それから の商品レビュー
思慮深いがために行動できない主人公。 周りの環境が次第に変わり、自分自身も成長していく、その成長に耐えられないまま終盤を迎え、なんとか生に抗おうとするその葛藤が絶妙に文章にされていて、どの一つの文も書き落とせない。完成された本だと思う。 恋愛模様を描くのが上手いですよね。
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坊っちゃんと三四郎より面白かった。 門も楽しみ。 小学校の教科書にあった先生も読んでみようかな。
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どう感想を述べてよいのか、わからない。 こころ、坊っちゃんなど漱石作品をかいつまんできたが、これまでと違って物語の結末にはただ物語の結末があるだけで、その結末に接することで自分が大きく動かされるものは何も無かった。 ただ物語は高潔なまでに時に鋭く、時に儚く、美しく語られていた...
どう感想を述べてよいのか、わからない。 こころ、坊っちゃんなど漱石作品をかいつまんできたが、これまでと違って物語の結末にはただ物語の結末があるだけで、その結末に接することで自分が大きく動かされるものは何も無かった。 ただ物語は高潔なまでに時に鋭く、時に儚く、美しく語られていた。 その表現の力の巨大さのみが、自分のなかに強く認められた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイムスリップして、明治のエリート家族を観ている心持ちになった。金持ち生まれのインテリ次男、無欲に見えるが、自分の生き方をこだわり抜き、本当に欲しいもの(一緒にいたい人)を手に入れようとする。無欲なのではなく、一般社会の大多数の人が欲しているものに興味がわかないだけ。 引用したい文、読み返したい文が満載であった。漱石初心者にとって、読みやすくgood。 圧倒される表現法であると思いながら、今現在はまだ物語の世界に入っていけない。人生の経験が積み重なり、ステップが上がった時に再読したい。いつか、のめり込める本となると思う。
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明治の時代に生きたインテリ次男の自由そうで不自由な生き様を描いているが、漱石の表現は簡潔でありながら明瞭。その場の情景と心理がありありと浮かぶ。登場人物も個性的に描かれ、豊かなひとも決して安寧なものではなく、各々が悩みを有することは常の世と感じる。漱石の人生観だろうか?
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