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物語ること、生きること の商品レビュー

4.3

58件のお客様レビュー

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2024/02/16

独特の世界観の物語を紡ぐ上橋菜穂子が、どのようにして作家になったのか、物語をどうやって紡ぐのかという、質問に対して答えるために、インタビューを受けて、ライターがまとめた本。 子供の頃の最初の思い出、祖母が語る話が原点であり、作家になりたいがどうやってなればいいのか自分も悩んでい...

独特の世界観の物語を紡ぐ上橋菜穂子が、どのようにして作家になったのか、物語をどうやって紡ぐのかという、質問に対して答えるために、インタビューを受けて、ライターがまとめた本。 子供の頃の最初の思い出、祖母が語る話が原点であり、作家になりたいがどうやってなればいいのか自分も悩んでいたこと、また、そういう人に向け、巻末には自分が読んできた本が紹介されている。 作家を目指すために文化人類学の道に入り、作家になることを諦めていた頃、学者としても作家としても道が開けた話なんかは、いつの間にか読み手も、応援する気持ちになり、本当によかったと喜んでいる自分がいた。 強さへの憧れや、フィールドワークの話、古武術を習いにいったりなど、自分的には上橋菜穂子の意外な一面を知ることができた。それが守人シリーズのバルサに反映されているのだなと。彼女の描くファンタジーは、実際には、どこにも存在しない国、人なのだが、地に足がしっかり着いていて、共感する部分が多い理由も作家自身の生き様や考え方を知ると納得がいく。 アボリジニの子供が学校でカンニングが多い理由が、自分だけがいい点を取るのではなく、仲間にシェアして同じ点を取ったほうがいいという考えや、経験は大事だが、人と違うことをたくさんするのがいいというのではなくて、人と同じことをしていながら、違うものを感じ取ることが大切だという話が、とても印象に残った。

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2023/12/30

上橋さんの作品から滲み出る上橋さんの人柄が伝わってくる本でした。 自分を大事に育んでいる、コツコツと育てられて、同じことを作品にもしている、そんな印象でした。 2023.12.29 204

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2023/04/23

面白かった。若い頃の思い上がりをそのまま話してくれて、いいのかな、誰かわからない相手にこんなに自分のこと話してくれて。スーパーマンじゃないバルサが生まれたのも納得した。

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2021/07/07

上橋菜穂子さんがどうやって作家になったのか語った本です。上橋菜穂子さんの書いた物語を読んでみたくなりました。

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2021/04/28

作者の「守り人」シリーズが大好きでこの本を手に取ってみました。 作者の生き方を通して、物語の舞台裏を垣間見ることができた。そんな本でした。

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2020/09/04

「精霊の守り人」の作者、上橋菜穂子さんが語る、どうやって作品を生み出しているのかと、どうやって作家になったのか。 繰り返し尋ねられては断り続けてきた彼女がアンサーとして出した一冊。 研究者にもなれない、作家にもなれない、と涙が止まらなかった日々や、研究者としてオーストラリアをひた...

「精霊の守り人」の作者、上橋菜穂子さんが語る、どうやって作品を生み出しているのかと、どうやって作家になったのか。 繰り返し尋ねられては断り続けてきた彼女がアンサーとして出した一冊。 研究者にもなれない、作家にもなれない、と涙が止まらなかった日々や、研究者としてオーストラリアをひたすらハンドルを握り走り続けた日々とその時の思いを、率直に語ってくれています。 「子どものころ、時を忘れて物語にのめりこんだように、私はいまも、物語を生きるように、自分の人生を生きているような気がします。」p171 簡単な道などない。一歩踏み出した先に、次の道が開ける。 「古くてあたらしい仕事」を読んだ時と似た読後感。その人が語る、仕事とは、生きがいとは。 「物語にしないと、とてもつたえきれないものを、人は、それぞれに抱えている。」 だから、私たちは物語を読み、自分自身の物語を生きている。 それぞれが抱えた物語を、大切にできる世の中であってほしい。そんなことを思った。

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2019/11/16

ファンタジーものが好きで、どちらかというと空色勾玉のような古代日本をベースとしたファンタジーのほうが好きだが、上橋さんの精霊の守り人シリーズも好きだった。初めて知ったのだが、完全に現実世界とは別の世界のことを書いたファンタジーは「ハイ・ファンタジー」と言うんだね。 しかし完全に別...

ファンタジーものが好きで、どちらかというと空色勾玉のような古代日本をベースとしたファンタジーのほうが好きだが、上橋さんの精霊の守り人シリーズも好きだった。初めて知ったのだが、完全に現実世界とは別の世界のことを書いたファンタジーは「ハイ・ファンタジー」と言うんだね。 しかし完全に別世界といっても、さまざまな民族文化や世界の世俗を参考にしているわけで、そのために上橋さんの民族文化の研究がまさに役立っている。沖縄の神話をベースにしたファンタジーとか書いてみたいなと思うのだが、相当のフィールドワークが必要なんだろうな。

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2018/05/15

「上橋さんの物語が好き」という立場からも、「ソーシャルワークに携わるひとり」という立場からも、心に響くお話でした。 人を、社会を、文化を、どのように見るか。 それを見る「わたし」はどう在るか。 ひとりの人としてのお話と、文化人類学に基づくお話。 それらが融合して、「自分はどう...

「上橋さんの物語が好き」という立場からも、「ソーシャルワークに携わるひとり」という立場からも、心に響くお話でした。 人を、社会を、文化を、どのように見るか。 それを見る「わたし」はどう在るか。 ひとりの人としてのお話と、文化人類学に基づくお話。 それらが融合して、「自分はどうだろう」と考えが引き出され、あたたかく勇気づけられる一冊でした。

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2018/01/29

「精霊の守り人」シリーズなどで有名な上橋菜穂子さんの、自伝的なエッセイ集。インタビューをベースにまとめたこともあり、とても読みやすく、そしてとても生き生きと女史が語っている姿を感じられる構成になっているので、とても好感を持てた。 作家になる、という事を超えて、夢を持ちつつも踏み出...

「精霊の守り人」シリーズなどで有名な上橋菜穂子さんの、自伝的なエッセイ集。インタビューをベースにまとめたこともあり、とても読みやすく、そしてとても生き生きと女史が語っている姿を感じられる構成になっているので、とても好感を持てた。 作家になる、という事を超えて、夢を持ちつつも踏み出すのを躊躇してしまう思春期の子たちに読んで欲しい一冊。

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2017/10/15

幼い頃の体験から始まり、小説家に至るまでの道程。 経験の大事さ、読者に対する心遣いなど、 作家を目指す人には良い道しるべとなる内容です。 巻末の“上橋菜穂子が読んだ本”のブックリストは、 自分のと半数近くがダブっていて嬉しかったです♪

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