力はなんだったのか?それはグループ選択だったようだ競合するグループの行動を予測しながらメンバーが仲間内で意図を読んで協力できるようなグループは、そこまでその能力がないグループよりはるかに有利だっただろう。グループのメンバー間でも競合があったのは間違いなく、それはある個体を他より有利にするような形質の自然選択をもたらしたはずだった。しかし新しい環境へ進出して強力なライバルと張り合う種にとって、もっと重要なのはグループ内の結束や協力だった。 社会の複雑性が増すにつれて社会の安定を維持する神の責任もました。神の代理人である人間の聖職者がそれをトップダウン式の政治的支配によって成し遂げた。政治的軍事的宗教的な指導者が協力してこの目的を遂行した時、教義は伝統的で揺るぎないものとなった。政治革命が起こって成功すると宗教指導者は状況に合わせるすべを大抵見出した。多くの場合、反乱者側について古い体制の教義を軟化させた。

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2015/01/15

ゴーギャンの大作かつ傑作「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行く」への答えを求めて書かれた本。 人類の出アフリカ以前からの歴史、昆虫などに稀にある「新社会性」、自然選択(淘汰)、人間の本性など多岐にわたる深い内容。 この分野の本をまだまだ読まねば...

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2018/10/14

140222 中央図書館 原題は『The Social Conquest of Earth』。ホモ・サピエンスはいかにして社会的種属として地球を覆うにいたったのか、その鍵は何かを、提示しようとしたもの。 ただし、そのテーマの部分は近年の人類学の成果を紹介しただけのように思える。著...

140222 中央図書館 原題は『The Social Conquest of Earth』。ホモ・サピエンスはいかにして社会的種属として地球を覆うにいたったのか、その鍵は何かを、提示しようとしたもの。 ただし、そのテーマの部分は近年の人類学の成果を紹介しただけのように思える。著者の実際の専門は、ハキリアリやマルハナバチのコロニーにかかわる領域か。

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