迷惑行為はなぜなくならないのか? の商品レビュー
なかなか面白かった。迷惑行為はどんなに対策を講じたとしてもなくなることはないが、お礼型メッセージと恥のアピールによって少なくすることはできる。マイノリティ集団の価値観が世間の常識と同じであるという勘違いから、バカッターのような迷惑行為が行われ、その他の路上駐車や電車内での化粧・...
なかなか面白かった。迷惑行為はどんなに対策を講じたとしてもなくなることはないが、お礼型メッセージと恥のアピールによって少なくすることはできる。マイノリティ集団の価値観が世間の常識と同じであるという勘違いから、バカッターのような迷惑行為が行われ、その他の路上駐車や電車内での化粧・携帯電話使用などの行為の理由は「面倒臭い」からとのこと。自分だけ損をしたくないとかルールを遵守してバカを見たくないといった理由もありそう。迷惑行為=けしからん→厳罰化or法規制はあまりに短絡的なので、行為が起こりにくいシステム整備が重要か。
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迷惑行為を、命令的規範(普通こんなことしないよね)と記述的規範(みんながやってるから正しい)という2つの社会規範の観点から分析して論じています。 「夜の幹線道路で制限速度を守る方が迷惑なのか?守らない方が迷惑なのか?」、「電車の中では携帯の電源を切るべきか?」といった身近な題材を...
迷惑行為を、命令的規範(普通こんなことしないよね)と記述的規範(みんながやってるから正しい)という2つの社会規範の観点から分析して論じています。 「夜の幹線道路で制限速度を守る方が迷惑なのか?守らない方が迷惑なのか?」、「電車の中では携帯の電源を切るべきか?」といった身近な題材を取り上げており、とても読みやすいです。迷惑行為の防止についても、実験データをもとに述べているので納得させられる点が多かったです(やや過激にも見えるところがいくつかありましたが…とても面白かったです)。
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迷惑行為とは自分にはジャッジできない行為ということなのかなと思いました。自分の行いは、客観的に見て、他者から見て、良い・悪い、快・不快、どちらの影響を与えるのか常に認識して振る舞うということは、思いやり、他者優先、控えめにというキーワードのもとにとっさにブレーキをかけることができ...
迷惑行為とは自分にはジャッジできない行為ということなのかなと思いました。自分の行いは、客観的に見て、他者から見て、良い・悪い、快・不快、どちらの影響を与えるのか常に認識して振る舞うということは、思いやり、他者優先、控えめにというキーワードのもとにとっさにブレーキをかけることができるということなのかなと思いました。
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著者本人も言っているが迷惑学というのが確立しているわけではなく、本書も学というより、迷惑行為ってなんだろうね〜と実例をあげながら考えてみる、という感じに留まっている。人間関係は難しくない、返報性さえ気にしてけば大丈夫だというが、それでも迷惑行為がなくならないということは、人にされ...
著者本人も言っているが迷惑学というのが確立しているわけではなく、本書も学というより、迷惑行為ってなんだろうね〜と実例をあげながら考えてみる、という感じに留まっている。人間関係は難しくない、返報性さえ気にしてけば大丈夫だというが、それでも迷惑行為がなくならないということは、人にされたらイヤなことそのもの、あるいは自分がそれをしているという自覚が持てないほどの想像力のなさから来るのか、それともいわゆる価値観の多様化、中国のトイレのような所変われば的迷惑なのか。同じ国でも、記述的規範の変化ももちろん大きい。 自分が迷惑行為的なことを行わないように気をつけることは返報性に留意すればよいのだろうけれど、世の中の場合は公的追従ではなく私的受容を押し出していったほうがいいよ、と。捕まえる、罰金を科す、というよりも、カッコ悪い、モテない、というほうが効くのだ、多分。何か問題が起こるとすぐ厳罰化される。厳罰化、カッコ悪い。 社会的迷惑と私的迷惑はまた違うし、私的迷惑はむしろ大いに巻き起こったほうが、対人関係の密度、ひいては社会的にいいよナーと思うのだけど、どうでしょうね。
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至極真っ当な解説で、逆に言うとその通りだと思うが、インパクトのある分析や結論があるわけではない。 私は勝手だがこの手の新書には、少しでもほほうと思うものを期待するのだが、今回はハズレか。
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学生などの調査なども活用しながら、迷惑について分析を行った本。 迷惑行為を類型化したうえで、具体的な事例をまじえながら、説明を行っている。 自分としては、「トルコと日本の国と時代を超えた返報性」のところが興味を持った。 筆者が最後に記載していたが、迷惑行為はずっとなくならない...
学生などの調査なども活用しながら、迷惑について分析を行った本。 迷惑行為を類型化したうえで、具体的な事例をまじえながら、説明を行っている。 自分としては、「トルコと日本の国と時代を超えた返報性」のところが興味を持った。 筆者が最後に記載していたが、迷惑行為はずっとなくならないのだろうなぁ。
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あんまりうまくまとまっていない感じがするのは、それほど問題が難しいことの現れかもしれないが、それにしてももう少し面白いエピソードなどをいれて、新書として読み物となるようにできる気はする。
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社会学の新しい領域である「迷惑学」について書かれた本。 軽妙なタッチで書かれているので非常に読みやすく、テーマが「迷惑行為」であるため、自身の身近な事例に落とし込みやすく、共感しやすい 。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
迷惑にもいろいろある。法律上禁止、処罰対象になるのにみんながやっている、実際に処罰されるケースにはならないなどの理由から行われるもの、モラル上の問題でやっても処罰にならない、そもそも大した問題ではないという価値観から発生するもの。学者さんが著者ということで論理がしっかりしているし納得しやすい。「迷惑学」を提唱し長年研究されていることも一因であるだろう。迷惑、モラルに関する人間心理についてもっと知りたいと思ったし自分の行動も改めて見直したいと思った。
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