ひとりの体で(上) の商品レビュー
ある作家の問わず語り。アメリカの小さな町で、離婚した母と祖父母の家で暮らす少年時代から話は始まる。構音障害で時々発音ができない単語があったり父親を知らなかったりと、ちょっと複雑な様子。母の再婚相手や図書館の美しい司書と教養ある大人に惹かれるのが自然に感じた。そして私立高校で出会う...
ある作家の問わず語り。アメリカの小さな町で、離婚した母と祖父母の家で暮らす少年時代から話は始まる。構音障害で時々発音ができない単語があったり父親を知らなかったりと、ちょっと複雑な様子。母の再婚相手や図書館の美しい司書と教養ある大人に惹かれるのが自然に感じた。そして私立高校で出会う冷酷なレスラーの魅力的な少年。自分とどこが似た少女にも惹かれながらも、ある人が大変な犠牲を払いつつも彼を受け止めてくれる。瑞々しい思春期の上巻であった。
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あらすじだけでどストライク。アーヴィングは2作目。 何故か今まで女性やと思い込んでた。ジョンやのに…。 下巻へ続く。
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- ネタバレ
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失踪したプレイボーイの父親、神経質な母親、女装癖のある祖父、シェイクスピアの演技指導をする義父。 少年期は貧乳の司書に惹かれ、思春期はレスリング部の男性に惹かれながらもガールフレンドと関係を持ち、バイセクシャルと言えないままゲイのフリをする主人公は作家になる。 主人公の母親の「プロンプター」という役割(立ち位置を指示したり台詞忘れのサポートをする)、なにか補足があればよかった。メジャーな言葉だろうか?
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演劇、シェークスピア、同性愛…どれも興味のない題材で入り込むまでが大変だし、これは自伝なのだろうかと戸惑いながら読んでいる。それでも読ませてしまうアーヴィングの小説は、やはり面白いのだと思う。しかし上巻で繰り広げられるシェークスピア劇の解釈などは退屈。
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舞台を観ていても、舞台ではなく観客をみていたり 本を読みながら他の本を考えたり、そういう視線のずれを持つ主人公にグイグイ引き寄せられる。さあ盛り上がってきたところで下巻へ。
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とある田舎町、男の子も、「それに」女の子も好きだった68歳の「私」。私の少年時代のという回想から始まる物語は、時間も空間もあちこちに飛び、家族の秘密、異性の親友、トランスセクシュアル(トランスジェンダー)の美しい図書館司書と宿敵にして禁断の恋の対象だったレスラーとの奇妙な三角関係...
とある田舎町、男の子も、「それに」女の子も好きだった68歳の「私」。私の少年時代のという回想から始まる物語は、時間も空間もあちこちに飛び、家族の秘密、異性の親友、トランスセクシュアル(トランスジェンダー)の美しい図書館司書と宿敵にして禁断の恋の対象だったレスラーとの奇妙な三角関係、複雑に絡み合う人間関係に物語的に起伏も相まって、結構な重量感。途中でこれはダメだと思い相関図を作成。初アーヴィング。不思議な読み心地を味わいながら下巻へ。
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